見出し画像

25歳サラリーマンの読書記録 #23|ファスト&スロー(上)

おつかれさまです。たにしマン(@millionworkout)です。

前回記録した「敗者のゲーム」の付録に書いてあった必読書の中の1冊です。2巻に分かれており、まともな人間である私は「上」から読みました!

心理学と経済学を混ぜたような「行動経済学」に関する本で、著者のカーネマンはノーベル賞をとっているようです。

経済学では、人間は合理的な判断で行動していることが前提となっていますが、「本当にそうか?人間は感情的に行動する生き物ではないか?」という視点で研究されています。

普段の自分自身の判断の根拠はどこにあるのか。この本の中では、直感を司る「システム1」とそれを制御する「システム2」が私たちの行動を決めていると説明しています。

認知 的 に 忙しい 状態 では、 利己的 な 選択 を し やすく、 挑発的 な 言葉 遣い を し やすく、 社会的 な 状況 について 表面 的 な 判断 を し やすい こと も 確かめ られ て いる

ダニエル カーネマン; 村井 章子. ファスト&スロー (上) (Kindle の位置No.1088-1089). 早川書房. Kindle 版.

他のことで頭がいっぱいの人は、目の前の判断が全く合理的でなくなるということです。つまり、脳みそが忙しい状態のときに、問題が起こるとよく考えずに直感だけで判断してしまいます。

よって、自分が他の作業に集中しているときに、何かの判断を迫られてもその場で答えを出すのは止めた方がよさそうです。

反対に、仕事でなかなか進まない案件を担当しているときには、あえて上司が忙しそうにしているときに都合のいいことだけ言って承諾を得るという技も意外と成功してしまうものです。

私 たち の 頭 は 因果関係 を 見つけ た がる 強い バイアス が かかっ て おり、「 ただ の 統計」 は うまく 扱え ない からで ある。

ダニエル カーネマン; 村井 章子. ファスト&スロー (上) (Kindle の位置No.4533-4534). 早川書房. Kindle 版.

これはよく覚えておいた方がいいことだと思います。世の中のほとんどの事象は平均に回帰するというのは、直感では理解できないことです。とてもいい出来事があった次の日には悪いことが起こる。なぜなら平均に回帰するからです。そのに原因はありません。

しかし、人間はある出来事の原因がはっきりしないとモヤモヤするので、無理やりこじつけるのです。

こういうと、「成功は努力と関係なく運だから努力するだけ無駄だ」ととられるかもしれません。それは半分正解で半分間違いです。成功と努力には一定の相関は認められると思います。

だから、努力をすれば努力をしている人の平均に近づきます。ただし、大成功している人は運がいいとしか言いようがありませんし、なかなか努力に見合う成果が出ない人は運が悪いだけかもしれません。

なにが言いたいかというと、一喜一憂せずに続けることが大切だということです。ずっと続けていれば努力をずっと続けている人の平均に近づきます。


分かったような分からないような。そんな内容ですが、いろいろな考え方を持っておくことが精神を支えるのに役立つと思います。

なんだかんだ、気持ちを落ち着けるにはこじつけでも理由が欲しいものです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?