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ガラスペン

今日は久々に「自己嫌悪大会」をしてしまった。我慢してたのに。一度始めるともう止まらなくて、ついには小学生の頃の自分に対しても自己嫌悪しだす始末。あーあ。

こういう時は外に出るに限る。狭い室内でぐるぐる考えるからよくないのだ。

ということでたどり着いたのは本屋。いつでも私を温かく迎え入れてくれる、大好きな場所。目的もなく、本棚の周りをくるくる、くるくる。最新作も文豪の作品も、画集も料理本も見て、手に取ったのはガラスペン。幻想的な箱がおしゃれで、すっと手が伸びた。自己嫌悪のことばたちは夜空に隠してキラキラの星にしてしまおう。そんなことを考えつつ、レジへ。家までの帰り道では、一つも自己嫌悪のことばは出てこなかった。

さっそく書いてみる。綺麗。インクをするするっと吸い込むペン先は、見ていて楽しい。さらさらっと文字を綴ってみる。ちょっと大人になった気分。たまにペン先が紙に引っかかって、インクの水たまりができる。向きを変えて、またさらさらって書いてみる。気分もガラスペンと同じだ。さらさらってうまくいく時もあるし、ちょっと立ち止まって足踏みすることもある。今日はたまたま足踏みしちゃった日だったけど、お陰で素敵なガラスペンに出会えた。こんな日も悪くない。

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