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ご近所の小さなケーキ屋さん

12月17日(火)
朝、ぱちりと目が覚める。
チョッキンチョッキン音が聞こえる。

きゅうりさんの家に
植木屋さんが来ているんだな。
わが家に来てくれるのと同じ植木屋さん。

うーんと伸びをして むくりと起きあがる。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに
「おはよう!」と あいさつをする。

先日ごはんさんとお買い物に行ったとき、
淡いピンク色をした
ふわふわの室内履きを買った。

可愛くて暖かくて履き心地が良くて
足にぴったりで、
これを履くと幸せなきもちになる。

ウーちゃんとルーちゃんに
控えめにエサをあげる。

今日はアレルギーの病院へ行く。
やっと道を覚えた。

病院への道のりは2箇所合流がある。
合流、むずかしい。

「お空よ、うまく合流できますように!」と
毎回 祈りながら走る。

うまく合流できたら
「お空よ、ありがとう!」とお礼を言う。

無事到着。
待合室を見渡す。患者さんが多い。
ぽつんと空いている場所を見つけた。

「お隣失礼します。」と言って腰掛けると
赤ちゃんがいた。可愛い。

こちらを じっと見ている。
今日も天使に会ったぞ。

にっこりすると、
ものすごく可愛い笑顔を見せてくれた。
ずきゅん。とろける。

変な顔をして見せる。
ケラケラ笑っている。可愛すぎる。
お母さんも笑っている。

そうやって遊んでいると順番が来た。
バイバイして診察室に入る。

お薬が変更になった。
今までのお薬より ひとつ強いもの。
これであまり効かないようだったら
またひとつ強いお薬になるということ。

病院を出て郵便局へ行く。
毎年、郵便局で りんごを 1箱注文している。
とてもおいしい りんごなのだ。

今年の りんごは蜜がたっぷり入っていて
とびきりおいしかった。
局長さんも毎年この りんごを注文している。

「今年の りんごおいしいですね〜。」
と話す。

郵便局の帰りにご近所の
小さなケーキ屋さんに寄る。

私はアレルギーでケーキは食べれない。
でも、生クリームといちごは食べれる。

わが家も ごはんさんも
クリスマスは特に何もしないが、
先日、ごはんさんが

「みるさん、ホールケーキ買おう。
 みるさんが生クリームといちご食べて、
 オレがスポンジ食べるから
 アラペイザンヌで予約しよう。」
と言ってくれた。

ものすごくときめいた。
天使がラッパを吹きながら
私のまわりを くるくる飛んだ。

「すごくいいアイデア!」

ごはんさんは ご近所の小さなケーキ屋さんを
応援したかった。

私は、ただただ数年ぶりに
ケーキ屋さんの生クリームを食べるんだ!
と思うと、胸が躍った。

山小屋風のケーキ屋さんのドアを開ける。
小さくて可愛らしい店内。
切り株みたいなバウムクーヘンが並んでいる。

ケーキ屋さんて、おとぎ話の中に出てきそうだ。
と、いつも思う。

生クリームといちごが乗っている
ケーキを予約する。
いちばん小さなサイズにした。
ドキドキワクワクする。

小さなショーケースには
可愛らしいケーキが並んでいる。

クリスマスまで待てないので
今週 金曜日の受け取りにした。

ごはんさんから預かったお金を渡す。

自分でいろいろなケーキをを焼くけれど
食べれないので食べていなかった。

お店のケーキを食べれるなんて。
一部分だけど、とてもうれしい。

ごはんさんは甘いものはあまり食べないけれど、
食べれないものがないので
スポンジをぜんぶ食べてくれる。

金曜日が楽しみだなぁ。

一件用事を済ませて家に帰る。

修一郎の食事をお弁当仕立てにして
ふたつ作っておく。

バナナさんとちょっとおしゃべり。

夕方、ごはんさんが帰ってきた。
お買い物へ行く。

ピンクとグレーが重なった雲が
とてもきれいだった。

「雲すごくきれい。」
ごはんさんが言った。

「うん、本当にきれい。」
と、私。

空はいつも私たちみんなを楽しませてくれる。
心の中で空に「ありがとう」と言う。

家に帰り着く。
今日も並んでイルミネーションを眺める。
キノコのライトがなんとも言えず可愛い。
きゅん。

夜、庭に出る。
空一面、雲のグラデーション。
星が ひとつ ぴかりと輝いていた。可愛い。

夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。

これから昨日仕上げた絵を額装しよう。

今日もいい一日だった。

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