48時間でVRゲームを作った話 2020冬【ClusterGAMEJAM】
みなさん初めまして、バーチャルワールドクリエイターのミッコちゃんです。
普段はバーチャルSNS『cluster』でワールドを公開しています。
今回は国内最大級のオンラインゲームジャム「ClusterGAMEJAM 2020 in WINTER」にエントリーし、12月18日~20日の間の48時間でclusterにゲームワールドを作成したお話です。
ClusterGAMEJAMとは
クラスター株式会社が贈る国内最大級のオンラインゲームジャム!48時間でclusterにゲームワールドを制作して優勝賞金70万円を手に入れよう!また、本企画のエントリー数に応じて賞金が増額されるステップアップキャンペーンも実施!エントリー数500チーム突破で優勝賞金100万円に!今年最後のお祭りをみんなで楽しもう!
完成したゲーム
今回も1人で制作しました。
完成したゲームはこちら『水の都のカメラマン』
ゲームの内容は
人探しの依頼を受け、見つけると経験値とスキルポイントがもらえる。
貯まったスキルポイントでジャンプ力とスピードを上げられる
といった感じです。
制作スケジュール(ミッコちゃんの場合)
① ゲームの仕様を決定
② 主要ロジック制作
③ ワールドやアイテムのモデルを取り込み、軽量化
④ ロジックとモデルを合わせる
⑤ ゲームが問題なく進行することを確認
⑥ BGM,SE,アニメーションを設定
⑦ 完成
こだわりポイント:「ロジック」の実装
ゲーム仕様は始まる前から「おつかいゲーム」と決めていました。
コンシューマゲームでは一大ジャンルでありながら、clusterには無かったジャンルです。
※おつかいゲームとは
依頼を受ける→達成→報酬というロジックがあれば、おつかいゲームが完成する。
ロジックの勉強にも挑戦する価値はあると思いました。
もっと頑張りたかった:ビジュアル部分は一朝一夕ではできない
今回使用したアセットは過去に使用したことのあるワールドとCC0のキャラクターモデルを使用しました。
いわゆる「エモい」とは言えませんが、ロジックを重視したため取捨選択した部分です。
依頼達成で派手にパーティクル演出をいれたかったが時間が足りなかった。
普段からワールドで作り慣れておかないといけないですね。
ビジュアル面を担当してくれるデザイナーが欲しい……
リーチャ隊長MCの中間発表会でもリクルートしました
危なかった!:締め切り30分前で消した要素
このゲームはレベル、スキル、ジャンプ力、スピードの4つの数値があります。
しかし、レベルに関連する部分は始めのワープ(Lv3から使用可能)だけなのです。
本当は他にもLv5のワープ、Lv8のワープといったように人探しのヒントとなるようなワープも存在していました。
しかし途中までは動いていたのですが、締め切り30分前にワープギミックが機能しないことが判明。
原因究明ができなかったので大急ぎでワープを削除。
さらにゲームバランス調整のためワープを使わなくても全員見つけられるようジャンプ力とスピードを上げやすい数値に変更しました。
最終更新の完了は10分前。ゲームジャムの洗礼を味わいました
元々、普段clusterに入らない人がスマホでカジュアルに遊べるレベルにしていたのですが、より一層簡単になってしまった感はあります。
お役立ち情報?:スケジュールと進捗管理
今回のゲームジャムで最もうまく行った点は制作工程の時間配分です。
・初日は根幹のロジックを作ったら寝る
・2日目はワールドやモデルなど重いデータを入れた状態でアップロードしながら晩ご飯
・3日目はライトベイクをしながら朝ご飯
のように、「休憩を入れるまでに時間のかかる作業を終わらせる」を目標に進めました。
アップロードやライトベイク中はUnity作業ができなくなってしまいます
また、上で書いたスケジュールは作業の優先度でもあります。
必須の作業を先に終わらせることで、残り時間をみながら最後に音まわりの演出を追加していきました。
お役立ちじゃない情報:ラストスパートをどこに持ってくるか
1個だけ、自分がやって良かったと思えることで、
ただし他の人にはあまりオススメできないことがあります。
48時間の内、睡眠時間は6時間だけ
これは「寝たら終わらない」ということではなく「寝たら集中力が切れる」という気持ちからです。
しかし実際は、2日目の朝に起きてから夜になるまで全く作業をしませんでした。
2日目夜からラストスパートで翌日まで走り切るという計画をたてて
エナジードリンクZONeで没入感マックス状態で作業し続けました。
これをゲームジャムの戦い方と思ってはいけません。
みなさんは普段の生活を崩さず、楽しみながら作業をしてください。
最後に
完成したゲームは「崩れないロジック」や「UIと適切なSEやアニメーション」といったように「型にはまった優等生のゲーム」になってしまったというのが自分の感想です。
しかし、結果よりも過程は大満足です。
テーマ発表後に書いた仕様書
※最初はヒーローという設定でした
最初の構想とかなり近い実装ができました。
実は前回のクラスターゲームジャムでは
始めの構想が上手くいかず、全く違う方向性のゲームでお茶を濁した
という悔しい経験がありました。
当時は「自分には開発はできない」とナーバスになっていた時期でもあります。
それから半年、私生活での環境が変わったこと、clusterコンテストでの実績ができたこと、作ったワールドが多くの人に評価されたこと、自分の創作物が継続して価値を生み出していること、全てが今回のゲームジャムにもプラスに働いていました。
少し脱線してしまいますが、
バーチャルでの「創作活動」と「情報発信」をし続けることがミッコちゃんの存在する意義なので、
これからも見守っていただけたらと思います。
48時間の挑戦が自分自身を成長させたお話でした。
2020/12/23 Mikko Hietalahti
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