13年かかって。

老健施設勤務13年目。ずっと、病院セラピストに引け目を感じていた。

重度の認知症だったり、発症からかなり経過していたり、他の病気を発症していたり・・。いわゆる「機能訓練」には適応しない利用者さんを相手にどんなリハビリが出来るのかを考え、試行錯誤しながらの毎日。

それでも、利用者さんは私達セラピストに「会いたかったよー」とか「大好き」とか言ってくれて。そんな利用者さんの笑顔見たさに、あの手この手で「生活」を支えてきた。

でも、やっぱり、「科学的根拠に基づいた機能訓練」が出来ていない状況に、セラピストとしての自信も失いかけていた・・。

そんな矢先に登場した言葉・・「リハビリテーションとは、機能訓練のみならず、活動・参加にもバランスよく働きかけること」

私達がずっと取り組んできたことは、間違いじゃなかったんだ!と初めて正式に認めてもらえたような気がした。

13年かかって、ようやく「私は生活期のセラピストです。」と胸を張って言えるようになった。

これまで取り組んできたことににようやく光が当たるようになり、私は今、この光を全身に浴びながら毎日元気に仕事が出来ている。

STの養成校時代に読んだ教科書の一節が久しぶりに浮かんだ。

リハビリテーションとは、

「生命に時間を継ぎ足すことではなく、時間に生命を与えること」

よし! 明日もまた元気に過ごそう!


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