6/6寄り付き前に前日の振り返り

6/6の米国市場の前に前日の振り返りをしていきましょう。

NYダウは反落、アップルMRヘッドセット発表後に下落に転じる

昨晩のNYダウ・ナスダックS&P500ともに反落、ナスダック100のみ小幅上昇しました。
先週末に大幅高をし、その反動も出ていたような様子でしたね。

アップル(AAPL)が世界開発者会議(WWDC23)で注目されていたMRヘッドセット「ビジョン・プロ」を発表。コンテンツ面では、ディズニーのアイガーCEOが登場し、協業を発表しました。
アップルの株価は一時史上最高値を更新していましたが、発表後に下げに転じる結果に。
ヘッドセットの価格が3,499ドル(約50万円)と非常に高額なことが嫌気したとの思惑もありそうです。

全体的には、先週末はこれまで中心となったAi関連を中心としたITハイテクだけでなく、他のセクターにも買いが広まっていました。6月相場も流れが継続できるのか試されますが、昨日はさすがに戻り売りに押された様子。

雇用統計からソフトランディングへの期待

金曜日発表された雇用統計は、強弱まちまちとなるものでした。FRBの追加利上げを正当化する内容でもあったものの、6月FOMCでは様子を見る見方が強まっていますね。

景気後退を示すような指標がでているにもかかわらず、労働市場は強い。個人消費が特に強く景気後退を遅らせているという指摘もあり、ソフトランディングへ思惑が高まっているところもあるようです。

堅調な雇用の裏でリセッションの兆し?

雇用統計自体は雇用者数が大きく予想を上回るなど堅調なものでした。
しかし、内訳をみると弱さも感じられます。
①失業率の増加3.4%から3.7%
コロナ禍のパンデミックを除き、1ヶ月でここまで急騰するのは直近10年間はなし。
失業者は月間で44万人増加。これは2010年11月以来の水準。
②増加した黒人労働者の失業
黒人の失業者だけにフォーカスすると
4.7%から5.6%と11年ぶりの急上昇をおこしています
黒人労働者が真っ先に切られ、失業していく流れは
景気悪化やリセッションを起こす材料として考えられるところもあります。
③平均労働時間の減少
5月の平均労働時間は週34.3時間でした。
これは2017年から19年のコロナ前の平均を下回っています。
労働時間が減ることもリセッションへ繋がる材料と考えられる一つとされています。

利食い売りへとつながったISM非製造業景気指数

昨晩発表されたISM非製造業景気指数は、利益確定売りをする絶好の機会ととらえ垂れた部分もありそうです。
金利は低下し、為替もドル安円高に触れましたね。

ISM非製造業景気指数の内訳
✅総合:50.3(前51.9)これは今年最低値
✅企業活動51.5(52.0)
✅新規受注52.9(56.1) 受注残は14年ぶり低水準
✅雇用49.2(50.8)
✅入荷47.7(48.6)
✅仕入価格56.2(59.2)3年ぶり低水準
✅輸出59.0(60.9)
✅輸入50.0(51.3)

メジャーSQや6月7月FOMCを見据えてどうなる。

先ほどみたFed Watchでは6月は金利据え置き、7月利上げの見方が非常に高まっています。
相場はそのような中でも強い状態を保っていますが、来週はメジャーSQが控えています。
清算日を間近に控えたショートカバーが相場を押し上げてきたのも一つの要因ですが、それが一巡した後流れに変化が起きる可能性には注意したいところですね。

その他個別要因

✅パロアルトネットワークス(PANW)
S&P500指数組み入れ
DISHネットワークが除外。6/20取引から。
✅エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)が堅調
サウジアラビアが7月に日量100万バレルの追加減産。
原油価格の動向は注意
✅ユニティソフトウェア(U)
先述のアップルの新MRヘッドセット「ビジョン・プロ」ので協力していると発表され、一時売買停止となるほど盛り上がり。今晩もさらに上昇への期待。

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