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なにものでもない私で、ただここにいて良い、という世界。

先日Twitterに、こんなつぶやきをしました。
夫と私の日常会話です。

この一見短く思える練習時間が実はミソです!

このTwitterの投稿を見た生徒さんが、『先生でもそんなこと思うことがあるんですね。』とメッセージをくれました。😊これは生徒さんにとって、とても良い発見だと思いました。

ありますとも!!しょっちゅうです。ちなみに夫は、これまで散々自分の才能にガッカリし過ぎて、もうガッカリすることにすら飽きてる、と言っています。😅

そして今日ふと、私が初めてフランコに出会ったとき、とても驚いたことを思い出しました。それはフランコがあまりにも自然体だったことです。ただフレンドリーで気さく、というのとは違います。

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こんなに素の状態でいる大人を初めてみた!

それが私のフランコの第一印象でした。裏表がなく、自分を良く見せよう、というのが一切ないのです。フランコはいつでも、何処にいても誰といてもフランコなんです。人は自然体な人に出会うと、ガードを緩めるものです。ホッと安心するんです。フランコと出会ってすぐに、緊張が一気に解けたのを覚えています。

今までは先生というと、生徒にとっての模範となるような優れた人、正しい人、というイメージでした。生徒も先生にそうあって欲しいと思っているだろうし、先生の方も、優れた人、正しい人であろうとします。それって本当に良いことなのでしょうか?

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フランコがある日のレッスンで、ポロシャツを表裏逆で着ていたことがありました。それまでの私なら、『見ちゃいけないものを見ちゃった。見なかったことにしよう。先生に恥をかかせちゃいけない。』そんな心が働いたんじゃないかと思います。けれどもフランコには、『ポロシャツ表裏逆ですよ。』とスッと言える雰囲気があります。そしてそれを指摘されたフランコも『あ、ほんとだ。』というだけで、気まずい雰囲気はありません。

フランコが傷ついて泣いてる姿は、何度も見たことがあります。悩んだり、緊張したり、人とぶつかって喧嘩したり、テンパってる姿も。弱い部分も含めて、人間としてのありのままの姿を見せてくれていました。だからこそ、自然に人間同士の関わり合いができていたのだと思います。

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先生がいつまでも生徒より優れた人でなくてはいけない、ということは、生徒はいつまでも先生よりは優れた人にはなれない、なってはいけない、ということです。

おかしな話です。

そもそも本来、生徒と先生との間に、どちらかがより優れている、なんてことはありません。先生はただ、生徒より先に、その道を歩んでいる人というだけです。

同じ人間です。

先生でも悩むことがあるんだな、自分と同じ人間なんだな、とわかっておくだけで、自分にも寛容になれます。そして何より、セルフイメージが上がります。先生のことを上に見て崇めていても、変わってはいけません。先生にだってできるんだから、私にだってできる!と思えるから、良く変わっていけるのだと思います。だからこそ、もし自分の先生が、自己肯定感やセルフイメージを下げるような人だった場合は、すぐに離れた方が良いと思います。

自分が変わっていくということは、より自分らしさを発揮していけるようになる!ということです。自分がレベルアップして、誰かみたいに凄い人になる、とかではありません。

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こんなに素の状態でいる大人を初めてみた!

フランコとの出会いは、当時の私には新鮮な驚きでした。あれから年月を経て、私は今、『素の状態でいる大人たち』に囲まれて暮らしています。夫のイリヤンもそうです。お義父さんに至っては『大きい赤ちゃん』と呼ばれるほど、子供の感性のままに生きている人です。笑 自分の本音(心の声)に正直に生きている人です。

自然体な人々と暮らしていると、承認欲求が削ぎ落とされていくのがわかります。人にどう見られたいかがどんどん減っていきます。

ありのままでいて良いんだな。なにものでもない私で、ただここにいていいんだな。そんな安心感は、日本ではなかなか感じられないかもしれません。
でも、そこからしか始まらないこと、見えない景色があります。

私が生徒さんたちに、『ブルガリアにおいで!』と言っているのはそういう理由です。それはつまり、自然体なブルガリア人に会いにおいで!ということです。実際に自然体な人々と触れ合って、その影響を受けてみる方が早いからです。

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締め

『人間だもの』

尊敬できる人に出会って。
その人との人間同士の関わり合いの中で。
こんな凄い人でも自分と同じような悩みを抱えてるんだ、と知って。
同じ人間なんだな、とわかったとき。
自分だって大丈夫、この自分でやっていける、と思えたときから。
覚悟は決まる!

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