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ミャンマーカレーTeTe@丸五市場(アジア横丁)★神戸うまいもん散歩/新長田

神戸にはあの震災を乗り越えて、いまだに当時の建物が残ったまま続いている古い市場がいくつかある。

そのひとつが、新長田にある丸五市場だ。

幼い頃、毎日のように通ったあちこちの市場。
お肉屋さんのコロッケ、魚屋のおっちゃんの掛け声、果物屋さんの店先で飲むミックスジュース。

たくさんのひとびとが行き交い、にぎわった町並みが今でも鮮明に思い出せる。

震災当日たまたま定休日だった丸五市場は、火災は免れたもののそれ以降お店の移転などでシャッターが下りたまんまのお店が目立ち、あの頃に比べるとずいぶんと淋しくなってしまった。

そんななかで新たに、市場の一画にアジア各国の料理などを出す飲食店を集め、アジア横丁という独自の取り組みをはじめているらしい。

人伝いに聞いてなんとなく知ってはいたものの、いつもは近所の買い物ついでにちらっとのぞいて通り過ぎるだけだった。

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だってね、ほら。
正直ちょっと、勇気いるよね…
元地元民のわたしですら…だから、そりゃあんまり来たことない人なら素通りするよね。

でもこの日は横丁の入口からのぞく味のある看板に魅かれて、恐る恐る中へ足を踏み入れてみることにした。

店先にミャンマーの国旗と、可愛らしいミャンマー文字の看板。

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そっと店内をのぞくと、現地らしさ溢れるインテリアにカラフルな小物が並んだ壁。まるでアジアの屋台街を訪れているかのような懐かしさと、ミャンマーカレーという未体験の響きに、ふらっと入ることを決めた。

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たまたまなのだけれど、その日のわたしはベトナム製のカゴバッグを持ち、リネンのロングスカートにエスニックサンダル、と見るからにアジア大好きです!という風体。
だからかどうかは知らないが、店主さんに話しかけると、ミャンマーのことを気さくにいろいろと教えてくれた。

店主さんは日本人女性で、ミャンマー人のご主人とこのお店をされているのだそう。主にお店にいらっしゃるのは彼女で、ご本人もアジアのいろんな国に行かれたり、ミャンマーに住まれたりしていたことがあるということで、アジア事情にとっても詳しい。

アジアが好きでちょこっと旅したこともあるけど、わたしはミャンマーにはまだ行ったことがない。
ミャンマー料理のお店に入るのもこれが初めてだった。

なんかミャンマー料理と言われても何が有名なのかピンとこないなと思っていたら、やはり現地でもそうなのだと言う。国境を多くの国と接するミャンマーには、いろんな国の料理が入ってきているが、これぞミャンマー料理と言える代表的なものがあまりないそう。

ランチメニューの中から一番気になった、ミャンマーのサラダと日替わりミニカレーがついた、オムレツのセットにしてみた。

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サラダはラペトゥと言って、カットキャベツの中に塩昆布みたいな味わいの発酵させた茶葉や、数種の揚げた豆が入って、サクサクとした食感が珍しい。

ミャンマーのオムレツはいろんな野菜が入っていて、これぞおふくろの味、という感じ。添えられたスイートチリソースがよりアジアらしさを強調している。油多めで揚げ焼きのようにされていて、味は昔台湾で食べた、角切り干し大根が入ったオムレツにちょっと似ていた。

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日替わりのカレーは、チキンとナス。
玉ねぎがたっぷり入った、甘みのある優しい味付けのカレー。
女性ならミニサイズでもちょうどいいボリュームだと思うけど、オプションでカレーをレギュラーサイズにアップすることも可能だそう。

そして写真を撮り忘れたけど、食後にミャンマーのミルクティーがついてきて、全部で850円。
とっても良心的なお値段で、さすが下町、アジア横丁。

この日はたまたま他のお客さんがいない時間帯だったため、ラッキーにもミャンマーのお話をたくさん聞かせてもらえて、展示してある雑貨や小物などもゆっくり見ることができた。


丸五市場全体が、もはやこれはレトロというよりそれを超えすぎでは?という感じの雰囲気で、初めてなら入るのにちょっと、いやだいぶ?勇気がいるかもしれないけど。
とっても気さくな店主さんで、ミャンマー料理はエスニック味が強すぎず、わりと日本人の口にも合うと思うので、通りかかったらぜひ、えいっと入ってみて。

日本にいながらショートトリップ気分を味わえる、味わい深い下町があちこちに残る神戸へ。
あなたも、ぜひ。

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エリア:新長田
最寄り駅:神戸市営地下鉄・駒ヶ林駅 JR線・新長田駅



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