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短編小説0044 息子 亮太への手紙 690文字 1分読

亮太をコントロールするのは亮太しかいない。

この世でただ一人、亮太だけだ。

父ちゃん
母ちゃん

じいちゃん
ばあちゃん
親友の土井くん、佐々木くん、小野くん
小中学校からの友達
高校で出来た友達
小学校の先生
中学校の先生
高校の先生
小学校の時所属していたサッカークラブのコーチ

誰からの意見も亮太は決して鵜呑みにはしない。

それは、亮太は自分で答えをみつけたいと思っているから。
自分の考えを大事にしているから。
亮太が、自分自身が、亮太をコントロールしているから。
そういう自覚がある。
そうでありたいと自分自身で思っている。

十八才の若さででそれに気付いたのはすごいことだ。

素晴らしい。

どうかそんな感受性を大切にして、誇りに思ってほしい。

亮太をスマホ漬けにして無気力になるもスマホをやめて能動的になるも、自信をつけるも無くすも、楽しいも悲しいも、ワクワクも虚無も、友達とくだらないことで腹の底から笑いあうも、やりもしないのにくだらないと投げ捨てるも、ギターを弾くも弾くかないも、全部、全ては亮太自身で選んでいるのだ。

一日をキラキラ輝かせて生きるのか。

一日を何となく生きるのか。

亮太が自由自在に選択できる。

だから毎朝、いや常に、四六時中、寝ていても、心を落ち着けて、素直に、正直に自問自答してほしい。

「今、これをやるべきか?」

決めるのは亮太しかいない。

答えはいつでも亮太の中にある。

上手くいっていてもいなくても、結局人間ていうのは、余計な雑念無しに夢中になっている姿に感動する。
そんな亮太を見続けたいと父ちゃんは思ってます。

もっともっとアガケ!




おしまい

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