#1 ルーキーティーチャー
2022年4月から調理師学校の講師のお仕事を始めることになりました。
実は以前調理師学校の先生というものに興味を持ったことがあり、転職を考えたことがありました。部下ができて仕事を教えているうちに、自分が人に教えるという行為が好きなことに気づきました。なので講師とか向いているんじゃないかなと考えるようになりまして。結局料理人を続けることになったんですけど。
2020年の3月に講師をやっている友人からメールがありました。
その友人もパティシエの講師として活躍されているのですが、どうやらその学校で調理師の講師を探しているとのことでした。
ぼんやりとではありましたが、いつか講師の仕事もやってみたいと思っていました。
しかし料理人をやりながらだと条件がなかなか合わず、現実的ではないと思っていたので折り合いをつけておりました。
副業としても考えたことがありましたがなかなかうまくいかずに。
ちょうど2019年に講師の仕事を割と真剣にやろうとしたのですが、個人で始める難易度の高さに断念していたとこでした。
そんなところに急に来たお話。
料理の仕事も上手く行っていなかったという事もありテンションがぶち上がりました。
依頼内容は、高校1年生の調理科の基礎調理という実習を週に1度、年間で30回。
信頼関係のある方の紹介ということもあり、信用されていたのでどうぞご自由にとお任せしてくださいました。
ありがたい反面、何をやっていいのかわからないので焦りました。
何せ調理師学校時代、怠け散らかしておりましたので。参考になる物がゼロでした。
この時に自分に課したテーマとして、
やれる事は全部やろうと決めました。
1年間振り返った時、もっと頑張ればよかったという気持ちにはなるまいと。
高校の調理科というものがあまり馴染みがない方も多いとは思いますが、工業高校の用な物だと思っていただければ良いはずです。
高校の卒業資格と同時に調理師免許も取得できます。通常の高校の家庭科が充実しているようなカリキュラムで、3年間で日本料理、中国料理、西洋菓子、和菓子、パンなどさまざまな実習が組み込まれおります。
高校1年生の基礎調理とは包丁の持ち方から、掃除や衛生の重要性など料理を始めるにあたり大事なことから教え、煮る、焼くなど基本的なことを中心に教えていきます。
以前の職場に高校の調理科を卒業した後輩がいたので話を聞いたり、教本を読み準備をしました。
初めて学生の前に立った時はどの学生よりも私が緊張していたのではないでしょうか?
やりたかった事ができる喜びや感謝もありましたが、若い学生のこれからの人生に少なからず影響を与えるわけで責任重大です。
ただこの時思いましたが、準備をしっかりとして来たので自信もありました。
やれるだけのことをやって教壇に立っていたので、これでダメならしょうがないと。
とにかくフルパワーでのぞみました。
30人の実習は思っていたよりも難しかったです。
8班に振り分けて行っているのですが、進行具合に差もでますし、若くて元気な学生達は私語も多くなりがちで時間通りに終わらないことも。
いろいろ教えてあげたいものの、限られた中でスケジュール通りにいかない事もあり5月までは修正の連続でした。
2ヶ月やってみて1番の気づきは、先生は大変だなと。実習のカリキュラムを作り、テストの制作、採点など、授業以外の業務が多岐に渡ります。
私は非常勤なのですが、常勤の先生ともなれば担任を受け持ち生徒の生活指導までしなければなりません。
今までの先生方に敬礼しなきゃと思いました。
そして生意気な事言ってごめんね。
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