見出し画像

わからない事をわからないまま保留しておく大切さ

最近では、「あなたは自分のことをどれだけ理解していますか?」といった、少しドキッとする言葉を耳にしたり、目にしたりする。
その理由の1つは、「パーソナル診断」や「パーソナルカラー診断」など自分のことを知れる手軽なツールが増えているからだと推測できる。

パーソナル診断においては、私も実際行ってみた。結果が表示され文章を読んでいると、「ふむふむ。結構、細かく書いてあるし、あながち間違ってないかも。今まで言語化できなかったけど、この言い方しっくりくるな。」なんて、黙々と書かれている文章を読み、文章を全て読み終えると、なんだか少し自分のことを新たに知れたような感覚さえ持たせてくれた。
私が実際に試したのは、友人の勧めで「MBTI診断」だが、自身の性格を知れるツールは他にもあるらしい。この「MBTI診断」は16のパーソナリティーに分類され、分かりやすいようにアルファベット4文字でパーソナリティーの表示がされる。

はじめは、新しい自分発見にも繋がり相手に自身のことをネタ的に話す材料にもなるかなーと思っていた。やっぱり自分のことを知るのは楽しいし、自分のことを相手に説明する機会も昔に比べて増えたから、「自分を知るツール」のようなものにアンテナを張っていたのも事実である。だから、知らない自分がまだまだいるのではないかと様々なツールを使って根掘り葉掘り調べて行った。自分を知れる快感が少し中毒化されていたように振り返ると思う。
また、頭だけで理解した自身の性格は、あたかも私自身であるかのように理解したつもりにさせてくれる。しかし、自分を知るというのはそんな単純なことではない。長い人生の中で形を変形させながら、浮き上がってくるものだと思う。だから、今日の自分が「私はこんな性格です!」と話したとして、1ヶ月後の自分が同じように「私はこんな性格です!」と話せないことなんてザラにある。

時として、「昔の自分は自身のことを理解していたのに、今の自分は自身のことが分からない」なんてこともある。
そんな時は、「常に自身のことを知る必要もない」と自分自身サラっと伝える。私が実際にやっていることの1つである。「わからないことがあるなら分からないまま保留しておく(引用:助川院長)。」

いつか私の人生の中でこの分からないことがわかる日が訪れるかもしれないし、訪れないかもしれない。訪れないのであれば、それほど知らなくてもいいことなのかもしれない。そう考えると、心が軽くなった。私自身、起こることには意味があると信じているから言えることなのかもしれない。
最近になって、自分自身と他者に対して分からない事に関して、「わからない」と言えることができた。いつか、分かればラッキーだ♫

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?