見出し画像

鳥籠。

かごの鳥。
これは、『 自由を束縛されていること。また、そのような境遇きょうぐうの人 』を比喩ひゆ表現して使われる言葉だ。
その、' 束縛・拘束するモノ ' を 鳥籠とりかごということもある。

自由に 大空を羽ばたいたり、おのれの望む生き方ができない。

気付けば…言動における全ての主語が、' 私 ' じゃなく ' 籠 ' になっていた。
そして 私はそれを、何の抵抗も、何の疑いも持たず、そのまま受け入れた。
受け入れて あきらめることで、自分をなぐさめた。

いつしか 頭は麻痺まひをして、不自由を 不自由とも感じず、心はバグを起こし、何度もナイフを 自身に向けた。

聞こえてくる声が…
好きだったはずの 夜が、怖くて仕方なかった。

外の世界に、憧れながら…
いつも、足を踏み出せずにいた。

消えないで、と願いながら…
いなくなる人の背中に、ほっと胸をで下ろした。


鳥の目といえば、夜は全くものが見えない、明るさによって見え方が大きく左右される
「 鳥目 = 夜盲やもう
であるというのが定説になっている。

乗りこなすことすらも できない、
この、どこまでも続く 夜が明けない限り…
私はずっと、籠から出られない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?