名前の分からない類の雲の下で天を仰ぐ
いよいよ寒さがこの街にもやってきて、首元のマフラーに顔を埋めた。冷たい雨がくすんだ色のビニール傘に落ちる音がパタパタと聞こえる。
爪先はとっくに冷え切っていて、濡れた路面が不快だ。
あっ、という間にもう週も半ばで、なんだか眠くてたまらなく、何もやる気が起きない日々を天気と気圧のせいにして一日一日を乗り切っている。
そのくせ朝は変な時間に目が覚めてしまって、日中は半分寝ているような生き方をしている。厄介なことにだからといって早寝ができるわけでもなく、寝つきの悪い毎日は続く。
なんだか無性に寂しくなる。晩秋は日に日に太陽を隠して、冷たい空気を持ってくる。
そういえばサッカーはめっきり見なくなった。別に嫌いなわけでもないが、そんなに沢山のスポーツを一度に追えるほど脳のキャパがない。
今日もやけに早く目が覚めて、二度寝の代わりに早く家を出た。
冷たい朝の空気が体を包んで、ふと空を見上げると、薄い綿のような雲が途切れ途切れに浮かんでいて、遠くに飛行機が飛んでいた。
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