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勝手にいかないで。

性被害を受けて4年くらいになる。4年近くもカウンセリングを毎週受けていることに驚く。

カウンセリングのじーんと効いてくる感じってすごい。最初は性被害関連からフォーカスしてもらったけど、開示を無理に促さず、かと言って困り事を見逃さずキャッチする技術が美しいとさえ思った。被害後にぐっちゃぐっちゃになった心で涙が出ない日はなかったくらいの状態だったのに、相談業務を行なっている端くれとしての好奇心が少し顔を出した。どん底にいて、きっかけがあったら自死していただろうと思う時だったのに、なんていうか生きる底力みたいなものを感じたのだった。人間って一筋縄じゃいかないわね。

自分の枠を超えた美しいものに呆然としてハッとする。魅入られるという感覚。自分の内側に向きがちな時、顔を上げるきっかけになるのだと思う。

カウンセリングを行なってびっくりしたことの一つに、夢の中の自分をコントロールできるようになったことが挙げられる。夢って受動的で覆い被さってくる波のようなものだと思ってた。病気のせいで夢を見ない方が珍しい今、夢をコントロールできることは疲れるけど嬉しい。

悪夢を毎日受動的に見ていた頃は、寝ても起きても地獄で、何もかも無くなってしまいたかった。無気力になるほどの絶望。でもそのうちに夢の中で怒れるようになり、意見を言えるようになり、他言語まで喋れるようになり(夢の中でSVOCみたいなこと考えられるのだ)目覚めた時に疲労と達成感がセットになることが多くなった。それが日中引きずることもあるけれど、以前より生きやすくなった。夢でコントロールできることは現実でもできるようになることを知ったから。どうにかしたいと足掻いている自分を知ったから。

現実を勝手に置いていかないでって思うこともあるけれど、予習しないと不安になる性分のわたしらしいね。現実、対戦よろしくお願いします。

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