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瀬戸田インターンシップ1日目

こんにちは!初めまして。

立教大学観光学部に所属しています、志賀まみと申します。

このたびInsitu Japan の拠点がある広島県の瀬戸田にてインターンシップをすることになりました。

これは立教大学にて池尾健先生が担当している「ビジネスコミュニケーション」の授業をきっかけに全国からの学生に募集、選抜を経て実施されています。

なおこのインターンシッププログラムは池尾さんが代表を務める一般社団法人Intellectual Innovations(*下記リンクを参照)の支援により実施されています。

今回は9月24日から9月26日まで瀬戸田に滞在する予定です。今日は、一日目に感じたことについてここに記したいと思います。

瀬戸田の第一印象は?

<”サイクリストの聖地”>

実際瀬戸田に来てみて、、

まず瀬戸田港に降り立って一番最初にサイクリストの姿が見えました。

多くの人が様々な種類の自転車に乗って颯爽と走っていく姿やお店で休憩する様子を見て、瀬戸田に来る前に抱いていた「サイクリストの聖地」というイメージ通りでした。

余談になりますが、私の地元千葉県には手賀沼という沼がありサイクリングスポットになっています。手賀沼でサイクリングをしている人といったらほぼ男性なのですが、瀬戸田では男女関係なく、また、特に若い世代のサイクリストが多いなという印象を受けました。

<レモン!>

事前リサーチの際、サイクリングのイメージと並んで強かったのが「レモン」のイメージです。

最初に降り立った瀬戸田港の「ようこそ」の文字の横にレモンが!実際にまちを車で走っていると、レモンやみかんのオブジェが!そしてなんとポストが黄色い!というように、レモンの収穫時期ではないにもかかわらずレモン要素が感じられ、こちらも「レモンの生産量が全国一位である」という瀬戸田のレモンのイメージ通りだと感じました。

<島と島の距離>

その後、小林さんとお会いし、向島のグランピング事業の視察に同行させていただきました。車に乗っていて自分が想像していたより、島と島の距離が近いと感じました。

ここに来る前は、地図上では島と島が独立しているようなイメージでしたが、しまなみ海道でそれぞれがつながっていて、「尾道市の瀬戸田」というよりかは「しまなみ海道の島全体で一つの地域で、その中の瀬戸田」のような感覚がしました。

<様々な役割の人が事業を作り上げている>

グランピングの視察の様子を拝見していて学んだことは「様々な役割の人が一緒になって事業を作り上げている」ということです。財務、企画、運営、土地の調査、など市の職員の方や企業の方がそれぞれ役割をもって「ここはこうですかね」「ここはこっちのほうがよいかもしれませんね」というように、一緒になって一からこうやって事業が作られていくのだなと感じました。

せとうちDMO内藤さんへのインタビュー

その後、せとうちDMOの内藤さんへのインタビューの機会をいただきました。内藤さんのことは、事前リサーチの際に「しおまちとワークショップ」のHPで拝見していましたが、実際にお話してみて、内藤さんの瀬戸田への関わりの深さに驚きました。

Soil Setodaの始まりに携わっていらっしゃったこと、しおまちとワークショップを始められたこと、これからおてつたびの企画を進めていかれること、など多岐に渡り、私が事前に調べて知った瀬戸田での活動の多く、ほとんどに内藤さんが関わっていることを知りました。

内藤さんのお話で印象に残った点をまとめます。

<瀬戸田の魅力は人である。>

内藤さんはJR西日本の運転士から財務系の部署に異動され、そこでのせとうちDMOの出航で初めて瀬戸田に出会ったそうです。「観光のことも地域のこともよくわからないから、とりあえず地域を見てみようと思い、瀬戸田の有名どころを見ていた。すると、瀬戸田の元町長に出会い、堀内邸を紹介され、」その後岡さんとのそれをきっかけにSoil Setodaの始まりをつくっていかれました。

その瀬戸田で地域を見ているときに、感じたのが人の素晴らしさだったそうです。まちの人との「どこからきたの」というちょっとした会話や心地よさが瀬戸田の魅力であり、内藤さんを惹きつけたものでした。

「人」という魅力はどの地域に行っても一番強い魅力なのではないかと思います。きれいな景色や美味しい食べ物は一回で満足し「よし次の綺麗なもの・おいしいものいこう!」と移り変わるものであると思いますが、「この人に会いたい」「またこの人と話したい」という気持ちは簡単に移り変わるものではなく、再び旅行者・外から来た人を引き寄せる大きな力なのではないかと思います。

<まちの目指す軸があって、そこに事業者がくっついていく>

内藤さんが「しおまちとワークショップ」開催の経緯をお話されていました。地域と事業者と、またその他の「地域で何かやりたい」という事業者と、いろんな人が混ざって関わっていけるようなまちにしたいという想いからしおまちとワークショップは始まりました。

また3年間のWSの中では最初に「住みたいまち、しおまち。レモンとアートと人情と」というビジョンを決定したのですが、そのようなまちの軸となる、まちの目指すところを決め、言語化することでそのビジョンを起点にそこにくっつくいろんな事業者がいてまちが盛り上がっていくのだと思いました。

<関係案内人がたくさんいる環境を目指す>

内藤さんは、「関係案内人」としてまちの外の人と中の人をつないできました。関係案内人がいることで地域の外の人は地域の中に入りやすくなり、また中の人は外の人と近づきやすくなり、交流が生まれていく。関係案内人の存在は中と外の人両者にとってとても大きい存在であると感じました。

ただ、地域の人、行政、事業者、観光客という様々な立場の人を俯瞰して見てまとめるような、かじ取り役のDMOという立場だからこそコミュニケーションの量が膨大になるというお話もされていました。

そのため、一人の関係案内人ではなく、関係案内人(点?)が地域に多くいることで、その分、より多くの地域の中の人と外の人の間で対話して、交流が活発になっていく(点と点をつないで線になる?)。そうして地域でいろいろな人が交わるようになり、地域全体が盛り上がっていく。(面になる?)のだと思いました。

<”課題”=誰かのビジネスチャンス>

内藤さんに瀬戸田の課題や改善点をお聞きしたところ、課題とされている点は裏を返せばのビジネスになる。課題=誰かのビジネスチャンスであり、「これはどんなビジネスになるかな」と考えることが大切であると仰っていました。

「課題」とされている点はそのまま「弱み」としてではなく「強み」としてビジネスチャンスであり、それによってその課題も解決できる。そのような発想の転換をすることが重要なのだと感じました。

今の瀬戸田でいうと、柑橘農家の高齢化・就労者の減少が「課題」として挙げられますが、それをビジネスチャンスとして、これから瀬戸田での「おてつたび」の取り組みが始まろうとしています。柑橘農家の収穫時期の人手不足と、閑散期のゲストハウス、地域や農業に関心がある若者のニーズがパズルのように組み合わさって生まれる取り組みです。

一泊二日のような短期間での滞在ではなく、ある程度長期間で瀬戸田の生活と密になることで、瀬戸田への愛着を生むことに繋がり、地域に関わりつづける関係人口の中でも移住・定住に近い関係人口を増やすことができる、という流れがこの取り組みの重要な点であると思いました。

<「観光」は結果論>

おてつたびの取り組みのお話の中でもう一つ印象的だったのが、「観光」は結果論である、ということです。

おてつたびのあり方として「旅」が先に来るのではなく、「地域の農業」「農家さん」が先に来る必要がある。農家さんのお手伝いをしていて、その間に時間ができたから観光をする、というように農家さんのお手伝いをしていたら結果的に観光ができたという流れが大切であるということです。
「農家さんの力になりたい」「地域の課題を解決したい」という気持ちが最初にあってこそ、その気持ちの表れが農家さんとの関係性や地域との繋がりを自然に深めていくことになるのではないかと感じました。

しかし、おてつたびに応募する人の中には「旅をしたい」が先に来る人も多いのではないでしょうか。私も実際、おてつたびが瀬戸田で行われるということを知ったとき農家さんの課題、というよりも瀬戸田という地域に行くこと、が先に浮かんでしまいました。

「観光客は観光客としてでしかない」と内藤さんが仰っていましたが、瀬戸田に限らず、地域にやってくる人が地域の課題や地域に住む人の思いを知ってそれが瀬戸田に来るフックとなるように、無理やり地域の力になりなさいとか地域のお手伝いをしなさいということではなく、自然と「地域の力になりたい」と思うようになるためにはどうしたらいいのだろう、と思いました。そこの観光客の感情を変えることは難しいかもしれませんが、伝え方やコンテンツの工夫の仕方によって、観光客の地域への向き合い方に変化をもたらすことができるのではないかと思いました。

インターン生として

内藤さんへのインタビューを通して、「外からやってきた大学生のインターン」である私は瀬戸田においてどのような役割を果たしうるのだろうということを考えました。
これから瀬戸田にインターン生として関わっていく中で私自身も関係案内人として、自分の身の回りの人を瀬戸田に巻き込んでいく?ことができるのではないかと思いました。今後教育旅行の企画などを考えていく中で、同世代の人が瀬戸田に訪れるきっかけになれるように発信していきたいです。

教育旅行に関して、瀬戸田に来る学生が瀬戸田のことを深く知るために、教育旅行後も瀬戸田の関係人口になるために、やはり瀬戸田の地域の人との交流が不可欠であると考えます。

地域の人との会話で歴史を知ることが大切なのではないかとも感じました。「教育旅行」の「教育」の内容、意味を考える必要があるのではないかと感じました。

今回、お忙しい中、DMOとして活動される内藤さんのお話を初めてお聞きすることができ、大変貴重な機会でした。本当にありがとうございました。

今日の振り返り

今日は瀬戸田に来て一日目。

緊張していて、なかなか自分からSoil Setodaのスタッフの方や地域の方に自分から会話をつくることができませんでした。

今回の夏の視察の目標の一つに「積極的に自分から話をして交流をする」という目標があります。明日は積極的に地域の人とのつながりをつくっていきたいなと思います。

明日も頑張ります!!

志賀まみ



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