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水引の歴史

水引の歴史は遥か遠く飛鳥時代にさかのぼり、推古天皇の16年(607年)に遣隋使小野妹子が帰国した際に、隋から持ち帰った献上品に由来するそうです。それは海路の無事を祈願し紅白の麻紐で結ばれていて「くれない」という名前でした。それをそのまま天皇に献上したところ、天皇は大変に喜ばれたそうです。その後、平安時代にこの解きほどいた「くれない」を廃品として譲り受けた当時の公卿たちが自作の詩歌の詠草を綴じ合わせたり、短冊の一端を紅白に染めて男女で交換するなどしていたそうです。なんだかロマンチックですね。このようなことが世間にも伝わり、様々な遍歴を経て、今日使われているような贈答品や祝い事、神事、仏事に使われるようになったそうです。水引は日本において1400年以上の歴史があるのですね。

また、水引には物事を浄化し清め、邪気を払う力があると言われています。人と人とを結びつけるという願いも込められています。和紙や絹糸、糊で作られているので素材自体もサステイナブル(持続可能な)な側面もあります。水引には様々な種類(絹巻水引・花水引・シルク水引等)があり、色も日本の伝統色を使ったたくさんのバリエーションがあります。水引の様々な色は見ていると本当に心が躍ります。

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