感動の再会

4月19日（金）
朝、目が覚める。
ぽろっぽーぽろっぽー。鳩の声にうっとりする。むくりと起きあがる。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう！」と、あいさつをする。

今日はミケちゃんを こもれびの森に帰すことにしている。
明日 ごはんさんと こもれびの森に行く予定だけれど、一日も早い方が良さそうだ。避妊手術をしたおなかのキズも順調に良くなっている。カカオと会わないようにさせるのは至難の技だし、これ以上お部屋に閉じ込めておくわけにもいかない感じだ。

ミケちゃんをキャリーに入れる。だしカップとちゅーるとお薬を持って しゅっぱーつ！

美しい景色を見ながら車を走らせる。輝いている。木々が、山が、川が、レンゲ畑が。うっとり。

到着。
車を停めると、ミケちゃんの兄弟キミィが走ってきた。ミケちゃんをキャリーから出す。きょとん としている。走ってくるキミィの姿を見つけてミケちゃんも駆けだした。とてもうれしそうに しっぽをピンと立ててお互いを ぺろぺろ舐めている。すりすりしてほおずりしている。ずっとくっついている。その姿に胸が ふるふるする。感動。

そこに警戒心の強い兄弟チャミィがやってきた。ものすごくうれしそうなのが伝わってくる。3匹でくっついたまま離れない。じーん。数日間だったけれど3匹にとっては長かったのだろう。

病院に行く前、ミケちゃんを3時間くらいキャリーに入れていた。その間、キミィはずっとミケちゃんのそばから離れなかった。

3匹にだしカップをあげる。すごい勢いでパクパク食べる。ミケちゃんのエサに粉薬を入れる。

食べ終わるとしばらく3匹でお互いを舐めあい、仲良く駆けて行った。自然あふれる中を楽しそうに駆けてゆく姿を見て、この姿を見れてよかったなぁと感激した。

「また明日来るからね！」と叫んで、帰路に着く。

帰り着く。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。

カカオが帰ってきた。「にゃにゃ、にゃにゃ。」と何か喋っている。

「ミケちゃんはお家に帰ったよ。」と話す。安心したふうにご飯を食べていた。よかった。

お仕事に行く前の ごはんさんにミケちゃんのことを話す。

「早い方がいいと思って、さっき こもれびの森に帰したよ。」と言う。

ちょっとびっくりしていたけれど、

「おつかれさま。ひとりで大変だったね。ありがとう。」と労ってくれた。

午後、グリーンコープさんの元気カーがやってきた。てくてく歩いてゆく。

あ、はなおさんだ。

手を振って走ってゆく。はなおさんも手を振っている。復活したんだ。とてもうれしい。

はなおさんは股関節を痛めてから、しばらく全く動けなかったそうだ。今は大丈夫だということ。

「復活してくれてうれしい。」と言うと、はなおさんの顔がちょっと曇った。そして、

「実は、そろそろ引退しようかと思って…。」と言った。

とても残念だけれど、はなおさんが決めたことなので、それはいいことだと思った。はなおさんが引退するまで楽しくお買い物しようと思った。

「また来週！」と言って帰る。

少し庭仕事をする。
メープルナッツマフィンを焼く。
お部屋と洗面所を片付けていると、ピンポーン。とチャイムが鳴った。

「は〜い！」と言って出ると、お向かいのTさんのお兄さんだった。今度小さな素焼きの植木鉢をいくつか持ってきてくれることになった。

片付けの続きに戻ると、ピンポーン。とチャイムが鳴った。

今度は玄関に、ぷりんさんがバスタオルで包んだトゥインクルちゃんを抱っこして立っていた。か、可愛い〜。

「ずっとお部屋にいると しんどくなったからお散歩。」と言って ぷりんさんが笑った。

「いっしょにお散歩しようか？」と、聞いてみる。

「うん。お願い。」と、ぷりんさん。

3人で ゆっくり歩く。200mくらい歩く間に10人のご近所の人に会った。次々にトゥインクルちゃんを紹介する。みんな「可愛い〜。」とメロメロだ。何人かは抱っこもした。ご近所のアイドルだ。赤ちゃんパワーはすごい。トゥインクルちゃんを見ているだけで幸せなきもちになる。

風が冷たくなってきたので帰ることにする。ゆっくり歩く。また数人のご近所の人に会う。この短いお散歩で「可愛い〜。」と、みんなで 100回くらい言ったと思う。

アパートまで送っていると向こうからライラックさんがやってきた。「可愛い〜。」と言いながらおしゃべり。120回くらいになった。

ライラックさんのもうすぐ3歳になる息子さんKくんが、メチャくんが大好きだということ。毎日「読んで。」と言ってメチャくん絵本を持ってくるらしい。クローバーを見つけると、「メチャくんの葉っぱ。」と笑顔になるそうだ。すごくすごくうれしくて、くるくる回った。

いよいよ風が冷たくなってきたので、みんな家に帰ることにする。

夕食の支度をする。
ウーちゃんとルーちゃんを見ながら除去食を食べていると修一郎が起きてきた。
食べ終わってから修一郎の夕食の仕上げをする。

仕事をする。

夜、庭に出る。
ふっくらした月が輝いていた。ぽつりぽつり星が瞬いている。北斗七星がぼんやり見える。オレンジ色に輝くアルクトゥールスははっきり見える。きれい。星ってロマンがあるなぁ。と、想う。夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。

カカオは遊びに出かけている。ミケちゃんは兄弟たちといっしょに眠っているんだろうな。

今日もいい一日だった。