【創作大賞2024応募作】神々の憂い #7
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六章 ①
蔓との約束を果たすべく愛宕山神社へとやってきたこの日は、恨めしいほどの快晴で、早朝にも関わらず、まだまだ夏は終わりませんけど? と宣戦布告をされているような厳しい残暑だった。
バイトのシフトも、突然休みを告げられ、ありがたいような、そうでないような複雑な心持ちだ。
最寄駅を出て、スマートフォンのナビゲーションアプリに誘導されるがまま歩いていると、紅葉のような真っ赤な大鳥居が出迎えてくれた。そして、その奥にそびえ