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必要なものと表現の話

大好きなバンドのライブに行ってきた。

専門学生の頃に聴き始めて
その後、上京してきて1番辛い時期だった頃に特に聴いていた。
彼らの音楽が心の支えのひとつだった
そんな思い入れの深いバンド。

“雨のパレード”

ワンマンライブは初めてで
それだけでもかなり楽しみで
加えて恵比寿にあるLIQUIDROOMというライブハウスでのライブ。
楽しみや喜びを通り越して緊張や不安さえ感じてた。

ライブハウスでのライブは2年ぶりくらいで、
本当にコロナ前とかそんなもん。

そこそこの広さのハコの中で
ギュッと人が詰まっている感じや
ライブハウス特有の匂い、
ワンドリンクで飲むビール
全部懐かしくて胸が締め付けられる感覚があった。
きっと、そう感じたのは私だけじゃなかったあの空間。

声を出すこと、一緒に歌うことがタブーになってしまったこのご時世
分かっていても、みんな少し声が漏れている感じや、抑え込んだその分の拍手やノリにかかる熱量がヒシヒシと周りから伝わってきて、
ある意味コロナ前より感動を覚える瞬間があったかもしれない。

MCの中で
“音楽は生きていく上で必要ではないかもしれない
けど、音楽は生きているから生まれる“
そんな一言があった。

聞いた瞬間に、いつかの取材の対話で”人を救える歌を書く”と言っていた、ボーカルの福永さんの言葉を思い出した。

改めて、彼らの音楽が自分にとってかけがえなくて、沁み込んでくる理由がその一瞬で分かった気がした。
私は心が折れてしまった時、心が死んでしまった時、
彼らの、雨パレの音楽を聴いて
泣きながら帰った時もあれば、頑張ろうと背中を押してもらった気持ちになったことも、笑顔になったときもあった。

人それぞれ、感情や感性の表現の仕方は様々で
そこに共感したりしなかったりで好みや価値観を図って生きていく。

そういう風に世の中ができている中で
歌や言葉で表現をしていく難しさはきっと計り知れない物で、繊細なものなんだろう、
と知識の浅い人間なりに感じる。

色々複雑に考えてしまったし
綴ってしまったけれど、
こうして表現をしてくれて、
自分の生きる糧となる音楽を生み出すアーティストさんは本当に素晴らしいなと、日々思う。

いつにも増して、そう強く感じたライブでした。

余韻が抜けず、1週間経つけどずっと聴き続けてる
1ファンのひとりごとでした。

雨のパレードの皆さん
ライブお疲れ様でした。
最高のライブをありがとうございました。

届いてたらいいな。