mima

読書感想文のような、エッセイのような、そんな文を綴ってます。

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最近の記事

ちょっとした自慢(DIVE!!/森絵都)

飛び込み競技、見たことありますか?私は何度か生で飛び込み競技を見たことがある。 そして、それをちょっとした自慢のように思っている節がある。 水泳には、競泳、シンクロ、水球、そして飛び込みの4競技があるが、水泳と聞いて真っ先に思い浮かぶ競泳以外はマイナースポーツと言っても怒られることはないだろう。 生で見たことがある人はそう多くないのではないか。 しかし、私は飛び込みはとても魅力的なスポーツだと考えている。 というのも、競泳をやっていた頃、自分の試合の空き時間に隣のダイビン

    • 再読のこと(盲目的な恋と友情/辻村深月)

      小説の再読というのがどうも苦手だ。 好きな小説はたくさんある。 きっと時間が経ったらもう1度読みたくなるだろうなと思うような素敵な小説にも出会ってきた。 しかし、これまでの人生で全くと言っていいほど再読をしてこなかった。 理由を挙げるのであれば、既に知っている物語をもう1度辿る時間が惜しいと感じてしまうからだ。 再読しようと本を開いてみたこともあるが、「この展開知ってるんだよなあ…」と早々に挫折した。 あの本はおもしろかった、この本はすごく感動したみたいな一言だけの感想は

      • 夏の本屋

        あーやられた。 困った。本当に困った。 気づけば喜びと興奮で満たされた頭の中で、そんな言葉を繰り返していた。 読書するのと同じくらい、本屋に行くのが好き。 中でも夏の本屋がもしかしたら1番好きなのかもしれない。 出版各社が行う文庫本のサマーキャンペーンが書店を彩り始めると、いつも以上に多くの本を手に取ってしまう。 気になっていた本。 特に理由はないけれど、なんとなく読むのを躊躇っていた有名作品。 様々な作品が目を凝らすまでもなく目に留まる、それが夏の本屋の様相。 新潮社

        • 自分にとって大切なものは自分で決めていい。そして、それはプライスレスである。(風に舞いあがるビニールシート/森絵都)

          この小説を読んで真っ先に思い出した言葉がある。 「自分が良いと思ったものは誰が何と言おうと良いものだから信じて」 これは、大学生の頃に行ったおいしくるメロンパンのライブでナカシマさんが言っていた言葉だ。  自分が生きる意味とも言えるような心の支えみたいなものを人はそれぞれ持っていると思う。 生きていくのに絶対必須とは言えないまでも、ポッと心に明かりを灯してくれるようなもの。 それがないと人生に陰りを生じさせるようなもの。  「器を探して」の中にあったように、億単

        ちょっとした自慢(DIVE!!/森絵都)

        • 再読のこと(盲目的な恋と友情/辻村深月)

        • 夏の本屋

        • 自分にとって大切なものは自分で決めていい。そして、それはプライスレスである。(風に舞いあがるビニールシート/森絵都)

          また出会うために生きる(対岸の彼女/角田光代)

          私は今のところ結婚願望や子供を持ちたい願望がほとんどない。 実家で家族と暮らすのですら苦痛に感じることがあるし、お願いされたわけでもないのにこの世に産み落とされた自分の子どもが数々の辛いことを経験することを想像するとなんだか申し訳ない気持ちになるからだ。 なぜ多くの人たちがそれほどまでに結婚を望むのか、子どもを持ちたいと願うのか、わからなくはないものの理解しきれない。 だからこそ、この作品のキャッチフレーズとも言える「結婚する、しない。子どもがいる、いない。それだけで女

          また出会うために生きる(対岸の彼女/角田光代)