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「ナナメの夕暮れ」若林正恭

 私も世の中を器用に生きていけない人間なので、若林さんにものすごく共感できた。

 器用に生きてる人は、すぐに攻略法をみつけてすいすいと進んでいく。私は一つの行動をするのに何日も悩むのに。
 最近のことで言えば、どうすればこの人たちと仲良くなれるかな?今日の言動はあまり良くなかったかな?なんと言えば正解だったかな??と私がウジウジしているうちに後からきた器用な人はみんなと仲良くなって重要な役割をはたしてる。仲良しだけには少し荒い言葉を使い、私には凄く気を使ってくる感じが本当に大嫌い。若林さんは共感してくれるかな??

この本で印象に残った言葉は沢山あるけど書ききれないので、今回は2つだけあげようとおもいます。

「他人の目を気にする人は、”おとなしくて奥手な人”などでは絶対ない。心の中で他人をバカにしまくっている、正真正銘のクソ野郎なのである。」

 この言葉にはグサッときた。
 私だぁと思ってしまった。
 私は勉強も忙しく、新しい環境にも慣れずに、素を見せることも中々できず、苦しくて辛くて部活を辞めてしまったという過去がある。
 部活中ではあまり活躍できなかったので、「あいつ下手くそだな。走ってる顔やばいな。笑」といつも勝手に言われている気がしていた。
 辞めたときに、部活を頑張っている人をみると「どうせプロにもなれないくせに、なんの意味があるんだよ。」とか、「辛いだけの練習してて何が楽しんだよ。本気でやってるのバカみたい。」と呟いていた。本気で思っていた。今思うと負け犬の自己防衛だ。自分が部活を辞めたことを正当化していた。ほんとはすっごくすっごく羨ましかった。

「合った人にこれからも会えるようにがんばる」

 人見知りだから、面倒くさい性格だから、本当に合う人と出会うのは難しい。だけど、誰とでも合う自分じゃないからこそ、本当に心の底から合う人に会えることの喜びと奇跡は深く感じられる。若林さんはだから、"人見知り"であることに感謝できたそうだ。
 私も本当に合う、自分を理解してくれる人に出会うのは難しいけど、そんな人に出会えるためなら頑張れる気がした。人とのコミュニケーションや理不尽な世の中も頑張って生きようと思える。私はコミュ力もないし、人との壁は分厚くて素を出すには時間がかかるけど本当は人が大好きなんだなぁと再認識することができた。

 この本を読んで、周りのみんなみたいに器用に生きられない私はちょっと救われた気持ちになった。器用に生きられないからこそ、出会える人もいるし感じることができるものがある。私はそういうものを大切にがんばって生きていこうと思います。

 私は一生"リトルトゥース"です。

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