『サイコだけど大丈夫』のただのメモ

※めちゃめちゃネタバレしてます※

『梨泰院クラス』『愛の不時着』『人間レッスン』とNetflixの韓国ドラマを観てきて4本目、
『サイコだけど大丈夫』
タイトルがキャッチーで目を引く。
私は事前情報を全く入れずに観るのが好きなので今回もそのように見始めた。

主人公はソシオパス傾向が強めの超絶美人、コ・ムニョン。
またソシオパスか。流行っているのだろうか。とイソを思い出しながら観ているとイソとは比べ物にならないくらい社会性がないし凶暴である。
しかし美人だ・・・。美人なだけじゃなくスタイルも半端ない。
韓国のポテンシャルなんなんだろう。

そしてもう1人、ガンテ。これまたイケメン。キムスヒョン。
どうやら兵役から帰ってきて一発目の作品らしい。
どこかで観たことあるな・・・と思っていたら愛の不時着に出ていたことを思い出した。
あの緑のジャージの謎の奴。どうやらあれは他の映画にそのまま出ていた登場人物らしく、韓国ドラマカルチャー的にはアツイ!!という瞬間のようだ。
韓国ドラマはカメオ出演がとても多いらしくサイコを観ていても毎回エンドクレジットにカメオ出演の登場人物に対する感謝の言葉が書かれている(勝手にそう思っているが多分そうだよな?)

絵本作家のムニョンと、精神病院の保護士ガンテの少し歪なラブストーリー
というのがこの物語の一番簡単な説明だろうか。

絵本が各話のタイトルになっていたりして、絵本を基にしたアニメーション描写も多くクオリティも高い。2人の子供時代の話も軸となっているので、昔話を実写で描きつつ、さらに抽象的描写をアニメでも描くという丁寧っぷり。最近はエピローグにNGシーンも入った絵本の再現まで・・・ありがとうございます。喜んで観ています。 

内容に触れていくと、
コ・ムニョン先生はとても特殊な環境で育っていて、ほぼ軟禁状態の子供時代を過ごしている。金持ちの父親が城のような家を娘のために建てて、あなたは特別な子なのよと母親に言われながら過ごしてきた。しかしその母親を父が殺してそれを地下室で見てしまう。(6話時点での推測)というトラウマを抱えて生きている。他人にはかなり攻撃的で、欲しいものは必ず手に入れる。平気で階段から人を突き落としたりナイフで刺したりしようとする。結構な危険人物である。しかし絵本作家としてはそこそこ売れており、美人作家としても有名なようだ。

一方、保護士のガンテは自閉症の兄と二人暮らし。両親を幼い頃に亡くしており、かなり事情のある生活を送っている。自閉症の兄のことをとても大事にしているが、同時に煩わしくも思っている。幼い頃母親が兄のことばかりで自分にちっとも構ってくれず、母の愛に飢えている。十分な愛を得られないまま母も亡くなり、兄の面倒をみることだけがガンテの全てになった。兄・サンテは1年に1度蝶に襲われる幻覚?症状が起きてしまい、その都度近隣に迷惑をかけ、ガンテは引っ越しを余儀なくされてきた。病院も1年ごとにやめて他所へ移るという経歴で、誰とも仲良くなろうとしない。兄のサンテはムニョンの絵本のファンであり、そこから2人が出会うきっかけが生まれる。

愛に飢えた2人は、惹かれていく。
実は2人は幼い頃にも出会っていて悲しい別れ方をしていた。
ムニョンの描く残酷な絵本の内容に感情移入してしまうガンテ。
歪な愛され方、愛し方をしてきた2人。普通ではない2人がその歪さゆえに惹かれあっていく。

ムニョンはガンテが愛に飢えていると知っている。
言葉で愛を与えようとするがなかなかうまくいかない。
それでも諦めずムニョンは強硬手段を次々と取っていく。

6話鑑賞
絶対的なムニョンが実はトラウマを抱えていて、その不安や恐怖にガンテは気づき始める。
母に対する畏怖や父に対しての憎悪。
なかなか靡かなかったガンテだが、ムニョン先生が気になることは間違いない。夜中に聞こえる呻き声。早く、早く行ってガンテ!!

コ・ムニョン!!
駆け寄るガンテ。まだ夢から醒めないムニョンが叫んだのは、「逃げて!!今すぐ消えて!!」うおおぉぉ。ガンテがどうしても欲しくてもたまらない、そばにいるために手段を選ばなかったのに…。心の底で恐れていること。ムニョン先生の本当の姿。そんな姿をみたガンテが戸惑いながらもムニョンに向き合って、優しく抱きしめる。うなされているムニョン先生はなんだかすごく弱くて脆い人にみえて、きっとそれはガンテと同じ気持ちなんだろう。逃げて、消えてと叫ぶムニョン先生の手はガンテを絶対に離さない。演出神。手の寄りと二人の表情と「大丈夫。ここにいるよ。」は神だよー!!!はー!!
ガンテがコ・ムニョン!!とフルネームで呼ぶの好きすぎる。(韓国だとフルネームで呼ぶのがふつうなようだが)それに対してジュリがいちいち反応する演出もいいよね…。ジュリとムニョン先生がお互い相手に嫉妬してキレてるのもとてもよかった。
あとたぶん5話だけど、ガンテの家に泊まった朝のコ・ムニョン先生の衣装、良すぎなかった???いつもバキバキのコンサバだからラフな格好(しかも男物の部屋着)、良すぎなかった???ああいう格好してると改めて綺麗な人なんだなと思った。坂井泉水感があるんだよな‥好き。もう理不尽にキレてても好き。

7話鑑賞(2020.7.13)
ムニョン先生がかわいい。かわいすぎる。
普通にデートしてるふたりかわいいかよ。なぁ。
爆発したあなたをみてみたいわとか、もうあの色気で言われたらボーンだよ。酔っ払ってるガンテも待ってるムニョン先生もかわいすぎかよ。どうしてこんなかわいい演出と演技できるんだよおお。あのハスキーボイスで悪夢人形をけなしてほめるくだりとか最高に最高なんだが。キス待つムニョン先生う、うううぉおお。
そして、髪を切る、ムニョン先生、最高オブ最高オブ最高。私の大好きな髪切る女の子まさか発生するとは思わなすぎた。し、髪切ったムニョン先生美しすぎだし、ガンテもかわいすぎだし、なんなのあの美しい生物?女神なの?2人ともよく笑うようになってきて、ほんと癒されるんだが。もうそれしか出てこないけどちゃんと泣かせにくるからすごい。お母さんの思い出、ちゃんとあとから編集で見せてくる感じとかさすがすぎる。子供の頃の思い出ってひんまがってるよね、都合よく、自分が悲劇の主人公で、そこに誰かの気持ちは存在してなかったりする。人の思いやりが一番みえてないのは自分だったっていう愛アムール。本物の愛、みたいなものがみえたとき、自分とはものすごく遠くて近いみたいな、こわさもある。親とは特にそうかもな。
心を開き始めたガンテがかわいすぎる。韓国ドラマのこのくっつきそうでなかなかくっつかない感じ天才なんだけど。すごく焦らされてるけど、めっちゃ気持ちいいみたいな、エロいけど超ピュアみたいなの最高。天才賞。
またここからさらなる展開を見せてきそうで、心持つかな、、完全にふたりがくっつくエンドだと思っているけどあと9話もあるのでまだわからんぞ…。このサイコっぷりだと何が起こるか…。という第7話でした。
韓国ドラマのあのラストシーンの裏側を、次話のオープニングでちゃんと描くっていう丁寧さなんなの。あとやっぱこのドラマ童話の比喩が秀逸すぎて、アニメーションのクオリティも素晴らしいけど、ムニョンとガンテの心情を描く手段として適切すぎる。過去回想と童話とサンテオッパのつぶやきでほぼ語っている。ガンテの子役の子もうますぎる。かわいいし。ムニョン先生の子役の子も雰囲気ありすぎ。中島セナ的な。
語るべきことというか、好きな要素が多すぎて心が忙しい…。好きだ、好きだと、愛を消費しながら観ている。韓国ラブ。

8話鑑賞(2020.7.15)
イチャイチャ回だった。
ムニョン先生もガンテもよく笑うようになってきてふつうに惹かれあっていちゃいちゃしだした!眼福であるが、これでいいのだろうかみたいな気持ちもあり複雑な気分。しかし韓国ドラマは無闇に触れ合ったり、キスしたりしないのでなんだかとても焦らされて良い。私はこのジャンルをエロピュアと呼ぶことにした。ムニョン先生はとんでもねえソシオパスだが、元々は素直なとってもいい子なんだな…。好きな人には好きというし笑顔を振りまくし、代表の言うことに従ってファンに笑顔を振りまいて。ちゃんとファンの前では好きな人だとは言わないし、大人じゃんか。少しキャラぶれるが、ガンテのやきもちしずるが今回は盛りだくさんでそのためのムニョン先生サービスもたくさんあった。鼻血ムニョン、ファンサービスムニョン、殴られるムニョン、、、ムニョン先生美しかわいい、、これも新ジャンルとして登録します。エロピュアと美しかわいい。これサイコでも大丈夫のジャンルにしましょう。前回予告でもっと展開があるのかと思ったけど、お話的にはそんなに展開せずただただガンテがムニョン先生に恋しちゃうお話だった。ちょっと、おま、笑いすぎだよ!みたいなギャグレベルまで最後は到達したので、ヒヤヒヤしたけど、もうなんか全体的にかわいいから許す。あと物語的にはなかだるみパート的な話数に到達する感じだろう?わたしはまったくなかだるみとか感じないけどな!あぁ、この考察っていうか垂れ流し描くのも楽しいな。別に誰かと共有したいわけでもないけど、愛が、、あふれてしまう。いちいちガンテのことになると訂正するムニョン先生かわいすぎる。チャンポン辛くてクソッタレって言って吐き出すムニョン先生思い出して私は癒されるのでしょう。あぁ、名店のにおいがした。とか言っちゃうの愛らしすぎるだろ。
とにかく、ガンテの気持ちが揺れ動きまくりの8話。我慢が得意なガンテが、はじめて自分を見失って感情で動いた。セロイはすぐ手を出すタイプだったけど、ガンテは確かになかなか手を出さないし理性を保っていたからあらためるとこりゃ大きな出来事だな。ちょっとニコニコしすぎだけどな!梨泰院のときもこれあったんだけど、ブレない男がブレる瞬間に若干冷めてしまうという謎現象。ほんと2人くっついて欲しいと思っているはずなのに、いざくっつくと冷めるみたいな、わがままかよ!いやでもたぶんあるあるなんですよ。だから最後の最後まで引っ張るのが韓国ドラマ。悲しい展開にしないためにも、最後の最後までいちばんの幸せはとっておくのさあ。物語的に面白いからとか、作品的に斬新だからとかいう理由で悲しい最期はいらない。私はみんな幸せになってほしいよ…ほんと。
さぁ、サンテ兄ちゃんとの戦いはどうなるかな。
追記:手に石を持っていたムニョン先生を思い出す。爆発する前にまさに安全栓として止めた、ガンテ。野獣に手なずけられていく、美女とか一体誰のことなのか。

9話鑑賞(2020.7.19)
キス回来たー!!
もうふつうにカップルじゃん。ムニョン先生をからかう余裕まで生まれているガンテ。まんまとからかわれるムニョン先生かわいすぎかよ。山行くからってちゃんとパンツルックでスニーカー履いてるし。しかし、まぁスタイルおばけ。
インスタでサイコ界隈をフォローしすぎた結果、観る前にネタバレしてしまうという現象が起きてしまい、キスすることをやんわり知ってしまっていたけど、なんか思ってたのと違う展開でキスしたぞ!?散々引っ張っててんやわんやの攻防戦を繰り広げたのに、翌日あんなあっさり!?しかもそのあと手まで繋いじゃって付き合っちゃった感じ!?夜悶々としてたのに、急なさわやか展開にちょっと置いてけぼり食らってしまった。
(ガンテ)ニコッ、(ムニョン)ニコッ。
く、くっついちまったじゃねえか、あと7話も残ってるのに、今幸せになったらこのあと悲しい展開がくるじゃないかーーー!!辛抱が愛だとか、愛してるから別れる選択をするだとか、意味深なセリフばかり出てくるし、ハッピーなはずなのに嫌な予感しかしないこの感じ。
ムニョン先生とガンテの恋はうまくいっているけど、それ以外は全くうまくいっていないこの感じ。サンテオッパのやきもち暴走は続きそうだし、ガンテの悲しい顔もうみたくないよ…。ムニョン先生も反撃するかなと思ったら立ちすくみ涙だし、次回予告もなんかもう別れようフラグビンビンじゃんか。
ジュリちゃんがムニョン先生の親友だったという新事実と、実は母死んでないんじゃね?疑惑が発覚で、クライマックスに向けて新たな展開が始まりそうだ…。
若干、次展開へ向けての無理やり感のある回だったけど(2人を別れされるために一度くっつける感)最終的にみんなが幸せになればわたしはそれでいいよ…。
代表とジュリちゃんもなんだかんだくっつくんでしょ?くっついてくれよ?
代表良いこと言ってたよ。ムニョンが代表を手放さない理由が分かった気がするというジュリに「ムニョンが手放さないんじゃなくて、俺がくっついてるんだ。孤独を悟られたくなくて人を突き放してしまう、変な人だから。1人にできないんだ。」さすが代表。わかってらっしゃる。「恋に落ちるきっかけは人それぞれで、ガンテもムニョンに(恋に落ちる)理由を見つけたんでしょう。」ここ最近の展開を代表のセリフたちが俯瞰して説明してくれていた。ハイライト。
個人的にはジュリちゃんとスンジェのツーショットがバイプレーヤーズ!って感じでよかった。2人ちょっと似てるなって思ってたけど並んだら全然違うね。2人の衣装とかは今時の若者って感じでよいですよね。スンジェおしゃれで好きです。

ガンテが抱えているものをムニョン先生とのいちゃいちゃで忘れかけてたけど、サンテオッパがいる以上それは拭いきれないんだと思い出した。きっとムニョン先生もそうだ。2人は似てますね。といったジュリちゃんの言葉がよぎる。
人を好きになることを諦めていたガンテの心が動いて、どうかしちまう恋に落ちた。もう我慢できない。もう逃げられない。変わりはじめたガンテ。でもそれは許されないのだろうか。許してくれないのだろうか。人を好きになっちゃだめなのだろうか。兄を憎んじゃだめなのだろうか。ままならねぇ…。行先のない兄弟の叫びが響き渡るOK精神病院。どうかままなってくれ。

過去の真実が明らかになってどう展開していくのか…。不安で仕方ないけど、明日続きを観ます…。

10話鑑賞(2020.7.20)
心の忙しい回だった。いつものサイコが戻ってきた感。
かなり不穏に終わったけど予告はハッピーな感じだったぞ。安心していいのか?ガンテのやつ、ムニョン先生を傷付けやがって…酷いこと言い過ぎだ!君は花火でイベントだった。僕は夢を見てただなんて、酷いぞ!夢にするな〜ぁよぉ。たしかにここ数回はかなりラブ色が強かったし、なんか今思えば夢のようだよ、9話のキスシーンまじでなんだったの!?と今日何回思い返したことか…。またガンテが塞ぎはじめてしまったけど、凹んだかと思いきや全然めげないコ・ムニョン先生最高。花火じゃなくて爆弾よ!死ぬ時は皆殺しよ!の返しも最高です。さすがです。だんだん周囲との立場が逆転してきたけども。私は終始ムニョン先生派なので。
しかし、すっかり絵本の比喩がなくなってしまって残念。童話の引用はタイトルの通りあるけども、タイトルから内容が想像できるようになってきてしまった。ムニョン先生が絵本作家である設定が忘れ去られはじめている。絶望的なムニョン作の絵本と物語の対比が好きだったんだけどなぁ。エドワードゴーリー。
代表はいいこというけどもはや代表が絵本化。喩え話する役周りになってる。それにしてもジュリママが素晴らしいですね。国民の母!という感じで。
サスペンス要素のパク・オンナンの謎はどうなるんだ?なんか継母とかいう怪しいワードも出てきだして、不穏だわ。
前半に比べるとだいぶギャグパートが入ってきて、安心しながら観られます。何しでかすかわからないムニョン先生も好きでしたけど。母性に溢れたムニョン先生も大好きです。
いろんなフラグが立ちまくっているので最後に向けて色々回収しながら、はっぴいえんどお願いします。キャンピングカーの絵からムニョン先生新作か?とも思ったけどどうでしょう。最後の絵本のタイトルが『大丈夫じゃないけど大丈夫』とかなのかしら。
インスタのミュートを解除して寝よう。

11話鑑賞(2020.7.26)
ぽ、ぽかぽかしたあぁぁ。
ま、まさかのいっちゃいっちゃ展開で、もう、むぅ、もう/////マッ////私が赤面。3つ数えて、爆発。やべーだろ。しあわせで息が苦しい。2人とも幸せそうで照れる。ムニョン先生がかわいい。ふつうに女の子でかわいい。あんなにむすむすしてたのに、わかりやすいなぁ、まったく。いちいち期待しちゃうムニョン先生かわいいよね。「抱きしめて、期待させやがって」翻訳もグッド。
こんな早くしあわせ展開が訪れるなんて…ほっこりが満開。キム・スヒョンがガンテを演じるにあたって、常に疲れていることを意識したってインタビューで書いてあったのだけど、ムニョン先生への愛を、我慢をやめてからの、あの表情の変化凄すぎないか?誰がみても変わった、ってわかるよね。制服の妄想夢、いろいろと尊すぎた…。
サンテオッパのがんばる兄めっちゃ泣けた。ガンテの幸せな顔をはじめてみるサンテオッパの気持ちは…考えたらもう涙腺が爆破。がんばるムニョン先生もいいよ。それをやや達観気味に見守るガンテ。もうお主は仏。ムニョンはを孤独な人だからと、そばにいることを決めたガンテ。それが代表の言っていた理由だったね。もう自分を解放してからはやたら男全開やん。ムニョン先生手のひらで転がすやーん!かわいいムニョン先生みれるからいいけどね!
そして、兄弟の母殺されてた。私は全くそんなこと予想してなかったけど、いくつかの考察であってまじか…という。ここからはきっと解決篇みたいな感じですね。母予想がパクオンナンではなく、師長説ってのがあってそれもまじか…って感じだったけど、そういう視点でみてたらもうそうにしかみえなくなってきてしまった。ここに来て全く知らん人が母ってこともなさそうだし…。
1時間25分あったけど、わりとあっというま感情ジェットコースター。代表とジュリちゃんもいい感じですね。ぐっど。いろいろ思い出して寝ながらにやにやしてしまいそう…。
最初に感じていた「サイコだけど大丈夫」のおもしろさとは変わってきていて、「なんかふつうの恋愛」じゃんと思ったりもする。しかし、この物語においていいわゆる「ふつう」がいかに重要か。いってしまえば「ふつう」になれたらこの物語はハッピーエンドでそれがゴールだと思う。ガンテが望んだ、兄弟喧嘩も制服も、恋をすることも、今までできなかった「ふつう」のことを。ガンテもムニョン先生も変わっていく。愛し方、愛され方を知っていく。とがっていたものがだんだんと丸くなってきている。物足りなさも少しあるような気もするけど、癒されている。満たされている。トラウマは直視しないと、治らない。痛いままは嫌だもの。治った方がよいに決まってる。いろいろな愛の形を通して変化していく物語。

12話鑑賞(2020.7.28)
まさかの、ムニョンとサンテ兄妹説?ガンテとムニョンかなと思ったけど、もはやみんな血繋がってる??ここに来て韓国が大好きな血筋の話になってしまったか…。ようやく落ち着いたと思ったらこうなるのね。もう、ラブに関してはわりと安心してみていたのだけど、理不尽な引き裂き理由が…。でも知っている。そう思わせておいて〜〜っていう展開だろう!わかるぞ!うん、そうあって欲しい。

ムニョン先生の変化がとても素晴らしいよね。元々ものすごく素直な人だけど、あそこまで変われるんだ。ジェスもナイスフォローよ。友達の鑑。ムニョンはがまんを覚えた!テレッテー。口角のちょっとした動きだけで感情をあんなに表現できるなんてすごいよなぁ。眉毛、瞳、喉、本当にちょっとした動き。このドラマに関しては手の演技が素晴らしい。大事な時は手が映る。
スヒョンは泣き顔メイカーらしいから、最近はスヒョンを泣かせたいだけだろ!みたいな展開もあるのだが確かに上手いんだよな…。それにしても毎度ムニョン先生への八つ当たりが強いぞガンテ!ムニョン先生だっていっぱい傷付くんだから…。
やはり、キャンピングカーから新作来たんですが、これはもうラストへの伏線ですね。次はハッピーエンドがいいなで間違いないです!ハッピーエンドです!よろしく!
と投げやり気味ですが、蝶は誰なのか。これがこの作品最大の謎になりそう。

ふと思ったけど、公式の相関図だと、ナム・ジュリがガンテ、サンテ、ムニョンと並んで入っている。これは…ジュリちゃんかなり重要なポストということだね…。いままでは明らかにちょうどよい脇役でやってきたけど、ムニョン母の秘密に絡んで恐ろしい秘密を持っていそうな気がする…。ムニョン先生の母らしき人の顔だいぶみえてきたけど、どうもジュリちゃんに似てると思ってしまったんだよな…。まさかジュリちゃんが整形して、OK精神病院に潜伏していたとしたら恐ろし過ぎて……しかし最強の悪役としていい活躍してくれそうだなその展開だと…。あるいはジュリ母が別にいて、その人の仕業か。いつのまにか考察厨。

13話鑑賞(2020.8.1)
思っていたより幸せムードで物語が進み、あいかわらずいちゃいちゃふたりをにやにやしながらみている。サンテオッパもトラウマを克服しようとしていて、ひたむき。ムニョン先生はジュリちゃん呼び出して仲良くさし飲み。ふつうの女の子やん…。いいねぇ、と思いながらみていたけど、母親の話をするとやはりジュリちゃんは神妙な面持ちになるし、明らかに何か知っているアングルで切り取るやん。1話でジュリちゃんが同意書を持ってきたくだりと同じような顔で。何か知ってる顔。とかまあ色々考えつつ、ジュリちゃんに対して深読みしすぎたかな、このまま順調に終わっていくのかしら…と思っていたら最後にガツーーーーンと来たあぁぁ。
コ・デファンの独白、過去に対して謎解きモードになってたけど、なんだ今までの展開の中で起こり得ることしか起きてなかったのか、やっぱり考えすぎだったかなぁと思いつつ、あとひと展開ありそうだなと観ていたけど、意外とこのまま終わるのか?とも思い。サンテオッパも蝶を克服したり、ムニョン先生も過去から解放されて、3人が家族の死を乗り越えて、受け入れて、魂を成長させた。家売ってキャンピングカーで旅をする。このまま幸せムードでラストスパートかなぁ、と思ったらやっぱりのやっぱり師長さん来たよお。蝶が来たヨォ。そりゃそうだよなぁ。もう直ぐ行くからって言ってたもん。え、でもどういうことだ。母は死んで池に沈んで、そのあと父は再婚するのか?パクオンナンは何だった?ジュリちゃんは何者だぁ。なぜ神妙な面持ちをしているの…。師長の手下なのかあ。とかなぜかジュリちゃんを悪者にしたがりがち…。でもジュリママは昔からジュリママっぽいしなぁ。もはや、 OK精神病院自体がグルだったら最強に恐怖だけど。師長、あそこにずっと勤めてたらどの患者も操れそうだし、院長がこの病院の人間は誰も信じるなといってたしね。
1話見返してたけど、実は結構ムニョン先生はふつうの子なんだよなぁ。素直で、喜怒哀楽のタイミングも別に間違ってないというか。ムニョン先生が一番まともにみえた、なんか。感情の動きが一番ふつうで。嘘がなくて。そんな感じで実は結構周りがサイコパスだらけなのではという。
蝶はプシュケーで、語源はサイコ。
なんかここに来てこの作品の確信的なこと言ってきた。
今回好きだったセリフは、ガンテがムニョン先生になぜ童話作家になったんだと聞いて、
「童話の世界を私が一番よく知っているから。」
「お姫様の人生っていうのはどれもつらいものなの。最後だけが幸せ。クソったれ。」
それに対してガンテは、大丈夫。終わりよければすべてよしだから。と。これは言わずもがなこの作品自体のことも言っているし、だからこそ安心はしたけど、今思えばもう一波乱起こるぜっていう暗示でもあった…。次回は病みムニョンか…。
お父さんに対して、最後に会って話さなくても後悔はない、と言ったムニョン先生。きっとこれは本当の気持ちだと思う。けど、ただの一度だけ、童話を読み聞かせてもらった記憶が消えない、とも言う。父のお墓?を静かに振り返るムニョン先生の表情がすべて、その思い出も、憎しみも、背負っていて、そして乗り越えたのだと物語っていた。

とある考察で、それぞれの名前のMoon문は扉という意味があるというのがあって、なるほどなと思っていたけど、まさに今回は扉がキーワードだった。ガンテが写真スタジオに行くときも、帰ってくるときも、扉は画的にも強調して描かれていたし、家族の死を乗り越えて新しい人生の扉を開くというような、名前にまで意味があったなんて…やられたぜ。

一晩開けて考えてみると、ムニョン父の独白は師長によって作り上げられた嘘のような気がしてきた。わざとガンテにも聞かせて過去を捏造しているのか…。真実はいつもひとつ…。

14話鑑賞(2020.8.2)
ムニョン先生闇堕ち回。
苦しい苦しい回だった。なかなか現実を受け入れられず、ただただ苦しむムニョン先生に対してのガンテの台詞震えたね…。僕らしか残らない。僕らは何も悪くない。その通りだぜ。一足先に受け入れて、それをムニョン先生に言えるガンテ素晴らしいね。君が笑えば全部忘れられるからと甘くてやさしい言葉も必要だけど、乗り越えるっていうのは、受け入れる。認める。ということなのだと、考えさせられる。苦しくて悲しくてどうにもならない過去は確かにあった。けど、どうしようもないから、わかっていても苦しい苦しい、けど、というものこの葛藤を…素晴らしく描いてくれて…こっちもずっと眉間にシワよりながら観ていた。辛くて胸が疼いていた。
サンテオッパぁ…。もう、涙なしでは…。ムニョン先生が悲しいとガンテも悲しい。私も悲しい。そんなに泣かないで…苦しまないで…、でもぐちゃぐちゃに泣きながらうずらの卵食べるムニョン先生かわいいんだよ〜〜。イェジ様、涙流すのうますぎないですか??表情変えずにツーってあんなに綺麗に涙を流せる人、います??いるんだよ、ここに、ソ・イェジ様…もう本当に崇め奉りたい。
そして、ここで実は第一話から登場していた『手とアンコウ』登場。こんなに暗い話だとは…表紙から全く想像つかない内容。久しぶりのムニョン先生作の童話回で、アニメーションもあって、それだけで上がった。もう本当に良いヴィランがラスト3話というところで登場したし、あとは倒すだけだぜ!!ジュリちゃん疑ってごめん。本当にただの良い子だった。意味深な演出をした制作陣が悪い!あの、本当に心から感謝しています。制作チームのみなさん本当にカムサハムニダ。
各話、師長視点のカットもちゃんと撮られていたんだとほんと感動ですよ。1話で亡くなっていたゴウン父、この事件の真相回収されてないよな、ムニョン先生がやり残したことがあるって病院に戻ったけど(ゴウンに絵本を渡しに行きつつ、まさか・・・?という演出)、あそこは OK精神病院じゃないし、さすがに師長じゃないかと13話の時点では思っていたのだが、師長やーん!もう最初から騙されていたんだ。

苦しかった。苦しかったけど、今回は本当にサンテオッパに救われたんだ。ジェスにも、ジュリ親子にも、代表にも。まさに元気玉。そして、サンテオッパのおかゆを食べたムニョン先生は立ち上がった。やっぱりムニョン先生は強かった。本当に好きです。意志が強くて素直で美人で、本当に好きです!お話の最後まで緻密に計算されててまんまと騙された。弱いガンテが闘いに行った!裸足で走るムニョン先生!戦闘衣装は赤。
お互いの想いが、思いやりがもう、刺さる刺さる。恋愛っていうかもうやっぱ家族の愛、だよね。守りたいっていう気持ちは。院長の息子が、っていう新しい家族のつながりもこのタイミングで出てきて、今まで冷たかった理由にも納得。でも院長は謝る。後悔しているから。人は悔いたことは謝れる。いろいろな愛の形。スヒョン氏の言ってた言葉を思いだす。撮り始めていたのかまだ撮り始める前なのかわからないけど、脚本を読んでそこまで理解できる役者という存在本当にすごいなと思う。もちろんスヒョン氏に限らず。すごいよほんと。自分とは違う別の人の人生を生き直して、観ている側をこんなに一喜一憂させるなんて。

ハッピーエンドまでもう少し。

15話鑑賞(2020.8.9)
サンテオッパサンテオッパサンテオッパあぁ!!!
本当にサンテオッパが2人を救った。こっちが脳震盪起こすかと思った。震えたよ…。いつの間にか本当に本物の”兄”になっていた。
今までの考察がバカらしいくらい事件はあっという間に収拾したけど、ムニョン先生の心の傷は大きかった。ムニョン先生が至極まとも。あれだけ、トラウマだった母親だもの。当然に傷付き、塞ぎ込み、一人になろうとするが、なかなか一人にさせてくれない。あったかくて、あったかくて、心のぽかぽかが止まらない。恋するガンテもなかなかムニョン先生を落とせないけど、がんばる。かなりがんばる。昔のムニョン先生を彷彿とさせるようにがんばる。何がなんでも落としたいから。諦めたくないから。ガンテはがんばる!愛に飢えてるんだろ?愛してると言って欲しいんだろう?どこかでみたことのある構図と曲の始まり方。もう、溜息がとまらないよ。どこまでどう計算されているわけよ…。サイコガンテが無事誕生。

ムニョン先生が、いつぞやの疲れているガンテを癒していたように、今度はガンテがムニョン先生を治癒する。なかなか癒えない傷かもしれない。でも諦めず、仲間の力も借りて、努力する。本当に”治癒”の連鎖というのが繰り返されている。対象が入れ替わる同じ構図、天才だよ。サンテオッパがムニョンにご飯食べさせたシーンと、ガンテが目覚めるのを待っているムニョン。とか、探したら本当にたくさんありそうすぎてこわいわ。もう制作力がこわいわ。

バイプレーヤーズも最高でしたね。チームワーク最高。代表の深いムニョンへの愛。童話はムニョンが社会とつながる唯一の窓だった。と言える代表。ガンテと出会うまでは、代表がムニョン先生を人として保ってくれていたのかもしれないな。ソウルに戻ってと言われてちょっと喜んでるスンジェの演出とかいいよー、ちゃんと笑わせてくれるし泣かせてくれるし。
女友達ジュリちゃん、ジュリちゃんのお願いは断れずなんだかんだお家に行っちゃうムニョン先生。本当に具合が悪いの?元気そうだけど。ってすぐに気付かないのもかわいいかよ…。そしてジュリオンマ、あなたはもう、全人類の母。ジェス、おぬしは全人類の友。ガンテのサイコさを共有できる最高の友。私は食べるの下手なムニョン先生がまた見られてとても嬉しかったよ。お酒飲んでどうやって帰ったのか謎だけど!飲酒運転普通にしてそうだけど!
そんでもってもう、サンテオッパだよ!!サンテオッパがいなかったらバッドエンドだったよ。守ってくれて、癒してくれて、ありがとう。

最終回予告もなかなか先が見えない感じだったけど、ここまでくるとラスボスはムニョン先生の心の壁、トラウマ克服ということですね。ガンテはもう準備オールライトだよ!早く認めて楽になろう。一緒にいても死ぬほどつらい、別れても死ぬほどつらい、なら一緒にいよう。愛してるから。愛してるからさ!

最初このドラマを観始めたとき、梨泰院も愛の不時着も見終わって、人間レッスンを観ながら、お、新しいやつだと思って軽い気持ちでみはじめた。1話を観て、ムニョン先生やガンテのヴィジュアルもさながら、アニメーションや斬新な映像表現もおもしろくて、ミーハーな気持ちで、軽い息抜きのような気持ちでみはじめた。ムニョン先生の描く童話は暗くて救いがなくて、それはガンテが生きてきた人生のようで、2人とも不器用で、みていて苦しくて、でも応援したくて、ただ、2人が美しいからとか、話がおもしろいからみたいな理由だけでなく、なにかもっと根本的な部分でこの作品に惹かれていると気が付いた。環境に対する共感はまるっきりできない設定だったりするのに、家族や病院という身近なようでよく見えていない、そういう場所を切り取って、大丈夫じゃなくても大丈夫と、諭されて癒されていた。

この物語のサイコは、当然ムニョン先生のことだと観始めた時は思っていたけど、だんだんとおや?となり、見返していくと、今は至極真っ当な人に思える。怒る理由も明確だし、怒った時に感情的になりすぎるけど、怒る理由としては間違っていないと思う。一方だんだんとサイコみを発揮しはじめたガンテ。ガンテは普段おもてに感情を出さないので、突然感情が爆発した時になぜ怒っているかがわからない。それをジェスは知っていて、見守るしかないというけど、ムニョン先生はなぜ怒らせてしまったか考えて、きちんと歩み寄ろうとしていたし、すっげーちゃんとしてると思った。立場がすっかり入れ替わったけど、でもずっと2人を応援させられている自分がいる。

”その人のありのままを見つめる”という、作品のメッセージが今になってドクドクと染み込んで、考えさせられる。狂っている、おかしいと決めつけて遠ざける。珍しがってバカにする。少し耳を傾けたら、歩み寄ったら、全然違って見えるかもしれないことはきっとたくさんある。幼い頃のガンテが気付いたムニョン先生のやさしさ、大人になってから見つけた寂しさ。孤独になろうとしている人をどうか突き放さず、見つめて気付いて、簡単そうでなかなかできないことを、きちんと見せてくれた。一番わかりやすい例はサンテオッパなんだけど、自閉症という、世間からは遠巻きにみられてしまうそういう存在の言葉や生き方に寄り添って、諦めないで、そうしたら見えなかったものが見えるかもと。ムニョン先生のように偏見を持たないことがいかに難しいかもと。偽善者、と言われても、その意味もわかるし、悔しいし、心当たりがあるし。

でもそんな偽善者と言っていた、ムニョン先生が、捨てて逃げてしまえと言っていたムニョン先生が、サンテオッパに歩み寄って、受け入れてもらって、変わっていった。次は自分を捨てようとしているムニョン先生だけど、捨てないよガンテは。嘘でも偽善でもなんでもいいんだ、愛なんて。
悪夢を食べて育った少女は、悪夢の記憶をなくしても、幸せになれないことを知っている。悪夢を捨てられないから、どうせ幸せになれないなら、独りで不幸のままでいよう。でももう満腹の喜びを知ってしまったから、戻れないよって、、満腹王子が、、、

書いていて心がいっぱいになっていく。
終わってしまって、この作品についてこうやって考えなくなっていってしまうことが怖い。かなしい。寂しい。

16話鑑賞(2020.8.9)

『サイコだけど大丈夫』愛だった。愛しかなかった。関わる人全ての愛が、作品を通してもっともっと大きな愛になって、届いた。キャストもスタッフも本当にこの作品を愛しているのだとわかった。

冒頭から殺す気かよ。始まって1分で心臓高鳴りすぎて、その後しばらく集中できなかったよ…。なんかもう終始泣きそうになって、ジェスみると泣いちゃう。ジェスは今まで弱音も吐かずに、ガンテとサンテを支え続けてくれて、カッコ良くはないけどね、と言われちゃうけど十分かっこいいよ。最高の兄貴だよ。ありがとう。ジュリオンマ、美味しいご飯がいつでも食べられるって当たり前じゃない。でもいつも美味しいご飯を作ってくれて、食べさせてくれてありがとう。食事は元気な心と体を作るから。それをわかっているから。元気に育ったよ。まだ成長途中だけど、これからもっと大きくなるから。見守っていてね。院長、最初から最後までナイスすぎた。キャンピングカーの件をまさか院長が回収してくれるとは。ジュリちゃん、あなためっちゃ良い子だった。ジュリオンマの娘だもの。本当に素敵な女性に育ててくれたのね…。実は結構不器用な代表を支えてあげてください…。ムニョン先生の友達も続けてあげてね。スンジェsis、まさかの6個も年上だったの…??36歳?マジかよ…でも最後まで抜け感担当ありがとう。癒されました。ジェスとうまくいくと良いなあ?

サンテオッパあ。あなたのこと思い出すと涙が止まらない。サンテ先生。心からおめでとう。本当におめでとう。お母さんに報告しに行ったシーンは本当に号泣。オジョンセ氏の演技も神がかりすぎて、泣きすぎてる自分に驚いた。こんなに感動することってあるの?ドラマ観て、こんなに‥感動するっことってあるのか…。ただただよかったねとしか言えないけど「終わり良ければ全てよし」の言葉が、ただ言葉通りの意味ではなく、今までがあったから「終わり良ければ全てよし」なのだと思い知らされる。最後の方でムニョン先生が「ごめん」と謝る。「2回もあなたを怪我させてごめん。」ああそうか。体の傷ともリンクしてたのか。ムニョン先生はガンテの体を傷つけたけど、ガンテはムニョン先生の心を傷つけた事があった。それもお互いで癒しあって治った。治癒はこういうところにもあったのか。このドラマこういうことがありすぎて、本当にすごい。本当にすごいってなんだよって感じだけど本当にすごいから仕方ない。テーマが一貫していてブレてないのだと思う。キャンピングカーで旅をするラストをいつから思いついていたのかわからないけど、コロナ渦で撮影もままならないような状況(韓国はどうか分からないが)で、たまたまなのか、家族という最小単位の旅を描いたのほんとすごい。旅の部分よかったね…。いつもとテイスト違くて、少しメイキングぽくもあり、今までの三人とは全く別人のような三人。MmM。

母との最後の対峙。強くなったムニョン先生だけどやはり母のことは忘れられないかもしれない。「あなたにとっての蝶はサイコかもしれないけど、私たちにとっての蝶は治癒だから」私たち、というムニョン先生が素敵だった。だから飛べる。治癒だから。羽を持った蝶は飛べる。

そして羽を持ったもう1人の蝶サンテオッパ。きっとこの物語の主題は、精神病とか自閉症とかそういう人に対する偏見というのも大きい。日本のドラマでも自閉症の人が仕事をする、働くっていうものはあるけど、それ自体が特別視されてしまっていること自体がきっとやはり、難しい問題なのだと思う。私にとっても例えば自閉症の人と接することは普通のことではないし、きっと警戒してしまうし、偏見を持ってしまうかもしれない。もちろん役者が演技をしているし、作られた脚本の中の出来事だけど、サンテオッパが成長していく姿、ラスト3話くらいは本当に親のような気持ちで感動してしまった。絵を描きたい。挿絵作家になりたい。仕事がしたい。そういう純粋な気持ちで誰かの必要な人になれることは本当に貴重なことだ。「僕は仕事がしたいんだ」と言ったサンテオッパは本当に偉い。これはムニョン先生とガンテを2人にさせるための言葉ではなく、サンテオッパ自身のための言葉だった。間違いなくそうだった。その後の2人を無闇に描かずに、コーヒーが飲みたいんだってって戻ってくるのも最高すぎて泣いた。

私一番感動したのは、最後のメイキングだったかもしれない。作品としてももちろん素晴らしく大好きだけど、作り手視点で観てしまうとやはりあそこに愛を感じざるを得なくて、メイキング観ながら涙が止まらなかった。けどずっと笑ってた。そういう作品だった。純粋な愛をみると涙が出るのだとわかった。


ちょっと真面目モードで書いてしまったのでここから、キモオタ感出します。

眠い!というムニョン先生の本音。エッロー!!エッロー!!サンテオッパがここ最近空気を読みすぎるので2人のイチャイチャポッポぶりがエスカレートしていてこちらも荒れています。脱ぎ散らかしちゃってもう!母胎ソロという言葉を私この作品で初めて知ったのだけど(この作品を通してというかこの作品の感想を述べ合うTwitterを通して)、私が知ってる母胎ソロらしき男子の中で一番けしからんぞガンテ。

旅の夜。最後のキッスははじめてムニョン先生から!それをやさしく受け入れるガンテ。あんなに我慢して拒んでいたのにね…。本当にムニョン先生が普通の女の子にみえたよ。ガンテもたくましい男の子になった。

「本当の顔を探して」名作すぎて今すぐ欲しい。私個人が絵本や詩が好きなのもあるけど童話を軸に話を抽象化して、作中の出来事を置き換える演出最高に好きだった。ダイレクトな言葉ではない、少しファンタジックで、でも的を得ていて、否定できない言葉。悲しいのに自然と受け入れられて、いつのまにか共感している。ムニョン先生の描く童話はそんな童話だった。

まさかの全回収(個人的にはそう思っている。)で、満足感が半端ない。メイキングまで本編で観られるとはスタッフの心意気に感動。かれこれ観終わってからもう2時間くらいずっと感想を書いている。もっと書きたいし、もっと考えたい。この作品についてもっと掘り下げたいし、もっと愛したい。忘れたくないし、ずっと好きでいたい。もう全てのシーンを記憶に焼つけて、いつでひきだせるようにしたい。でもきっと私は少しずつ忘れていくし、新しい作品にも出会っていくと思う。綺麗な思い出は残るかもしれない。『サイコだけど大丈夫』めっちゃ感動したよ。めっちゃ面白かったよって。でも少しでも魅力を覚えていて、感動したことを覚えていて、好きな気持ちを思い出せるように、私はこれを書いている。誰かのためじゃなく自分のために。大好きな作品を忘れないように。まだまだ余韻に浸れそうだけど、浸って良いかしら。もうみんなのこと大好きになってる。

後記①(2020.8.12)
最終回から数日。まだ、だいぶ考えさせられている。

監督の制作発表のインタビューで
「脚本家の方に最初にあったときに言われたこと、それがこのドラマのメッセージだと思うんです。この作品はある意味、謝罪文・反省文なんです。他人と接しているとあの人は○○な人だと決めつけてしまうことがよくあるがけど、そう思い始めるとそうしか見えなくなってそれを続けた結果、失敗したり後悔したりする。そんな経験からその人のありのままを見つめたいという思いから生まれた台本なので、それが『サイコだけど大丈夫』のメッセージだと思います。」と。
例えば自閉症の人に対して、例えばその家族に対して、例えば社会にうまく適応できない人に対して、自分とは違う、おかしい、とそれだけで見て見ぬふりをして、向き合わず、受け入れず、関係なく生活している。『サイコだけど大丈夫』はその中で生まれる小さな罪悪感や、見逃しているサインや、そういうものを丁寧に描いている。

この話で一番救われたのは、「謝罪文・反省文なんです。」と言っていた、脚本家の方なのではないかと、思う。サンテの治癒が、一旦物語のなかで終結したとき、この謝罪や反省も報われたのではないかと、なんとなく思っている。まったくもって想像だし、私が勝手に考えているだけなのだけど、私がこの脚本を書いていたらそう思う。物語を書き進めていく段階でそれぞれのキャラクターが治癒されていきながら、自分自身も治癒されていく。そんな追体験をしたような気がした。

喩えられた童話が持つ意味とか、本質的な部分を掘り下げて落とし込む作業はもともとそう言った知識や感覚がないとできないことだと思う。そしてそういう抽象化された比喩がこの作品の魅力を一層深めていると思う。日々生きている、過ごしている中ではかけ離れているような物語=童話という存在が持っている教訓を、この「サイコだけど大丈夫」に落とし込むことで、実は私たち自身にも置き換えられて、身近に感じられるような気もするのだ。今は、この脚本家の方と、しっぽり飲みたい…、そんな気持ちである。

後期②(2020.8.14)
サンテオッパの才能と向き合って、それを引き出したのはムニョン先生だった。あれがダメこれがダメと指摘して、受け入れるだけが愛じゃないということも。ムニョン先生のよいところはそれを愛とかうんぬんじゃなくて、仕事として割り切ってやってくれるところだけど。ムニョン先生の理想に応えるための作業が、サンテオッパを成長させる。宿題に対して、自分で考えて、答えを見つけて、提案して、受け入れてもらった。仕事をすること、必要とされる喜びを知った。
お金を稼ぐ、働くことを教えてくれたのはジェスだったのかも。そういえば、サンテに初めて仕事を与えてくれたのはジェスだった。お金が稼ぎたいというサンテオッパに仕事をしてお金を稼ぐということを教えた。似顔絵を描くという才能を寄付することも。
3話を見返して(2020.8.24)そのあとに一番大きな仕事をくれたのは院長だったのだと気がつく。OK精神病院の壁画を描くこと。蝶を克服すること。そして院長はきちんと報酬もくれた。サンテオッパが"ガンテのため"に欲しいと望んだもの。キャンピングカー。院長ナイス!!

このnote本当に垂れ流しでめちゃめちゃに読みづらいのでまとめ直そうかと思ったけどその時熱量でドッと書いているのも記録なのでこれはこのまま取っておこうかなと思っている。

後期③(2020.8.28)
夏休みが終わって、仕事が再び動き出し始めてようやくいわゆる“ロス”から抜け出せた気がする。こんなことを言うのも恥ずかしいけど、本当にこんなにドラマのことを考えるか?というくらい四六時中「サイコだけど大丈夫」のことを考えて、タイムラインを除いてはインタビュー記事を探したり…もっと深く知る方法はないのかと気持ち悪いことをしていた。それが悪いこととも思ってないしとても楽しかったけど。生活に支障が出ていたかもしれない。笑
ガンテじゃないけど、花火のようで、夏の、ずっと忘れられないイベントだったのかもしれない。とか言って。日本のドラマを観ていてもそうだけど、永遠に続くものではないので、放送中はグッとハマって終わったら忘れていく、みたいなそういうサイクルでなんとなく今までも過ごしてきた。“逃げ恥“とかまさにそうだったかなと思うけど。再放送がやっているとまた観てしまうし、面白いし、でも最初に観た時よりは冷静な自分がいたりして、あれ?と思うこともある。
サイコに関してもだんだんと日本語で読める情報も増えてきて、レビューも増えてきて、だんだんと色眼鏡が付いてくる。自分にとってもっと純粋で大切にしたいものが、ノイズが乗ってよく見えなくなっていく感じ。だからそれは自分の中だけでそっとしまっておけばいい。誰がなんと言おうが、思い出したくなったら私はここに戻ってきて自分の気持ち悪い感想文を読み直せば良い。誰かに何かを伝えようとしたり、よく思われようとするためではなく、自分がどう感じたかを忘れなければ良いと、そう思ってサイコ俳優陣の次回作を待とう!
スヒョン氏は相変わらずの人気者なのだと思うけど、これからイェジ様超絶人気者になっちゃって大変なのではなかろうか…。作品が増えるのは嬉しいけども。
先日みた『暗転』もとても素敵なイェジ様だった。もう一度観たいけど、ディスク化されるかしら…。家で観るにはホラー要素がしんどいけども…。
1話を観て止まっていた『君を守りたい〜Save Me〜』(邦題なんやねん)も観よう。イェジ様を追って過去作品観たいのだけどなかなか日本でディスク化されていなかったりしてない…。勢いで買ったのが詐欺サイトっぽくて悲しい。
もうすぐ8月も終わり。


#サイコだけど大丈夫
#韓国ドラマ


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