本当の勝ち組は誰なのか
マスコミに「勝ち組」ともてはやされるのは本物ではない
年収1000万は贅沢出来ないので勝ち組ではないし、
最高値を更新する株やマンションを買う人も勝ち組ではない。
年収2000万ならどうなのだろうか。月の手取り約100万らしい。
もちろん私はそんな額をもらったこともないし、責任ある仕事に就いたこともない。
年収1000万以上の人は、能力も高く真面目で努力を続けてきた有能な人達だと思う。
でも投資で億単位を稼ぐ人がいる一方で、真面目に労働する人がその半分以下しか稼げない現実はあほらしい。
マスコミが「勝ち組」ともてはやすのは、マスコミと利害関係者に利益をもたらす人達だ。
真面目に労働してくれる人、株やマンションを高値で買ってくれる人、
マスコミが宣伝するものやサービスを買ってくれる人が「勝ち組」と呼ばれる。
安く買って高く売ることが出来る人が勝ち組
本当はそうだ。
最低限の労力や資金で、大きな資産を手に入れられる人が本当の勝ち組だ。
彼らは現在の高い株やマンションを買うことはないだろう。
むしろ暴落するのを虎視眈々と待っている。
嫌な人達に思えるかも知れないが、
煽りに負けず、周囲の9割が黒だと言っても白に見えるなら白だと言える人が本当の勝ち組だ。
本当の勝ち組はバックパッカーたち
2000年代前後は現在と正反対の円高で、短期バイトをして世界のあらゆる場所に行けた。
私はそれをやらなかったのを何十年にも渡って後悔している。
円で世界のあらゆる富が買えた時代で、それが半永久的に続くかのように思われていた。
好き勝手にバックパッカーしてる人達は親や周りの大人にこう言われていた。
「そんなことしてないで大企業の正社員になりなさい」
「そんなこと、年取ってからやればいいじゃない。家庭を持って、子供を大学にやって、退職金をもらってから世界旅行でも何でもすればよいじゃない」
今振り返るとその言葉が大嘘だったことが分かる。
冗談で言ってたんじゃないかとすら思う。
正社員で何十年も勤めても平均年収は変わらないし、
円安で世界旅行なんか出来ないし、退職金は1000万近く下がって廃止した会社もあるし、子供を二人大学にやる金もないし、結婚資金さえ貯められない人達もいる。
バックパッカー達の全てが旅を糧に出来た訳ではない。
ただ結構な数の人達が、旅した後に日本や世界の田舎で土地を得て自給に近い暮しをしたり、地産地消型の生活をおくっている。
無料に近い金額で家と畑を手にして者もいる。
これから綺麗な土と水は大きな資産になるだろう。
食糧を自給する技術や共同体も資産になる。
そうしたバックパッカー達が本当の勝ち組だ。
円高時代に安く旅に行き、本格的に円安と食糧難が始まる前に田畑を手にしているのだから。
しかも彼らはその経緯を戦略などではなくひたすら楽しんでやっている。
私はその人生がとても羨ましい。
有名大学や企業に行くことなんかどうでもいいよ。
若い人達は直感的に何が資産になるのか分かる
いくら周囲の大人に言われても気にしなかった人達は、
直感的に何が大事が分かっていたのだろう。
そして、日本の繁栄や自分の若さが永遠に続かないことも分かっていた。
若い人の直感は正しい。
私にはもう無いから、今10代の人がどういう行動を取ればいいのか見当も付かない。(会社員になることを目指さない方がよいとは思うが。)
みんなどうするんだろうね。
ささたくやさんという料理家(といってよいのか分からない)さんの本やインタビューを読んで、こういう生き方が出来たらなと思った。
さささんは20代前半で中米を馬に乗ってキャンプしながら旅する。
みずみずしい文章や表現が美しい。
私が男の子だったらな、というのは言い訳だ。
もっと若いときから自分自身に向き合っていたらと思う。
私はには旅する勇気が無かったのではなく、
自分自身に向き合う勇気がなかったのだ。