美しい星空に胸がふるえた
9月10日(火)
まだ暗い朝4時半ごろ庭に出る。
胸がふるえた。あまりに美しい星空に。
ごはんさんがいつも言っていたのはこの星空のことだったんだ…。なんてきれいなんだろう。たくさんの星たちがダンスを踊っているようだ。
ひとつひとつが くっきりと大きく、澄んだ強い輝きを放っている。
そうだ、星ってこんなにたくさんあったんだ。と、改めて感動した。うっとり眺めていると、
「にゃー。」と声がした。クロちゃんの声だ。
「にゃにゃにゃ、にゃーにゃー。」と、喋っているようだ。
「クロちゃん。」と呼ぶ。暗闇の中からクロちゃんが ひょいと現れた。
「カカオちゃんはどこに行ったの?」と、聞いているようだ。
カカオと姉弟のように仲良しだったクロちゃん。
「カカオいなくなって寂しいね。」と言いながら頭や背中を撫でる。しっぽを ぴんと立てて喜んでいる。
カカオもこんなふうに美しい星になったのかなぁ。と、想ってみたりする。
しばらくクロちゃんとのんびり星空を眺める。
Oさんがクロちゃんを探している声がする。5時になったんだな。と、思う。Oさんは毎朝 5時にお散歩に行く。そのとき、クロちゃんにご飯をあげる。クロちゃんが とことこ帰って行った。
ヘッダー画像はオリオン座。iPhoneで撮影した。星空の写真を撮るのはとてもむずかしい。
実は4時半に起きたのではない。4時半まで起きていたのだ。
ほのかに明るくなりはじめた頃、庭仕事がしたくなる。もくもくと庭仕事をする
Uさんがお散歩で通りかかった。
「おはよう〜!きれいにしよんね!」と、Uさん。
「おはようございます!は〜い!」と、私。
「りんご大きくなったね〜。」と、Uさんが目を細めた。
Uさんは わが家のクローバー畑に立っているミニリンゴの木が大好きだった。特に、冬になったらリンゴの木につけるイルミネーションを眺めるのがお気に入りだ。
ちょうど先日、ごはんさんと「今年の冬はイルミネーションを増やそう。」と、話していたところだ。Uさんがさぞ喜んでくれるだろう。
蚊にたくさん刺されたので中にはいる。そのまま ぐーぐー眠る。
電話が鳴った。
遠賀信用金庫の Iさんだ。時計を見ると11時だった。30分後に卓上カレンダーの刷り見本を持って来たいということ。慌てて顔を洗う。
Nさんと Iさんがみえた。
カレンダーのチェックをする。1箇所データが差し替わっていないところがあった。印刷会社さんに伝えてもらう。
仕事の話はすぐ終わり、いつものおしゃべり。
別の印刷会社のNさんから電話。絵本の進捗状況について話す。
食事の支度をする。
スパイスたっぷりカレーのいい香りが部屋を包む。
絵を描く。
夕方、ごはんさんとシエンタのバックドアや塗装の話をする。にりんさんとアランくんが裏庭で遊んでいた。にりんさんにも話す。
「自分で塗るん?何色に?」と、ちょっとびっくりしている にりんさん。
「ミントシャーベット。」と、私。
「ミントシャーベット…。」と、にりんさんが考え込んでいる。
ごはんさんと にりんさんは車のことや塗装に詳しい。心強い。
「あ。」と、ごはんさんが言った。振り返ると、ぷりんさんがトゥインクルちゃんを抱っこしてお散歩していた。今日も可愛い手作りの帽子をかぶっている。
少しおしゃべりして、帰るぷりんさんたちを見送る。
「朝4時半ごろの星空すっごくきれいだった〜。ごはんさんが言っていたの、こういう星空のことか!って思ったよ。」と、私。
「オリオン座見えたでしょ。」と、ごはんさん。
「うんうん、すごくきれいにくっきり見えた。台形の中の星団も。」と、私。
そのあと、山つきの新米のおいしさを ふたりで褒めちぎる。
「心が豊作。」と、ごはんさんが言った。その通り!と、思った。そして、
「みるさん渡すの忘れてた。」と言って、竹久夢二さんの絵 ”黒船屋”がプリントされたクリアファイルをくれた。びっくりした。これは先日連れて行ってもらった旧伊藤伝右衛門邸で ごはんさんが購入したものだ。
女性に抱かれた黒猫を見てカカオを思い出した。
家に帰り仕事の続きをする。
夜、庭に出る。
空一面、幻想的な雲が広がっていた。雲もきれい。夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。
今日もいい一日だった。
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