目指す所
なんだか天気がはっきりしませんね。寒さのある梅雨と言った所でしょうか?
話は変わりまして、先月関西に食事に行ってきました。病気してからはじめての旅行でしたし、病院で目が覚めて手元に携帯が戻ってたくさんの励ましのメッセージが届いて泣きながら決めた事がありました。
『生きて家族の元に帰る。目標を立てよう。そうだホットプレートを買おう。仕事仕事で家で焼き肉なんてやったことも無かった。家族の時間をもっと作ろう。不安な未来の為のお金ばかりに追われないようにしよう。そうしよう。友達や先輩達にも会いに行こう。僕だけじゃ無く、原因不明のこの病気に誰でもなる可能性がある。後悔したくない。人は必ず死を迎えるのだから、出来るだけコンスタントに人に会おう。自分の殻にも閉じこもらないためにもそうしよう。自分のお店も自分の体を優先して欲しい物を買おう。皿も鍋も調理器具も目指す形にしよう。料理もワインもそうしよう。』
上記の内容で継続的に続ける事は家族の事と人に会う事でざっくり後の事は出来ました。そこで今回は関西の先輩や戦友に会う為に多少無理くりですが行きました。
1日目
ラ ベカス ☜こちら憧れていながらまだ行けていなかったので行きました。
シャノワール ☜大阪時代に知り合い、フランスで再会してからの友達のフレンチバー
オーナー岡城君のお店
2日目
オテルドヨシノ☜フランス帰国寸前でパリの呑み会にはじめて参加した際にポワソニエ
ールと言う場所のアパルトマンでお会いしました。ジュンさんがシェフのレストラン。毎回宮崎シェフと同じく実力で悔し泣きします。
カーブロゼッタ☜はじめてフランスに行きたい!と思わせてくれた大阪で初めて僕にフ
ランス料理を教えてくれた森野オーナーシェフのお店。残念ながら顔だけ出して、料理は食べる事が出来ませんでした。
3日目
アラルーシュ☜アルザスのストラスブールの一つ星で短い期間ですが一緒に仕事をしま
した。僕よりも若いシェフですが、実力は明らかに僕より上手です。ヒロくんがオーナーシェフのお店。なんで星がないのか不思議。
残念ながら会いたかった、京都の松岡さんと八尾の赤尾にはタイミングと体力的に会う事が出来ませんでしたがまた必ず会いに行きたいと思っています。
それではおこがましいですが駄文ですが感想を。
初日のランチは本町の辺りにある渋谷シェフのお店です。ロブション、アラン・シャペルなど僕たちが修行した時代に是非経験したと思うお店での職務経験のある俗に言う『巨匠』のお店です。
色々ごちゃごちゃしたく無いので、東京ばな奈と共に「東京から勉強に来ました よろしくお願い致します。」と簡単にあいさつだけさせて頂いて、着席。
シャンパーニュはスルーさせて頂いて、すぐにボトルで『Bouchie chatelllier Pouilly-Fume 2019』春なのでセオリー通りソーヴィニヨンブランでいきました。
オイリーでバターリッチな樽、軽いほろ苦いグレープフルーツ、草原と言った感じでしょうか?
¥8,000
アミューズ
地鶏のセセリのムースに温野菜
オードブル
桜マス ホタルイカのリエット サンジェルマン クレームドオランジュ
オードブル
忘れてしまいました、、、、
スープ
和牛のアキレス腱のポトフ
お魚料理
サワラのポワレ ソースヴァンブラン
お肉料理
豚フィレのロースト デグラッセのブールモンテ
デセール
ブランマンジェ
一番インパクトがあり真似したいと思ったのは『ホタルイカのリエット』と『和牛アキレス腱のポトフ』富山出身の僕としてはたまりませんでした!この価格でこの皿数にクオリティはとってもお得。客席も満席で皆様ワインと食事を楽しまれていて、楽しい渦の中に巻き込まれている一体感がありました。
ホタルイカのリエットは自分も『美味しい!真似したい!』と同業者の方に思って貰える料理を作れるようになりたいと思っているので、こう言った料理は本当に凄いと思います。ポトフは塩の当て方がバッチリ僕好みだった事と現代ではここまでゼラチン質を引っ張ったものを飲ませてくれる店は少ないのでは無いでしょうか?そこに来て、ギリギリの塩味。思わず笑ってしまいました。
長くやらないと見えない物が僕はあると考えます。料理だけではなくワイン、サービスだけでもなく、
『お客様のノスタルジー』
これはお店をやっていくうえで続けないと生まれない大切な物だと考えるのです。
『あの子とここで食事をした』とか『何歳の誕生日をここでした』などお客様の心に残り続けるお店を目指したいと再度思いました。
次回は岡城君のお店『フレンチバー シャノワール』です。
残りは僕のメモなので、無視してください。
●好きな事ってなんだろ?
親が教えてくれる事って
『お金は大事。学歴ないと人生は辛い。安定した仕事につきなさい。立ち仕事は長く出来ないからダメ。会社じゃなくて公務員が一番イイ。目立っちゃダメ。周りの人と同じにしなさい。株なんて博打はするな。そもそもパチンコ、競艇みたいな博打はするな。』
みたいな。
情報をまとめると『公務員になりなさい。その為に公務員になれる大学に行きなさい。そこは大体偏差値50を超えてます。』
ふーん。それって面白いのかな?なんか父親みたいな毎日なのかな?面白そうには見えないけど。そもそも毎日あーわなりたく無いと思っているような、、、
なんかテレビで言っている普通の『オヤジ』になるんかなー
どうやってやりたきこと見つけたらイイの?
そんな事ダラダラ考えていたらあっと言う間に夏が来て、また彼の家に衝撃の走る物事がおきた。『東京から親戚来てるから遊びにおいでよ』
何?東京の人?なんか憧れるな。今だったら、東京って言っても23区内でも様々だし、八王子だって、町田だって、東村山だって、狛江だって東京だと分かるけれど、当時は『東京って六本木とか、新宿とか、渋谷とか空が小さいビルばっかりの街』みたいなイメージしかなく。アホなので『スゲ〜都会の人かぁ。しゃべってみたいな。』まさにノリで遊びに行きました。そしたらビックリ‼️めちゃくちゃ可愛くて、お洒落な、ブラウンの髪をした女の子がいた。。。。
ドキドキして顔も見れない。何喋ってイイかも分かんない。なんだったらテレビで聞く話し方してるから、自分が田舎訛りなのも恥ずかしい。
コレは無理。絶対。話す所か目も見れん。近所に住んでるマサと自転車コギコギわざわざ来たのに・・・・ため息つこうとしたらマサが臆する事無く
『何しに来たが?』☜何しに来たの?
うお!!アイツビビらず良く話せんな!まあ確かにハーフっぽいし僕と違ってチビじゃない。勉強は出来ないけどスポーツは出来る。モテる要素ありだから自信あんのか。スゲー。なんかずっと話してるけど、なんか噛み合ってる。マサはモテる。都会の女の子にも通用してる。そして僕はモテない。話す事も出てきやしない。
日が暮れて帰んないと晩御飯にありつけないそろそろ帰ろ。あの二人楽しそうだなぁ。羨ましいなぁ。
『細川君、マサ先に帰るわ。またまた』
『え?藤井帰る?もうちょい遊ばんが?☜(もうちょっと遊ばないの?)一緒に帰ろ。』
マサに言われてなんか勝手に惨めに思えた。可愛い子といるのは楽しけど、いてもいなくても一言も喋らないんだから一緒じゃん。ただ話聞いてるだけだし。
『いいよ。もう帰るよ母ちゃん心配するし、親父にビンタされんのヤダから。』
『なにゆうとんが。☜(何言っての)親にビビってんの?』
マサめ。ビビってるとか言ったらカッコ悪いじゃん。
『ビビってねーよ。じゃあもうちょい』
『そうやろ』
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『さー帰ろか。細川君また〜』
なんか適当な話しながら帰ったケド、心では全然違う事を考えてた。
『都会に行ってみたいな。東京か。凄いな。なんか。』
『じゃあ』マサと別れてボーッと家に着いた。
ただいまと共に親父のドスドス歩いて来る音。
『あーあ。口切れたらやだなぁ。』
バチン。
『このボンクラ!こんな時間に帰って来やがって!勉強どうした?クズにでもなるのか!誰とおった!』
あーいってー舌で触ると八重歯ぐらぐらしてる。だからやなんだよ。マサちはいいよな。社長だし。両親帰るの遅いし。
『ごめんなさい』
とりあえず謝って済まそう。長引いて仏壇の間で正座させられたらたまらんし。
うわイッテー。髪まで掴まれるの今日はオプションか。
『お母さん心配してたから謝ってこんか!靴脱げ!』
イテテ。ひとりで歩けるわ。
『お母さんごめんなさい』
そんな悲しい顔しないでよ。僕だって痛いから勘弁してよ
『さっさと風呂入って宿題やれ!』
お風呂入りながら痛い歯茎をきにしながらボーッと歯を磨いて
『東京かー 親から離れたら、好きな時間に帰れるし、可愛い子いっぱいいるみたいだし楽しそうだなぁ。でも大学ってイマイチ楽しそうじゃないな。親父みたいな考えの人間が沢山いるんだよね。それって地獄じゃない?はあ。なんかやりたい事探そ』
次回に続く。
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