ぢっと手を見る

久しぶりに久しぶりの銭湯へ。最近は帰りが遅くて中々寄り道ができなかったことに加え、サウナがある銭湯を好んで行っていたこともあって実に一年ぶり?くらいに某〇〇湯へ。
駅を降りるとその周辺もそれなりに変わっていてどれだけ自分がこの街に来ていなかったのかを感じる。

軽く街を散歩して銭湯へ。すっかり秋の匂いに包まれた東京を歩く。入浴料が少し値上がりしていることに気づいて驚いた。こんなところまで値上げか…!
店内?はだいぶ混んでいる。整理券(整理券!)を渡される。改めて人気だなと思う。このブランディングは見事だと言わざるを得ない。

浴室に入ると少し懐かしくなった。一年くらい前は結構な頻度で通っていたから、その頃のことをちょっと思い出したりもする。
体を洗ってからぼーっと浴槽に浸かる。たまに無性に銭湯に入りたくなるのってデジタルデトックスしたいみたいな気持ちも含まれてるのかな、などと考える。寝てる時間以外はずっとインターネットに繋がってる僕らは、浴槽の中では自由だ。

ふと、見たことのある顔が目に入る。話したこともないし、名前も知らないし、どんな人かも知らないけど、この銭湯の常連さんだ。
僕がここに来るのは結構曜日がバラバラなのにいつも見ていた顔だ。
そうか、僕がしばらくここに来なかった間もこの人はずっとここに通っていたんだなと思うと少し感動した。

入浴料だけじゃなくて、街も、番頭さんも、待合室も変わっているのに、あのお客さんだけは変わっていなかった。
毎日めまぐるしく変化していく激流のような日常のなかで、何も変わらないということがどれほど難しいことなのか僕にはようやく分かってきた気がする。

上がってから、待合室に置いてあるマンガを一冊だけ読む。『ブルージャイアント』。
僕は家の近くの喫茶店に置いてあったという理由で続編の『ブルージャイアントスプリーム』からしか読んだことがなかったので、せっかくならと思い最初から。
いい話だ。2巻は他の誰かが読んでいたので早々と帰ることにした。

駅のホームで韓国語が聞こえる。最近韓ドラばかり観ているのでもしかしたら何を言っているか分かるのでは?と思って聞き耳を立てるが全くわからず。
そりゃそうだよな〜、こんなので外国語が理解できるようになるなら苦労しないよね〜。と思って退散。
今日も韓ドラの続きを観ないと。

おやすみなさい。

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