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『ジャングル・クルーズ』感想:夏だ!川下りだ!ロックさまだ!(ネタバレあり)

『ジャングル・クルーズ』観た!ネタバレ!
ロックさま、ちゅき…

ディズニーリゾートにある同名のアトラクション(あ~ぶな~い!のアレ)を映画に!という割と新鮮な背景の実写化作品。これ配信でも話したんだけどジャングル・クルーズってウォルト・ディズニーの実体験が元になってるんですね。知らんかった~。

作品については、ずっと何かしらのトラブルが起こってるマジでアトラクションみたいな映画だった!あと壮大なBGMと気合の入った背景セットでまさに夏休みに映画館で観たい映画だな~という印象でした。海図からシーンが始まる演出オシャレで好きだったな!
そしてそこまでやる必要ある?一応子供向け映画でしょ?と心配になるくらい敵の造形が異様にキショい!パイレーツ・オブ・カリビアンのデイヴィ・ジョーンズの船員のキャラデザも結構キショかったけどあれと同じくらいかそれよりちょい上くらいのキショさです。つまり最高っつーワケよ!!

自分は無類のロックさま大好きオタクなのでロックさま見たさに観に行った部分もあるのですが、今回のロックさまはセコくて嘘つき!なかなか無いキャラ設定!ってことでそれだけでだいぶサイコ~ってなっちゃった。ギターの弾き語りもマジでよかったのでもっと見たかった!
プロキシマちゃんもハイパーキュートでしたがでかいねこをよしよしするロックさまを見せてくれてありがとうの気持ちも非常に強い。
あと「兄弟の剣は深く刺さる」がエロすぎて笑っちゃった。あれはその…どういう意図で…?

ここからちょい真面目な話なんですけど、「動物と仲良し」「誰かに呪いを解いてもらう」っていう古のプリンセスあるあるド定番を"あえて"男らしさの象徴であるロックさまがやるっていうのはすごく意味がありますよね。
ロックさまは自分のビジュアルが世間にどう見えて(思われて)いるか、そしてその自分が演じるキャラクターが世界にどういう影響を与えるか、本当によく考えて出る作品を選んでいる(もしくは製作時点で意見を言っている)と明らかに分かるので、ジャングル・クルーズでもその姿勢を見せてくれて改めてロックさま、ちゅき…となりました。

そしてロックさま演じるフランクが当たり前にパワフルでステキなのと同じくらいエミリー・ブラント演じるリリーもかっこよかった!
ここはわたしも不勉強で知らなかったのですが、エミリー・ブラントもロックさまと同じく明確に意思を持って出る作品を選んでいる俳優ということで有名らしいです。
洋画に関しては「映画による社会的影響をちゃんと考えて作品作りに参加している俳優が出ている」という基準で安心して観られると判断できるという視点があると思っているのですが、今回はこの2人が主演を張っている時点でその辺りは保証されていると分かる作品だったんですね。

で、それを受けて思ったのはフランクとリリーは「必要があったからキスはしたしお互いのこと大事に思ってるけどロマンスではない」くらいの温度感でも別に良かったんじゃね〜かな〜ということ。
前述の呪いのくだりをあえて男女逆にしたのならふたりの関係が必ずしもロマンスじゃなくてもいいっていう風にも描いたらより意味があるのにって気がしました。
ふたりのバディ的な関係性が好きだっただけに、最後に性愛を持ち込まれると別にそれだけが世界を変えるきっかけにはならないんですけど~って思っちゃった。友愛で世界変わってもいいじゃんね。

そして人種差別的表現について。
これかなり描写がうまい!と感動したのですが、ジャングル・クルーズってもともと先住民・少数民族の描き方がステレオタイプで差別的だとかなり指摘を受けていて、アメリカのディズニーランドでは最近内容が一新されたアトラクションなんですね。
で、そんな作品を実写化するにあたって、原始的な生活をしている先住民だとか凶暴な人食い民族だとかが「業務委託されて見世物としてやってる」という設定になってて、みんながイメージしているものをわざと作って見せてますよ~みたいな描き方にしてたのがメタっぽさもあって良かった。

あとよく言われてるのは同性愛の表現。
リリーの弟のマクレガーはゲイという設定で、カムアウトっぽいシーンもあるっちゃあるんだけどこれがま~…わかりづらい!やるならちゃんとやれ!
別にマクレガーにもロマンスを与えろとまでは言わないけど、すごくいいキャラしてる分、リリーに振り回されまくってるだけで彼本人の物語っていうのがあんまり無かったのが残念だなーと思ったりなんかしてね。

そんな感じで、ディズニーの大作であるがゆえに細かいところがちょいちょい気になっちゃったりはしたけど全体的に楽しくてワクワクする良い映画でした!久しぶりにロックさまをスクリーンで観られた喜びもデカかった!

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