ぽぱい的2023年ベスト映画
去年はツイートしただけですが、今年はnoteのほうでまとめてみようと思います。
今年観た新旧128本の中から選出した、
2023年ベスト10(今年公開の作品)はこちら。
今のフィーリングを優先したので、filmarksの点数と微妙に順位前後してるけどそこはご容赦を。
去年の豊作っぷりに比べると若干落ち着いた感はあるのですが(今年の4.5点以上が軒並み旧作ばかりだったので…)特に後半は世間でも言われている通り、戦中戦後ものが熱かったですね。
あと新年最初に観たのがバーフバリ2部作だったのですが、その後順調にインド映画鑑賞数を増やしました。
なお、以降のレビューは核心に迫るネタバレは基本的にないつもりですが、未鑑賞の方は自己責任でお願いします。
1 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
今年の圧倒的No.1。まさか去年のRRRに引き続き、映画館に通い詰める作品が出てくるとは思わなかった(RRRは去年〜今年にかけて10回劇場で観たけど、ゲ謎は今の所5回)。元々鬼太郎6期は気になってたんだけど見られずにいて、今作も劇場で流れてる予告を観て「暇だったら行こうかな」ぐらいのテンションだったけど、いざ尋常じゃない熱量のレビューを見て行ってみたらめちゃくちゃ好みど真ん中の映画だった。
因習村ネタが結構好きで、76年版犬神家も春に鑑賞済、横溝作品的要素に惹かれてミステリと言う勿れの劇場版も鑑賞済、と下地はばっちりだったけど、一番刺さったのは濃厚昭和描写ですね…。これは制作側もこだわってたらしく、元ネタを探すのが楽しすぎた。
あとはRRR、ラストマン、SHERLOCKと個人的にバディものが大ブームだったのでその点もどっぷり沼に落ちたよね。
今はそこからゲゲゲ本編と墓場鬼太郎やらゲゲゲの女房やら順番に履修してる最中です。関連作品数が多い沼は楽しい!!!
2 マイ・エレメント
ディズニープラスに入ってるのもあって、最近はMCU以外のディズニー・ピクサー作品は積極的には劇場に観に行かなくて配信で見たのですが、なるほどこれは口コミ良いはずだわ…てなった。
ピクサーらしく、異文化理解とか個人のアイデンティティとか、社会派なテーマなんだけど、それだけじゃなくて恋愛ものとして素晴らしかった。こんなにピュアな恋愛もの、最近はあまり見かけないので懐かしさと嬉しさに咽び泣いた。令和の今に、オレンジデイズやタイヨウのうたみたいな鑑賞体験ができるのってこれしかない(クソデカ主語)
3 名探偵コナン 黒鉄の魚影
100億おめでとうございます!!去年のハロ嫁の方が作風としては好みだけど、毎年本当に安定して面白いのですごい。原作以外で灰原哀をヒロインに据えた物語として、これ以上のものはないんじゃないだろうか。
あと今年は出ないと思ってたキャラのファンにもしっかり目配せしてたのも大変良かったです。
4 サイラー ナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者
消費した涙の量で言えば今年1位。前半は大英帝国のあまりの暴虐に涙した。映像作品で感動とかじゃなくて純粋に恐怖で泣いたのなんて初めてだわ。やっぱり英国作品とインド作品を交互に摂取するのは、作品のテンション的にも、歴史的な観点からも大事だと思った…
チランジーヴィさん、息子のチャランさん作品のカメオ出演でしか知らなかったけど、アクションめっちゃカッコ良くてびっくり しかも当時60歳超えてたとかマジですか…!?
あと主人公の仲間たちにちょっと少年漫画感があって熱くて良い。SNSでも話題のスディープさん演じるアヴク・ラージュさん、どこかでみた事があるツンデレライバルで大変良かったです。あと美女が文字通り爆発するシーンが凄かった。
5 ランガスタラム
良かったインド映画その2。まさかの重いストーリー&どんでん返しエンドで、鑑賞後しばらく頭から抜けなかった…
レビューによってハッピーエンドかバッドエンドか意見がバッサリ分かれてるのも面白い。
前半らんま1/2ばりの昭和ドタバタコメディ風味だったのに、終盤で突如米澤穂信とか宮部みゆきのバッドエンド回みたいになるのが鮮やかすぎた。
多分メジャーな解釈とは違うんだろうけど、あまりにも孤独で虚しいラストだと思った。あの執念と愛憎と努力の行き着く先がここだとは…
チャランさん、こんな感じの田舎の悪ガキっぽい役もできるんだ!て感想はもちろんなんだけど、それ以外にも色々な思いが巡る映画。
1985年のインドの田舎って、この映画を見なければ知る機会なかっただろうな。服装とか、家とか、歯磨きとか縄で火を点けるのとか、村のシステムとか全てが新鮮だった。一方で、根底に流れるのは圧政に苦しむ民衆とそれに対する反逆っていう普遍的なテーマなのも考えるのが止まらない。
あと、クマール兄貴がシティーハンターの槙村秀之って行った人、わかりみが強すぎて握手したい。
6 バービー
グレタ・ガーウィグ監督ならやってくれるだろう、と信じてた事全部やってくれた。
まずは美術と衣装の作り込みが本当にクオリティ高くて、それだけで楽しいんだけど。00年代までならただ可愛いキラキラ映画で終わってたところが、そうじゃないところが流石今の作品だなあ…。あと人形が主人公だからこそのギャグが器用で面白い。この手のギャグはハリウッド本当に上手いよねえ…
女の子を女の子と肯定したまま、有害な男らしさへの対抗とか、バービー側の加害性へも言及してたの、さすが隙がない。
公開前のあれこれで(自分がちゃんと作品を楽しめるのか含めて)心配してたんだけど、作品はちゃんと良くてほっとした。まあ監督が「ノーランと並んで話題になれて光栄」みたいなこと言ってたのはモヤるけど…
7 岸辺露伴 ルーヴルへ行く
念願の映画化!映画館という閉鎖空間で、あの世界観を全身で浴びられるの、素晴らしい体験すぎた。目玉のルーヴルロケにしても、単なるお祭り的消費ではない贅沢な使い方。「ルーヴル自体が怪異かもしれない」ってオチとか、泉くんに怪異無効化の素養が?て描写もめっちゃ私好みでした…泉くんの父親を演じているのが(写真だけとはいえ)この実写露伴の世界の主とも言える監督、っていうのも意味深だよね。
あとは後半いきなり大河ドラマが始まったの何やったん!?!?まさかの直虎タッグで時代劇見れたの最高すぎたありがとうございます。
それから、今年は年末にドラマないの寂しいです!!また映画もドラマもやってください!!!
8 リトル・マーメイド
なんか無駄に評判悪かったけど、すごい良い映画だったじゃんよ!!最後泣いたわ
エリック王子の掘り下げが良くてニクい。それラプンツェルとか近年のアニメ参考にしましたよね?てラブコメ描写がいちいち刺さる〜!
アリエルとエリックが似たもの同士、て描写の積み重ねが丁寧なお陰で「運命の二人」感に説得力があったのと、異種族間恋愛をそのまま多様性いいよね!てところに絡めてたのが上手い。これこそリメイクの意義だなと思う。
なんか評判良くなさそうだし…で見てなかった人は是非一回見てみてほしい。
9 劇場版 TOKYO MER 走る救急救命室
所謂「特上ラーメンを頼んだら特上ラーメンが出てきた」タイプの映画だった。順当にスケールアップし、順当に爆発し、順当にヒーローものしてた。
テレビシリーズの時からだけど、本当に観客の心拍数コントロールが上手すぎて感心するわ…。喜多見先生だったら絶対助けてくれる、て分かってるのに、そうはならんやろ!てピンチが挟まれるので思わず手に汗握ってしまう。
YOKOHAMA MERの人達、今回は尺の都合もあったんだろうけど、日曜劇場のテンプレ悪役キャラ止まりだったので、今後もっと掘り下げてくれるといいな。
あと散々二次創作で見たMERメンバーの結婚式スタイルがまさかの形でお出しされたの助かりました、ありがとうございます。
10 窓ぎわのトットちゃん
最後になんかすごい映画来たな…という感想。終わった瞬間、この作品は大切にしなきゃな…と思いながら座席を立った。
原作未読なんだけど、とにかくアニメーションの力で観客に伝え切る!て気概を物凄く感じた。見てる間トットちゃん目線にもなったし、トットちゃんの親目線にもなったし、とにかく昭和10年代への没入感が凄かった。
史実としても今より死が身近な時代だったとは思うんだけど、演出でそれをまざまざと感じさせてくるのが恐ろしかった。直後にXでも呟いたけど、三途の川できらきらした誰かが、こっちに向かってニコニコ手を振ってきてる感覚。
泰明ちゃんの知らせを受けた時に挿入されるひよこのカットがさ…とにかくもう圧巻で胸が詰まった。
以上、2023年ベスト10でした。
本当はトップ10外のおすすめ作品とかにも言及したかったんだけど、間に合わなかった…
今紅白見ながら書いてるから途中から文章のノリがおかしくなってると思う。橋本環奈相変わらず司会進行上手すぎやしませんかね…来年は総合司会でいいんじゃないか、もう。
2024年もたくさん映画観たいと思います!とりあえず早くゲ謎もう一回行きたい。
それではみなさま、良いお年を!!
#今年のベスト映画 #映画 #映画レビュー
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