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【良い小説良い哲学】~「良い小説」と「いい話」を峻別しよう党

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いい話が世の中溢れています。それはとても良いことだと思います。でもいい話と良い小説は違うのです。いい話は勧善懲悪の水戸黄門です。小説とは美を表現するもの。きれいな小説でもない。じ…
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#文章

弱いから強くなれると教えてくれた。

強いと弱い。 強くなくていいよと誰かに言って欲しくて ずっと生きてきたようなところがあった…

他人のきもち、自分の気持ち。

8月の終り近く。 人の気持ちってむずかしいねって思って いた。 それはもともとそうなのだけ…

誰かを信じられなかったのは、自分を信じられなかったから。

人生をなめているのかってたくさんの人に 叱られそうだけど。 大学をなんとか卒業したあと働…

平和という言葉が、ここにあるということ。

平和とは。 平和とはからはじまる思いを述べよとゼミの 課題が出ていた。 栞は、マグカップ…

銀河はラズベリーの香りがする。

銀河売りがこんなに流行する前。 宇宙飛行士として地球をみてきた ひとりの学者と栞はつきあっ…

心の中の言葉をどうして、言いたくなるんだろう。

谷川俊太郎さんの新聞の連載「どこからか言葉が」の 「わざわざ書く」というタイトルの詩だ。 …

救われましたなどと2度と言わない。

街クジラがこの街にやってきたのは 栞が生まれる前だったらしい。 街クジラはひとりぼっちである日 発見された。 栞の住む町はGoogleにも把握されて いないような街だけど。 かつてその砂浜に打ち上げられた。 街クジラが砂浜にうちあげられたとき そのとき恋人だったひとたちはみんな 夜中に砂浜に駆けつけたらしい。 今は誰も訪れなくなった坂の上の街の写真館の ショーケースにミイラみたいになって 飾られている。 そしておんなじ日にとある街では ビルとビルの間に人がはさまっ

こんな時代もあったよねと、プロフィール更新いたします。

noteに来て3年になるのに、ぐずぐずとプロフィールを 書くことにしり込みしてたりしてました…

フェアじゃないねと、つぶやきながら。

咳をしても金魚。 あの人が残した短い詩のような 言葉が今も栞の耳の中に棲んでいる。 トオ…

哀しい氷がとけてゆくように。

凍った星をグラスに浮かべた。 すっごく不安定な形の細すぎる脚を 持った建築物が入り江に建…

いま、なにがみえてる?

わたしは算数ができなかった。 父曰く、引き算という概念が ぼんちゃんには、なかったねって…

透明な手紙の香りがした。

透明な手紙の香り。 そんなタイトルを君は8月のカレンダーの いちばん最後に書き込んでいた…

安心するのは、百万年早かった。

愛していた黒猫ノワールが死んでから 喪服をきて過ごしていた栞は、 黒いものにまみれてしま…

茶髪をやめて、黒く染めたあの日。

髪を染めたことがかつてあった。 ビールとオキシドールで染めていた。 高校生の頃。 わたしの通う学校では髪色検査と パーマ検査があった。 わたしは天パだったので、なぜか天パは 目の敵にされる。 天パは、遺伝です。 生まれつきです。 生まれつきを校則の中で疑われるって どういうことなんだろうと。 理不尽を感じながらも、 もちろん校則的にはやっちゃ いけないことだったのを承知で。 このやっちゃいけないことって いうことをやっっちゃっていた。 個人的な