見出し画像

山田と鈴木の無益な思考回路1


キーンコーンカーンコーン

「なぁ鈴木」
「ん?」
「気まずくなる時ってあるよな」
「あぁ、あるけど急にどうした?」
「例えばさ
 友達の友達と2人きりになるとする」

「うわぁ」
「考えるだけでゾッとするだろ?」
「最悪だな」
「どうしてそう思う?」
「だってあれだろ
 友達とは仲がいいんだ
 でも友達の友達とはまた話が変わる
 何てったってそいつとは友達でもない
 ただの他人だからな」

「それなんだよな、しかも
 あちらが携帯を見始めるとする」
「おいおい、それはダメだろ
 話すタイミングさえもないじゃないか」
「そうなんだよ
 んで、友達が戻ってきたら
 さも『俺たちは不自然じゃないんだぜ』
 って顔で過ごさなきゃならない」
「本当最悪だよな」
「そういうことがあるって考えると
 だるいよなぁ」
「それな」
「うわ、もうこんな時間じゃん」
「次移動教室だったよな
 そろそろ行くか」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?