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化学エンジニアのデジタル革命記

どうも。こんにちは。
ケミカルエンジニアのこーしです。

ここ最近、統計検定1級に専念していたため、しばらくnoteが書けていませんでしたが、ぼちぼち再開していきます。

「データサイエンスの勉強記録」を継続して書いても良かったのですが、理論漬けになりそうだったので、もう少しビジネス寄りのテーマを考えていこうと思います。

1.所感(化学業界が直面する課題)

まず、最近考えていることをざっくばらんに書いていきます。

化学業界が直面する課題は、下記の通りだと考えています。

  • コスト競争

  • 脱炭素

  • サプライチェーン

  • トレーサビリティ(脱炭素、サプライチェーン)

  • 高付加価値化(脱石化)

  • データ活用(AI活用)

  • サイバーセキュリティ

  • 人材育成と人材確保
    など

私自身、まだ見えていない課題が多々あると思いますし、解像度が低すぎてトンチンカンなことを言ってしまうかもしれません。

「コスト競争」については言うまでもないですが、「脱炭素」は最近ホットな話題ですね。

他の業界ですでに潮流になりつつあり、化学業界でも今後潮流になりうるのが、「トレーサビリティ」「データ活用(AI活用)」です。

「トレーサビリティ」は、どこの油田から取れた原油からできているのか、紛争鉱物を使っていないか、製品1kgあたりを製造するのにどのくらいのCO2を排出したのかなど、ハッキリ証明できる状態にすることです。

今後は、トレーサビリティが確保できる商品しか売れなくなる未来が来るかもしれません。

また、「データ活用(AI活用)」については、NetflixやAmazonが業界を塗り替えたように、データとAIを活用できた会社と旧態依然の会社で”指数関数的に”差が広がっていきます。

大企業といえども、データとAIを使いこなさないと、どんどん潰れていくのではないかと危惧しています。

このような「危機感」を胸に、どうしたら良いかを日々模索し、考えたことやわかったことをマガジン形式でコツコツとアウトプットしていきたいと思います。

今後のトピックス

この後、noteにアウトプットしていくトピックスは、下記をイメージしています。

書きながら試行錯誤していくしかないですね。

  1. 所感

  2. 気になるニュース

  3. データサイエンス勉強記録

2.気になるニュース

(1)生成AI(ChatGPT)

突然ですがChatGPTを使ってますか?

少し前の話ですが、ソフトバンクの孫社長の基調講演がとても刺激的でした。

まだChatGPTを使っていない人は「人生を悔い改めた方がいい」

by 孫正義

私は、Pythonコードを生成してもらったり、GitHubに公開してあるコードを解説してもらったり、リファクタリングしてもらったり、そこそこ活用しています。

また、「人生相談」みたいなことも壁打ち感覚で実施できるので、思考が整理されて、とても重宝してます。

【参考記事】
時間の無い人は記事だけでも読んでみてください。

【基調講演】
1時間に及ぶ講演ですが、私はお昼休みに2倍速で見ました。


そんな訳で、化学メーカもChatGPTの有用性に着目しています。

住友化学が、生成AIサービス「ChatSCC」の運用を開始したようです。
ただ、記事を読むと「特化型モデル」の構築はしていないようなので、「ChatGPT」のEnterprise版に加入しただけという印象です(違ったら教えてください)。

ちなみに、社内での生成AI活用は、下記4段階で進んでいくと考えています。

  1. 既存モデルの社内使用(セキュリティ保護機能)

  2. プロンプトエンジニアリング

  3. モデルのカスタム/チューニング

  4. 特化型(独自)モデルの構築

モデルのファインチューニングでは、LLM(大規模言語モデル)特有のノウハウがありそうです。

社内データを学習させた特化型モデルを構築した後、どんなことができるようになるのか楽しみですね。

【特化型モデルの活用(案)】

  • プロセスの改善提案

  • 業務の改善提案

  • 作業前の安全確認サポート

  • 新規化学物質の処方提案

  • 労働時間の管理

  • 業務内容、進捗の管理(怖い。。)


(2)石化事業の苦難

各社石化事業が窮地に追い込まれています。
ただでさえ、海外に押されて採算の悪かった石化事業が、脱炭素の流れで存在価値をも見失いつつあり、さらには市況の悪化という追い討ちを受けています。

三菱ケミカルのジョンマーク・ギルソン社長が2021年12月に打ち出した「石化・炭素事業の分離・独立」は、まさに先見の明でしたね。

経営者なら誰でも見えてた未来なのかもしれませんが、具体的な解決策として石化事業を分離・独立させて国含めて他社を巻き込んでいくという方針を打ち出したのは英断だったのかもしれません。

今後の動きに注目です。

3.データサイエンス勉強記録

統計検定1級の試験も終わり、実務に役立つことを最優先で取り組みたいと考えています。

とはいえ、実務でやりたいこともたくさんあり、その中でもさらに優先順位を決めないといけません。

(1)実務テーマ(統計解析はまだ不要?)

ChatGPTに相談しながら、テーマの優先順位を決めていくと、最も優先すべきテーマは、「統計学」も「python」も不要なテーマとなりました(笑)

製造現場では、手足を動かしてデータを取りに行き、原理原則(物理モデル)で検証すべき課題が多々あります。

重要データすらデジタル化されていなかったり、データベースに整理されていない状況で、「データエンジニアリング」が活躍するところですね。

「見える化」についても、ただデータをグラフにして見せてるだけで満足していることが多いです。

例えば原価・原単位のトレンドグラフを表示し、変化があったときに原因がすぐわかるようにドリルダウン(グラフ)にしておく必要があります。

現場の原理原則がわかっていれば、自分で関連グラフを見に行けるのですが、社長や他工場の偉い人でも理解できるようにシステム化したいですね。

とはいえ、”できる”とわかっていることばかりをやっててもつまらないので、品質予測や予測制御システム、異常検知などをアングラで進めていきたいです。

なので、引き続き勉強は続けていきます。

(2)pythonの勉強

こちらの書籍で、下記について簡単に学んでいます。
・オブジェクト指向
・ロギング
・並列化処理

品質予測システムや異常検知システムをpythonで構築するときに使用します。

(3)ベイズ統計学の勉強

以前1章まで読んだのですが、次は3章まで読了を目指します(笑)

ガウス過程回帰は、品質予測でも異常検知でも有用らしいので、じっくり学んでみます。

あと追加で、下記の書籍も購入したので読んでみたいと思います。

(4)時系列分析の勉強

統計学を勉強する前、制御工学の勉強をしていました。
しかし、システム同定の時系列分析の箇所で行き詰まってしまいました。

下記書籍です。

よって、pythonで動かしながら時系列分析について学んでいきたいと思います。

(5)その他

そのほか、機械学習や深層学習、強化学習についても勉強していく予定ですが、書き始めたらキリがないので、また後ほど方針について記載してみます。

年末まであと少しですが、体調管理に気をつけて、一歩ずつやれるからやっていきましょう!
それでは。


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