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週末は外出を控えて…

小学校に勤めていた頃

5年生を担任していた先生がこんな話をしてくれました。


今日の帰りの会で保健だよりを読みました。インフルエンザが流行って来ているから週末の不要不急の外出は控えるように指導しました。質問がないか、聞いたところ、ある男子が手を挙げて言ったんです。

「先生、今日は金曜日ですが、週末ですか?』
「そうだ、週末だ」
「じゃあ、外出はできませんね」
「そうだ、用事がないなら、ダメだな」
「先生、明日の土曜日も週末ですか?」
「土曜日も週末だ」
「よっしゃ〜〜〜!!日曜日にみんなで出かけようぜ!!」
「?????????」
「先生!日曜日は週末ではないですよね!!」
「いやいや、日曜日も週末だから!!」



担任の先生とゲラゲラ大笑い。
子供たちにとってはどうやってみんなであそぼうかと、その一心だったのでしょう。確かに日曜日始まりのカレンダーって多いですし。週末は2日間という謎の括りもあったようです。

あれから、10年経って、不要不急という言葉がこんなに浸透するとは思いもしませんでした。

週末どころか、休校で友達と会えない日々が続いたこともありました。2年ほど前のことだけど、随分と時間が経ったような気がします。

マスクは日常になりました。手洗い指導に黙食、運動会での応援自粛や合唱コンクールの縮小…。以前は流行時にしか浸透しなかったことが今は当たり前になり、さらにできないことが増えています。

良い習慣は続けていったら良いし、あまり効果がないものは続けるかどうかを選べるといいな、と思います。保健の先生であってもあまり効果がないことを子どもたちに勧める気にはならないものです。

さて、
あの頃の子供たちはもう成人式を終えました。オンラインで学び、コロナ禍で就職をして、元気にしているのかな。濃い人間関係を謳歌していた子どもたちにとって、窮屈な時代になってしまいました。感染症のため仕方ないとはいえ、切ない。
でも、まぁ、あの逞しい子ども達ですから、きっと元気にしていると思います。


写真は朝の通勤路
朝靄が美しくて車を停めて撮りました。

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