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 髪の毛切って年末のスタンバイ

 いつも気合い入れる時はジムメイトのタカさん所で髪の毛切る。そんで大体タカさんと同じ髪型になる。(スイマセン素人なんで細かいディテールが上手く言えません。)前は会長も同じ髪型だったから大、中、小みたいな感じになってた。勿論僕が小です。
 昔からケジメつけたり気合い入れる時はバッサリカットする。師匠に憧れて伸ばすこともあるけど最近は伸ばせてない。心に余裕が無いと髪が短い。分かりやすくセンチメンタルなのです。とはいえ大体明日は来てくれる。落ち込んであんまり寝れなくても、楽しいライブに行って興奮してても、生きていると来てくれる。ありがたい。
 最近は『今日は駄目でも明日取り返そう』が出来るようになってきているような気もする。物だけではなく精神的な断捨離が効いてるのかな?
 目標に向かって明日も頑張ろう。

  以下くだらない話です。思い出しながら書いているので時間のズレがあると思います。登場人物も実名ではありません

 〜団体責任〜

 高校一年の秋になった。足も治って何故か停学にもならなかった。勝手な想像だけれど警察の人も目の前で父親にボコされている子供に同情してくれて、学校にはお咎め無しにしてくれたんだろうと思っている。
 まあバカは変わらず、懲りるということはない。コソコソとタバコ吸ってパチンコして、休みの日の前日は麻雀したりゲームしたりとどこにでもいる落ちこぼれ。当たり前だが勉強なんて絶対しない、意味ない物の代表だと思ってるんだから当然だ。もう一つの当然は成績は下りまくるという当然も付いてくる。
 毎日何がおもろいのかわからない。
 嫌われる性格だったんだろう同級生から無視されだした。
 こうなるとキツイ。家にいると将来不安が渦巻く祖父母の介護をする母がいて、狂った兄が精神科から処方される薬でゴリゴリにキマって訳分からんこと言い出す。うっかり田んぼの見回りで父親が帰ってこようもんなら、ストレスの矛先を全力で母にぶつける。見てらんないし、関わって殴られんのは嫌だった。かと言って地元の友達は学校か仕事だし毎日パチンコで時間潰せるほど金も無い。パチンコやる様になってゲームセンにお金使うぐらいならパチンコでしょになってるから、ゲームはもっぱら家でする様になってたし、一人でやるゲームにも飽きていた。なんとなく昼前まで計画的寝坊をして、ダラダラ上り坂の道を山に向かって1時間漕いでいく。やる気ある時は40分位で学校だったが急ぐ意味がない。部活でガンガンやられてると、先輩に何言われても大体大丈夫だし同級生も、流石にクーパーの前ではモロにハブったりは出来ない。そもそも半ツッパなのは一人〜2人だけで後は基本普通のチームメイトで何とも無い感じだ。家にいるよりマシ。
 終わればほぼ毎日マサの家行ってテレビとタバコとバイクや車の話してもう駄目ってぐらいお腹がすいたら帰り、美味いも不味いもなくダッシュで食べて、風呂入って寝るみたいな。家の人間とは『小遣いくれ』以外の話はしなかった。
 クリスマス前に通知表を貰ってビビった。赤点5教科。このままったら留年決定。
 『まあまあ。もういいかな。辞めりゃいいじゃん。楽しく無いし。勉強意味ないし。こんなクソみたいな学校出てようが、中退だろうが一緒じゃん』
 でもなーちょっとサッカー面白くなってきたんだよな。三年になったら偉そうに出来るもんな。こんだけ耐えたのに一回も偉そうに出来ないのも勿体無いなぁ。 
 このクズな発想で行き着いたのは
 『テスト勉強はしない。でも授業は寝ない。』
 の作戦で駄目なら辞めりゃいい。親も納得するだろう。そんで多分『この家から出ていけ!』になって仕事初めて一人暮らし出来る。コレもアリだな。楽しくもないし、意味の無い努力はしない。
 という頭の悪いスタンスを心に決めて初詣では
 『彼女出来ます様に。今年こそ女の子にエロい事出来ます様に』
 などとしっかり罰当たりなお願いをして、新学期のスキー学習に行った。
 ここでまさかの展開。キーパーの清人が宿泊先のロッジでタバコがバレた。勿論即停学。
 学校に戻り次第サッカー部のニ年に呼ばれてロッカー室に一番ヤンキー感のある佐伯さんはぼちぼち怒ってる。背丈も180ぐらいあるからまーまー怖い。次にデカい小川さんは軽く目が据わってる。そんでいつも偉そうなトシさんは鼻から煙出てんちゃうか?位切れてる。面倒くさい事になる事は目に見えてる。
 『お前らがちゃんとキョーイクしてねーからこんな事になんだよ。お前ら舐められてるな』 
 みたいな事、清水そういちさん辺りに言われたんだろう。そんで太鼓持ち日本代表、いや世界代表のトシさんが三年に
 『分かりましたしっかりキョーイクしときます!』
 の流れでここにいるんだよな。くだらね〜
 次期キャプテンの佐伯さんが
 『おいここ座れ』 
 皆座ると
 『はぁ?正座だよ!反省してねーんか』
 渋々正座
 『何やったかわかってのか?オイ』
 一同黙ったまま
 『オイ聞いてんのか!!!』
 トシさんがしゃしゃる
 『タバコ吸って見つかりました』
 清人
 『お前らのせいで公式戦出れなくなったらどうすんだよコラ!』
 小川さん
 スゲ〜めんどくさい。俺ら関係ねーし
 『お前ら頭丸めてこい。連帯責任だ』
 佐伯さん
 『俺ら何もしてねーじゃん。カンケーねーだろ』
 ミヤシン。勇気あんなースゲ〜わ。トシさんいつも目の敵にしてんだから絶対手だす。みろあの顔。しゅっポしゅっぽ!鼻の煙りトーマスじゃん
 前蹴りからの胸ぐら掴んでロッカーガシャン。
 『何が関係ねーだ!舐めてんのか!!』
 あーやっぱ二年数人でミヤシン押さえりゃこうなるよ。反撃不能状態にされてんだから
 『何で坊主なんだよ!何もやって無いだろが』
 マジ?ミヤシンまだ行く?俺加勢するの無理よ。いつもいきがってるサトシ見ろよ、裏じゃ『ムカつき過ぎたらやってやる』位の事言うくせに、借りてきた猫みたいにめっちゃ静かやん。他の二年もダチョウさんよろしくの『やめろやめる』イコール『やれやれ』のお決まりやってるじゃん。勇気を振り絞って
 『や やり過ぎじゃ無いですきゃぁ?』
 コエー。噛んじゃった!きゃぁって!何?富山の冬は寒いから?イヤイヤビビっただけよー!
 『はぁ?お前黙っろ』
 小川さんコエー。瞬きしねーよ。殴る?ねえ?今から僕の事殴るよね?コエー
 『もういいやめようや。な?オガタケ。1年全員坊主な。1週間以内な』
 佐伯さん。オーマイゴット!こういう時に使うのね。殴られずにすんだー!助かったんだよ俺!正に神様アリガトー
 ゴン!
 胸ぐら掴まれてロッカーに直送
『調子乗んな』
 小川さんそんな低い声出るんすね。背中痛いんですけど。足も正座で痺れてるし、子鹿入ってるんですよ。こりゃ家と一緒やん。ん?でも蹴られても無いし、鼻血も出て無いからセーフ?
 『ミヤシンお前コワクサイぞ』⇦生意気だぞ
 うわ〜トシさんしつけー。 多分タイマンだったらミヤシンの方が背もでかいし、勝っちゃうと思うよ。でも手出しちゃったら三年出てきて大ごとになるしやめといた方がイイよー。 
 『もう終わりな。切ってこいよ』
 佐伯さん

 『すいません。もうしません。』
 清人

 『関係ねー』
 ミヤシン

 『俺も切るから。な?ミヤシン』
 文彦

 『清人のせいで坊主ヤダな。でも逆に鶴瓶師匠オートマチック卒業出来るか。まーまーだっふんだだな』
 心の中の僕

 こうして坊主で赤点5個少年は不安のまま出家するのでした。


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