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素敵だった

6月13日(木)
すっかり寝坊した。昨日早起きしたのが遠い夢のようだ。アラームは親切な小人さんが止めてくれたようだ。「昨日早起きした みるみるを今朝はゆっくり寝かせてあげよう。」と。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
暑い。夏のようだ。小鳥の歌声にうっとりする。

カカオにご飯をあげる。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。

修一郎の食事を準備して今日は美容院に行く。

お隣に年配の女性がかけられた。なんとなく微笑みあう。淡い茶色が混ざったボリュームのある銀髪だ。肩のちょっと下くらいまである。

美容師さんに「前髪を眉毛の上まで切って高い位置でポニーテールにしてください。」と、おっしゃった。

チョキチョキ、パチン。リズミカルなハサミの音がする。

セットが終わって席を立ったとき、またちょっと微笑みあった。その姿を見て素敵だと思った。50'sのポニーテールのような可愛らしさ。先っぽを くるんとカールさせている。髪の毛の色と相まってその方にとても似合っていた。

「素敵。」と、言った。すると、その方が ひまわりみたいな笑顔になった。

シャンプーをしてもらう。極楽だ。一日中洗ってもらいたい。

美容院を出て、帰り道にあるホームセンターでウーちゃんとルーちゃんの水草をたっぷり買う。

家に帰り着く。

ウーちゃんとルーちゃんの水槽に水草カボンバを入れる。

私がいない間の食事を作る。野菜と豆のスープ、豆乳パンケーキ…あれこれ。

夕方、ごはんさんと にりんさんと、レトリバーのアランくんとおしゃべり。いつもあまり喋らない にりんさんが たくさん お話している。ごはんさんは質問上手なのだ。

人間だけで話が盛り上がると、アランくんはネットにもたれかかったり、おもちゃで もみくちゃになったり、ちょっと いじけた感じになる。それもまた可愛い。

アランくんの足は私の腕よりずっと太い。にくきゅうも大きい。まだまだ大きくなりそうだ。

最後はへそ天で にりんさんに甘えていた。

「アランくんて甘えん坊なんですか?」と、聞く。

「ものすごく。明るいうちに遊んでやらんと夜鳴くし、オレの姿見えんと鳴く。」と、うれしそうに にりんさんが言った。

そこへ、にりんさんの同級生 Nさんがやってきた。アランくんに ど〜ん と体当たりされた。Nさんが よろけるくらいアランくんの力は強くなっている。

ごはんさんと私はお買い物に しゅっぱーつ!

いつものお店。陽気に楽しくお買い物。

帰り道、夕焼け空になる前の空がきれいだった。

「あの、山際の色きれい。」と、ごはんさんが言った。そして、

「陽が長くなったね〜。」と話す。

本当にきれいだった。橙色と紫色が細く混ざりあっている。これから夜になってゆくことを想起させる美しい表情。

家に帰り着く。まだ仄明るかったのでクローバー畑と花壇に水を撒く。
楽しいひととき。

中に入ると修一郎は寝ていた。

夜、庭に出る。
月がカナリア色に輝いている。きれい。とってもきれい。北斗七星が煌めいている。冬からずいぶん場所が変わった。地球は回っているんだなぁ。他の星たちも優しく瞬いている。星空を見ることができて本当に幸せだ。夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。

カカオは夜の中へ溶け込んでいった。

今日もいい一日だった。

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