正社員を雇う意義、正社員になる意味

正社員が減ると会社の仕事も減る

私は零細企業で一人事務方のパートとして働いている。
従業員ではあるが、リモート&勤怠無しであり外注のような働き方だ。
内容は経理・労務タスクが中心だ。

会社目線になると、正社員を雇う意義はあまり無いとつくづく感じる。

理由① 社員がいると事務仕事が増える
住民税支払・勤怠確認・給与計算は、今私の仕事だが結構な手間でもある。
特に給与計算は面倒臭い。社保のパーセンテージが変更になったり、今回のように定額減税のような例外があると、通常と違う計算をしなければならなくなる。安価で使い勝手のよい給与計算ソフトがなかなか見つからない。
社員がいなければ私のパート代も3割引きでよいと思う。その分仕事が減るし。

理由 ②社員から見えない金銭的負担が大きい
会社も社会保険を従業員と同額以上負担している。健保年金雇用保険額が6万円ならそれに+αした額を会社は人件費として支出している。
月給40万の社員を雇うために45or6万を人件費として用意し、保険料と税金を立替えたり預かったりして支払い、30万程度を給与として渡す。手間暇かけて用意した給与から15万抜かれてしまうのだ。
社員も嫌だろうが会社側もやってられない。
労災保険も馬鹿にならない。計算したところ、私の会社は月5万円以上支払っている。

理由③ 会社の会計に影響する
給与は仮払い消費税に含まれないので、会社の支払う消費税が高くなってしまう。社員を外注にする会社が多くなっているのはそれが要因でもある。
そして、給与従事者がいると会社の収入と支出がわかりずらくなる。前述したように、税金や保険料が立替金や預り金として口座に残っているのはややこしい。全て外注費(買掛金)として仕訳出来れば明確になるはずだ。

正社員はゆでガエル化している

10年ほど前にチームラボの猪子寿之が「そのうち大企業の社員ほど大変になる(恩恵がなくなる)」とインタビューで話していたが、その途上にある気がする。
税金も保険料も今後も上がるだろうから手取りは減る、
消費税も物価も上がる(このWパンチは相当きついだろう)、
退職金も減るか無くなるかする(無い方が主流になるかも)、
よく分からない税金が誕生し給与から自動的に引かれる。
全て起こると思う。

私の友人はキャリアウーマンと呼んでよい人だが、税金保険料額の話題を極端に嫌がる。
「控除額を見ると悲しくなるから見ない!」らしい。
普段は論理的で責任ある仕事をきびきびしているのに、そこだけ急に少女のように感情的になるのが不思議でならない。
しかし同じ姿勢の人は多いはずだ。控除はアンタッチャブルで皆直視したくない。
だから%をあげ放題だし、意味不明な税金もどんどん誕生するのだ。 

それぞれ状況が違うので皆が社員を辞めるべきとは言えない。でも正社員を辞めることも視野にいれた方がよいと思う。

正社員を辞めるなら複業か部分的自給がおすすめ

正社員を辞めると税金保険料は自分で支払うことになるが、
ある程度コントロール出来る。

自営であれば、経費計上出来るものが増える。
賃貸料も事務所として使用していればその分は経費計上出来る。
事業を複数始めたら初期投資分ももちろん経費になる。
年金以外の税金保険料は、前年の、収入-経費=所得から計算される。
前述した事務所代のように、生活費と重なる経費も沢山ある。
車、携帯、パソコンや通信費。事業によっては衣食も経費に出来るだろう。

同じ会社で週5日勤務の正社員ではなく、週3日の契約社員やアルバイトになる選択もあるのではないか。その分空いた時間を畑やDIYなど現物で資産を得ることも出来る。
従業員なら給与所得控除も使える。ここで別に副業すれば控除が二重に使えてお得でもある。
私が外注ではなくパートタイマーにしているのもそれが理由だ。副業がある年は私は白色申告をしている。
同じ会社からタスク毎に、給与(給与明細)と外注費(領収書)で分けてもらう方法はないか考えたこともあるのだが、これは無理なようだ。
まあ大分不自然ではある。

パートタイマーとアルバイトの社保加入

私がパートでいたいのは社保に加入しなくてよいからでもあった。会社と私双方の利益にもなる。(私の収入だと国保も安いのだ)

しかし今年の10月から51人以上の従業員がいる会社はパートアルバイトは強制加入、近い将来は従業員数に関係なく加入が義務づけられそうだ。
私の場合はぎりぎりまで加入せず、外注に変更するか、パート給与を減らして加入するか(そうすれば負担額が減る)を検討している。給与を減らして加入する場合は業務量を減らしてもらうとか、会社と私とのどちらにも損がないような手段を考えたい。

病院嫌いで年金など全く信用していない私が社保に加入してもいいことは全くない。うんざりする制度だ。

おまけ 派遣社員の旨い働き方

旅ばかりしていた頃に気づいたのだが、派遣社員はやり方によってかなり美味しい。
それは2ヶ月以内で高時給の案件だ。
2ヶ月以内だと社保に加入しなくてよいので、所得税しか控除されない。
ほとんどの人は長期雇用⇒正社員コースを希望しているので圧倒的に倍率が低い。すぐ決まる。
短期なので余計な仕事を任されることはない。決まったことだけやって終わりだ。わずらわしい人間関係もなく給料をもらえる。











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