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百人一首

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百人一首を朗読しております。
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2023年2月の記事一覧

百人一首 第二十四句

みくりや てつき

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管家
かんけ

このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに
このたびは ぬさもとりあえず たむけやま もみじのにしき かみのまにまに

意訳
この度の旅は、急ぎで、お供えの幣も用意できませんでした。手向山の神よ、どうぞこの見事な紅葉の錦を、み心のままにお受け取りください。

百人一首 第二十三句

みくりやてつき

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大江千里
おおえのちさと

月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ 我が身一つの 秋にはあらねど
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

意訳
秋の月を見ると、色々とものを思い悲しい気持ちになります。わたし一人にだけ、秋が来るわけではないのに。

百人一首 第二十二句

みくりやてつき

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文屋康秀
ふんやのやすひで

吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ
ふくからに あきのくさきの しおるれば むべやまかぜを あらしというらん

意訳
秋の山風が吹くと、草木がしおれてしまう。なるほど、山風と書いて、嵐というね。

百人一首 第二十一句

みくりやてつき

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素性法師
そせいほうし

今来むと いひしばかりに 長月の 有り明けの月を 待ち出でつるかな
いまこんと いいしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな

意訳
すぐに会いに行くよと、あなたが言ったから、毎晩待っていたの。夜の長い九月、有明の月が見える朝まで、待っていたのよ。

百人一首 第二十句

みくりやてつき

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元良親王
もとよししんのう

わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
わびぬれば いまはたおなじ なにわなる みをつくしても あわんとぞおもう

意訳
あなたとのうわさで思い悩む日々。こうなったら同じこと。この身が滅ぶともあなたに会いに行こうと思うのだ。