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第71期ALSOK杯王将戦第2局高槻 大盤解説会1日目・2日目

2022年1月22日~23日 高槻市生涯学習センター

≪解説者・聞き手≫
〇22日(土) 稲葉陽八段、井上慶太九段、里見咲紀女流初段、浦野真彦八段、長谷川優貴女流二段
〇23日(日) 稲葉陽八段、井上慶太九段、里見咲紀女流初段

●はじめに

お待たせしました。もう何日も寝てしまったため、メモを頼りに書きます。曖昧な点が多くなっているので、間違っている点などあればご指摘を下さいませ。


●1日目

●前夜祭と詰将棋を解く少年

今回の会場はJR高槻駅、阪急高槻市駅から歩いて10分ほど。収容人数たっぷりな会場。自由席でした。ソーシャルディスタンスを意識して、わたしは後方の席でゆっくり見ていました。

最初の解説は稲葉陽八段と里見咲紀女流初段。
毎回、大盤解説会を来る度に思うことがあります!

(細くてかわいいし、背が高くてかっこいいし、女優さんと俳優さんかな?)

稲葉陽八段
「昨日の王将戦高槻の前夜祭は40人の枠に960人だったそうです。24倍だったとのこと」

(そんな前夜祭に入れていただき、僥倖でございました)

思い返しても昨日の前夜祭は過去最高の前夜祭でした。

コレを書いている時、主催者様からお写真を頂いたのですが、渡辺明王将と藤井聡太竜王のリラックスされた微笑みの後ろに自分がいる写真。同じフレームの中に!!

スポニチの方にお聞きしたのですが、写真撮影会は両対局者と快諾して頂いたとのこと。

(今できる、前夜祭――ファンとのふれあいの場をありがとうございました)

藤井聡太竜王とお写真を撮るという夢が一つ叶いました。

(――スポニチと、毎日新聞を買おう。あと高槻の経済を回す!)

全部。将棋がスキです。
わたしが主催者様に感謝していると、超急戦のエピソードが投下されました。

里見咲紀女流初段
「稲葉先生は、藤井聡太竜王との交流はありますか?」

稲葉陽八段
「昔、うちに泊まりに来たことがあるんですよ。藤井聡太竜王が小学生だったとき」

(えっ――)

稲葉陽八段
「わたしとの交流ではなく、兄の交流が縁で泊まりに来たんです」

里見咲紀女流初段
「どんな感じだったんですか?」

稲葉陽八段
「静かに詰将棋を解いている少年でした」

と、素敵なエピソードありがとうございます!!
ここで交替でした。


●井上慶太九段

つづいて登場されたのは井上慶太九段と、稲葉陽八段でした。
井上慶太九段がABEMAトーナメントで敗退したエピソードを話して下さいます。

井上慶太九段
「畠山八段初戦に負けたのが悔しくて悔しくて! あんたも、もうちょい勝たないとあかん!」

微笑まれて、稲葉陽八段が申し訳なさそうに頭を下げられます。
そして軽快な師弟の解説とトークが続きます。

(めちゃくちゃ仲いいんだろうな)

井上慶太九段
「昔、わたし東京で読み上げの少年にふと気がついたんですよ。秒読みが太々しいんです。――『30秒!!』ってこれは小学生やけれど小学生は見えないなと。えらいことにそれが渡辺さんだったんですよ」

会場がふふふと笑いに包まれます。
確か、ここで、封じ手クイズだったと思います。

休憩後、今度は井上慶太九段と里見咲紀女流初段が登壇されました。
封じ手は当たりました。高槻商工会議所様のご厚意で、ほとんどの方が何か景品を頂いたと覚えています。

(わたしはサンスターさんの景品を頂きました!!ありがとうございます!!)

二回目の封じ手予想はわたしは外しましたが、揮毫だけでなく、揮毫扇子、山水館の入浴券、御朱印、サンスター社のGUM製品、はにたんグッズ、高槻商工会議所の消毒液など、たくさんご用意頂き、まことにありがとうございました。※サンスターさんは高槻に本社がある企業のようです。


●焦点の一手

そして、大盤解説に戻ります。

井上慶太九段
「アベトナ師弟あるなら、次は菅井でいこう!」

会場を笑わせてくださいます。  

井上慶太九段
「来年合ったら、わたしは弟子たくさんいますからな!!」

そう言って場を盛り上げる井上慶太九段のトークは絶好調です。

そして、現地をこの日、盛り上げる――
「焦点の一手」が始まりました。

井上慶太九段
「これとったら私引退しますわ」

大丈夫なのか?――と会場中の誰もが思ったと思います。
そして休憩時間。

休憩の合間に同会場の一階で繰り広げられていた「高槻こども王将戦」の決勝戦の感想戦を観に行きました。熱心にビデオを回しておられたのは親御様でしょうか。二人の少年のスピーディーな感想戦を大人たちが囲んで見守っています。

(大人たちの中にどっかで見たことある方が――浦野真彦八段、長谷川優貴女流二段!! 女優さんと、俳優さんかな?※定型文)

将棋を見つめるオーラが違いました。また、高槻市の濱田市長もお越しになっていました。休憩が終わって会場で再び解説が始まります。
確か――稲葉陽八段(でしたよね?)と里見咲紀女流初段の解説立ったと思います。(ここ曖昧です!!)
渡辺明王将が長考をされ、解説者と聞き手のトークで会場を盛り上げて下さっていました。バックヤードで稲葉陽八段も先ほどの井上師匠の引退宣言は大丈夫かな?と思われていたそうです。
そしてまた休憩です。


●浦野真彦八段、長谷川優貴女流二段

ゲストとして、浦野真彦八段、長谷川優貴女流二段か登場して下さいました!!

浦野真彦八段にはいつも詰将棋の御本でお世話になっております。浦野真彦八段のトーク!!は浦野先生のTwitterにまとめられていたのでご参照下さい。素敵なトークが繰り広げられている最中にそれは起こりました!!

渡辺王将。駒音高く。
会場――とった!!――ザワザワ――サワザワ。

(アカン――!)

そうです。
井上慶太九段がこの手を指されたら引退すると言われた一手です。

浦野真彦八段
「これぐらいで引退はあかん!!」

どっ、と会場が笑いに包まれます。
棋士の切り返しは早い。

浦野真彦八段
「これで封じ手ですわ。引退かけよか?」

長谷川優貴女流二段
「ふふふ、やめておいたほうが…」

浦野真彦八段
「もう少しだけ現役でいたいからね。新しい関西将棋会館で一局は指したい」

盤面、駒の音。(渡辺王将が封じずに指す)

長谷川優貴女流二段
「やめておいてよかったですね」

楽しい、とても楽しい大盤解説会です。
そして、交替の時間で井上慶太九段が登壇されます。

浦野真彦八段
「引退発表にきたの?」

う、う――となる井上慶太九段。

井上慶太九段
「聞かなかったことにしてください! みなさん! SNSとかあげんといね」

(は!! もう、上げていました!!)

長谷川優貴女流二段
「もう上がっているかもしれませんよ。ふふふ」

会場大爆笑。この後も藤井聡太竜王が時間になっても封じ手をされずに長考している時間が続きました。

井上慶太九段
「封じ手のタイミングを当てたら、さっきの引退発言は取り消してくださいね!」

そう言われてタイミングをばっちりと当てられて、会場から拍手が沸き起こりました。

1日目を振り返って。指し手が進まなくても、トークで繋いで下さる先生方の力戦系の大盤解説会に感動した1日目でした。



●二日目

●入場

朝、少し早めに並んで受付。
スポニチ(紙面)とグッズを頂きました。

(昨日はポーチを今回は携帯スプーンとフォークを頂きました!!)

徳貯金はマイナス領域なのでとにかく、善行を心がけます。


●大盤解説会

10時 稲葉陽八段、里見咲紀女流初段
11時 井上慶太九段、稲葉陽八段

終盤検討が進んで、会場内では終局が近いのでは?という話も出ていました。

昼休憩中に別フロアのお手洗いに行くと、井上慶太九段がおられたのでお声をかけさせていただきました。(もちろん適切な距離は取っています)

わたし
「井上先生、めちゃくちゃ楽しいです!」

井上慶太九段
「それはよかったですわ!」

井上慶太九段の笑顔がはじけます。里見咲紀女流初段にもお会いしたので距離を取ってお話させてさせていただくと。

里見咲紀女流初段
「午後からもよろしくお願いします」

アカン。スキ。全部、将棋界スキです。

お昼は定食屋でさくさく食べて会場に戻りました。
午後からの解説会でおやつの話になります。

井上慶太九段
「昔は関西だけはおやつがあってね。コーヒーは250円補助が出た。おやつにケーキは自分で買う。記録係にも出た。おやつをよく注文されたのは丸山九段と――今やと…永瀬さん? ぼく永瀬さんと対局のしたことないんやけど。永瀬さんといえばバナナやね」

そして、オヤツの話からバレンタインデーの話になります。

井上慶太九段
「連盟の一角にコーナーができるんですよ。藤井、豊島、斎藤、都成、杉本までが五番手。あとはちょいちょい。おめでたい都成くんは減るでしょ!!」

里見咲紀女流初段
「すごいですよね。その一角」

ケロッとあっけらかんと話す井上慶太九段。
こういう中継では聞けないお話が聞けるのも大盤解説会ならではです。

そうしている間にも指し手が進み――
まもなく終局となりました。

渡辺明王将と藤井聡太竜王が感想戦をしている間、井上慶太九段と里見咲紀女流初段は立ったまま、モニターを食い入るように見つめられていました。途中、井上慶太九段が里見咲紀女流初段に一度はけても良いですよ、と声を掛けられていましたが――里見咲紀女流初段も最後まで集中してモニターを見ておられました

(強く、美しい立ち姿――全ての棋士は――今、生まれた一局に敬意を払われている)

とてもとても、胸が熱くなる瞬間でした。

感想戦が終わり、最後に投了図の解説が終わるとお二人とも素敵な笑顔を会場中に向けて下さいます。会場も答えて、お二人に、拍手をおおくりいたしました。※稲葉陽八段は副立会のため一足早く、山水館に戻られていたと教えていただきました。

(とってもいい一日だった――)

大盤解説会の魅力が、凝縮された二日間でした。
前夜祭から三日連続――将棋イベントに参加いたしました。自分でも三日間の参加は初めてで、観る将として記憶にも記録にも残る三日間となりました。

※追記。
次の一手クイズは、友達と合わせて正解で、運良くもくじも当選。
サンスター商品をたくさん頂きました!! サンキューホー高槻!!
(山水館の入浴券欲しかったけれど、自分で経済にお役に立ちます!!)


●最後に

コロナ禍の中、大盤解説会を開催して頂きましたこと、関係者の皆様に御礼申し上げます。とても、とても幸せで楽しい時間でした。
将棋界、大。スキ!!

(了)

次回のレポートは――岡崎将棋祭りの予定でしたが欠席といたしました。またイベント参加が決まりましたらTwitterでお知らせいたします。

※誤字脱字など随時直していきます。ご参加されていた皆様。会話の順番、記憶違いなどあったら、申し訳ございません! 修正します! ドン!とご指摘くださいませ。

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