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【MimiTV主催】店頭POSが動く! SNSバズコスメ解説ウェビナー

▪️ note概要
本noteは、2021年12月9日発表された、バズコスメ大賞の解説ウェビナーの書き起こし記事となります。美容商材のマーケティングに関わるメーカー、広告代理店で働く方が想定読者です。
2021年のバズコスメのトレンドを知って、2022年のプロモーション設計の参考にしていただき、広告宣伝投資の最適化に繋がるヒントになれればと思います。

▪️ 2021年下半期バズコスメ紹介

まず最初に、2021年下半期バズコスメの紹介をします。

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MimiTVは、ベストコスメ大賞のように『バズコスメ大賞』を上半期と下半期の2回に分けて開催しています。
2021年の下半期は、フォロワー数が300名以上の美容オタクユーザー307名の投票で決定した10商品が上記の画像のラインナップで出揃っています。
大賞はKATEの「リップモンスター」。他はこちらに載っているものが受賞しています。

次に、この商品を4つに分類して解説していきます。

▪️ 2021年の下半期のSNSコスメトレンド分析・解説

今回のバズコスメは大きく4つに分類できるかなと思っています。

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① 拡散爆発型
美容オタクが起点となって、発売前後に話題になったもの。

② 新ジャンル話題型
コンセプトが新しいもの。

③ 成分 × デジタルマス波及型
去年からよく目立つようになってきており、成分に関する言及が一般人でも知識が増えてきて”なんか良さそう”とマス層が動くような動きが活発になってきたもの。

④ あのブランドの新商品!型
元々人気のブランドから新しい形の新商品が出たということで、期待値が高い分バズが急速に広がっていったもの。

上記の4つを詳しく解説していきます。

① 拡散爆発型
よく「リップモンスター」の話を例として挙げていますが、この商品は美容オタクが起点となって発売前後に話題が爆発した典型的ないい事例です。

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ティントじゃないけどマスクに付かず、コロナ禍のニーズを捉えた商品だと思います。
発売前のタイミングでTwitterの美容オタクに話題になったおかげで、Twitterの美容オタク、Instagramのミーハー層、YouTubeのマス層などにどんどん広がっていきました。

特徴として面白いのが、化粧品はInstagramから流行っていくと思われていることが多いですが、実は基本的にInstagramで流行っている化粧品は、Twitterで流行ったものが流行っている傾向にあります。
そのため、Twitter上で爆発的に拡散された後にやっとInstagramの投稿が増えていくような流れです。

徐々にInstagram・TikTok・YouTube・各クチコミサイトに情報が拡散した結果、購入できない状態が、発売した瞬間(2021年5月)から同年の10月くらいまで続きました。11月には、「ミニリップモンスター」という小さいリップの追加の販売が決定し、盛り上がりが再熱しています。

② 新ジャンル話題型
コンセプトが新しく、ユーザーの引きが良かったものです。

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ビオレuの「ザ ボディ」は、濡れた肌に使うボディ乳液。橋本環奈ちゃんが出演するCMが流れていると思うのですが、お風呂の中で濡れたまま体に直接塗って、洗い流さずにタオルで拭くだけという新しいタイプの商品です。
顔用だとビオレから「TEGOTAE(てごたえ)」というものも出ていますが、お風呂から上がってからが面倒くさくないというところが新ジャンル。

同じく新ジャンル話題型として画像にある、CEZANNEの「描くふたえアイライナー」は、アイライナーというより、すごく色が薄くて涙袋を作るためや二重に見せるために使用するものとして話題になっています。普通の化粧品というより、隠し技として使いたい商品です。

③ 成分 × デジタルマス波及型
どんどん増えてきているのですが、例えば、ピュアレチノールやナイアシンアミド、レチノールなど。その成分自体の単語が新しくフォーカスされるようになったことと、成分系のインフルエンサーが増えているおかげで、どんどん広がり、その成分が入っていて、かつプチプラなものがすごく話題になっています。

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その一つとして有名になっていったのが、SANAなめらか本舗の「リンクルUV乳液」です。特に薬用タイプは医薬部外品だったため、美白ケアができてトーンアップが叶うかつ、1,000円以下というところが話題になっています。

2021年春に発売された「スキンケアUV下地」という別の商品で評判形成ができている段階だったため、そのあとにリンクルラインが発売された際には、よりその成分に詳しいインフルエンサーにより、”こんなに安くてこんなにいい成分が入っている商品”という情報が拡散されました。また、スキンケアトレンドも相まって話題になりました。

④ あのブランドの新商品!型
以下の画像に並んでいるDiorやB IDOL、fino、CANMAKE含め、定番ブランドの新商品はバズが急速に広がります。

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定番ブランドから出る新しい商品は、目新しいというより、”技術がある”や”自分の好きなブランド”というところから、”手に取りたい”という期待が高いため、バズが急速に広がります。

特にfinoは、美容が好きな方は1回は使ったことのある人が多いんじゃないかなと思うのですが、”あのヘアマスクを出しているfinoからヘアオイルが発売されるってことはすごくいいに決まっているよね”という情報が広がっていきました。


▪️ 2022年につながるプロモーションキーワード3つ

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Keyword ①:デジタルマス層
バズが起きる=店頭のPOSが動き続けるというところにつながりやすいです。店頭のPOSが動き続けるということは、デジタルマスまで情報がリーチしている状態。
受け身なマス層まで情報を届ける設計になっているかがプロモーション設計の中で一つのポイントになっていきます。

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MimiTVのウェビナーなどでは、「まず美容オタクから話題化させましょう」と言っています。
美容オタクが、いい商品だと言っている商品を、だんだんミーハー層の人たちが”いいらしい”というかたちでリツイートしてくれます。そこから、ミーハー層によって”買った”などの情報が広がっていきます。
ここまではプロモーションを上手に作れるパターンが増えてきているのですが、やはり評判定着の時に、マス層にどうやって広げていくかという設計が追いついていないことが本当に多いです。

ですが、この購買の数を増やしていくためには、マス層まで商品を買ってもらわないといけないので、受け身の人たちにどう届けるかが重要になります。
前提として、受け身の人たちは自分たちで商品を検索したり自分で情報を取りにいくことに不慣れなため、この受け身の人たちにどうやって情報を出していくかがすごく大事になってきます。

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MimiTVのウェビナーでは、「網羅性・継続性を両立したプロモーション」もよく言っていますが、具体的にはSNSとタイミングの使い分けが重要です。

美容オタクだと例えばTwitterを使ってデジタルマスまで、時期を変えてInstagram・TikTokっていうかたちになります。しかし、InstagramやTikTokというのは、美容オタクがすごく集まっているという訳ではなく、ミーハー層やデジタルマス層の人たちが集まっていたりします。
TikTokのデジタルマス層の人たちは、無名の商品に飛びつくかというと、全くそうではなくて、どこかで話題になった商品を好きになる傾向にあるので、最初のキッカケを作りつつ、どんどん下に落としていく設計が必要です。

Keyword ②:成分
デジタルマス層が動きやすくなってきていて、美容オタクは”この成分がこんなにいいんだよ”という発信を得意としていて、発信をするのが好きです。しかし、マス層まで届く時には深く理解していないんです。

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デジタルマス層の人たちは、”これがどう効くかというとよく分からないけれど、みんなが認めているってことはなんか良さそう”と思ってくれやすいです。そのため、成分の発信は、オタク起点ですごく遠くまで届きやすいと思います。

なので、”この成分に注目している、しかもこんな効果があるらしい”っていうところから、”なんか良さそう”というところまで、持っていってあげることが重要です。

画像にもある注目されやすい成分の「CICA」は、マス層でも誰でも知っているような単語になってきていると思います。レチノールとやビタミンCも同様です。

無印良品から発売されているナイアシンアミドが入っている製品が広がったのも、”ナイアシンアミドという成分が入っているけれど、無印良品で買える上に安い”というところや、”デパコスラインだと数gで数千円するのに無印良品だと手の届きやすい価格”なのがマス層に刺さったので、こういう展開の仕方はよかったと思います。

Keyword ③:レコメンド
文脈としてのレコメンドと、面としてのレコメンドの2つがあると思っています。

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バズコスメという単語がどんどん有名になってきて、”バズらせたいんだよね”と言われることが増えてきたのですが、誰が言うか、いつ言うか、画像はどうなのか、文章はどうなのか、ということが必要なので、基本的にバズらせるのは難しいです。
ですが、情報のレコメンドと面でのレコメンドはできます。

最初にUGCを作っていくところは準備運動で、AD配信でどんどんデジタルマス層、下の層まで広げていくことが重要です。
ここでバズと同じくらいの規模のリーチをさせないと、デジタルマス層までは届かず、動かすことができないと考えています。

なので、「リップモンスター」も含めなのですが、バズった化粧品の分析をして、これくらいKPIとしてクチコミを担保したほうがいい、これくらいリーチ数を担保したほうがいいというところを導き出しているので、それに沿ってご提案することが増えてきています。


※ よくある投資の偏り

先ほども記載したように、ミーハーのところまではクチコミの媒体を投下したり美容雑誌やインフルエンサーを投下しようというかたちで設計をすることが多いのですが、結局のところ、ここまで届いていないことがとても多いです。

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検索する層にしか、上記の画像にあるような水色の施策は届かないため、検索に不慣れな人たちには強制的に当てていく必要があります。マス層まで1,000万IMP規模でUGCを見せていくことが必要です。

これは、よくお話していることなのですが、画像にあるピンクのところをKPIとしておいていて、TwitterとInstagramで100投稿くらいあったほうがいい、マス層・ミーハー層まで届くには1,000万リーチくらい必要というところを出しています。


◎「リップモンスター」は発売時のタイミングで1,700万リーチ

冒頭にあった「リップモンスター」は実は、発売時のタイミングでTwitterだけで1,700万リーチがありました。

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1,700万リーチまで投下させるとなってくると、1週間でTwitterだけでいくらなにをするんだっけ?となってきます。現実ラインではないので、最低限、画像のピンクのところが購買の参考になるクチコミという担保だったり、リーチの担保を狙っていければとMimiTVは思います。


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▪️ まとめ

① 2021バズコスメトレンド
・拡散爆発型
・新ジャンル話題型
・成分 × デジタルマス波及型
・あのブランドの新商品!型

② 2022年キーワード
・デジタルマス
・成分
・レコメンド
→UGC × SNSADでPOSを動かす

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