見出し画像

あなたがいるだけで

クリスマスが恋人と過ごす日だなんて誰が決めたものか分からないけれど、煌めく街の雰囲気は、やっぱり大事な人の側に居たい気持ちを駆り立てるから不思議だ。

休みが不規則な仕事をしている彼は、クリスマスに休みが取れるかどうか分からなかった。
希望休は出せなかったと言っていた。
だからあまり期待していなかったのだけど、先月末に確定したシフトを見ると、なんと奇跡的に、12/24と25が休日になっていた。
聞いたときは、さっきまでちょっと拗ねていたのが嘘になるくらい、本当に嬉しかった。
しかも今年は24日が金曜日、25日が土曜日。カレンダー通りの勤務の私は24は仕事だけれど、上がったらすぐに彼と一緒にいられる。考えただけで幸せだった。

しかし、私はこれまでの無理が祟ったのか、12月に入ってから大きく体調を崩し、しばらく実家で療養することになった。
ぼんやり思い描いていたクリスマスの計画は、あっさり中止になってしまった。

家族と過ごすクリスマスは、数年ぶりだった。
もちろんそれはそれであたたかくて、幸せだった。
でも、やっぱりどこか寂しかった。
そんな時、彼からLINEが届いた。

「会えないのは寂しいけど、寂しいって思える人がいて良かったって思ってるよ」

寂しいと思うことは、それだけその人が自分にとって大事だということ。
そして、そんなふうに大事に想える人がいることが何よりの幸せなのだと、その時気が付いた。

彼の考え方があたたかくて素敵で、そしてお互いがお互いを大切に想っていることが改めて分かって、じんわりと幸せな気持ちになった。

今日はやたらと賑やかだったインスタのストーリー。
みんな各々楽しそうだった。
でも、周りと同じでなくて良い。
大事な人と心が通じて、お互いを大切に想っている。
もう、それだけで十分じゃないか。

私はあなたが居てくれるだけで、本当に幸せ。
大事なことに気付かせてくれた3回目のクリスマスは、もしかしたら今まででいちばん幸せだったかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?