ゼロから始めるCluster Creator Kitロジック入門【#clusterワールド制作部 】
みなさん初めまして、バーチャルワールドクリエイターのミッコちゃんです。
今回はバーチャルSNS『cluster』でバーチャル空間を構築する『Cluster Creator Kit』(以下、CCK)に実装されている「ロジック」について自分なりの解説をしてみたいと思います。
clusterのワールド制作をしたことはあるが、「ロジック」は難しそうで避けてきたという人向けの記事になります。
この記事を書いたきっかけ
clusterでワールドを作るために必要なCreator Kitはとても使いやすい!
Unityさえ導入できればPCとスマホとVR対応のゲームをノーコードで作成することができる。
しかし、より面白いゲームを作るために避けては通れない最大の関門がロジックです。
「アイテム」、「トリガー」、「ギミック」は既に使いこなしているが、
「オペレーション(ロジック)」はまだ触ったことがない。
という人も多いのではないしょうか。
では、なぜロジックが難しいと感じてしまうのか、
それは「ロジックを知らないから」です。
みんなロジック君のことをよく知らないだけなんだ!
本当は良いヤツだよ!
ロジック君と仲良くなってみんなで面白いゲームをたくさん作りましょう!
実例:アイテム・トリガー・ギミックの場合
こちらの「的あてゲームの作り方」という記事では
「アイテム・トリガー・ギミック」の基礎を学べます。
例えば「銃を撃つ」という動作では
「銃を持つ/Grabbable Item」
「銃を使う/Interact Item Trigger」
「弾が作成される/Create Item Gimmick」
「弾が作成されたことを通知する/On Create Item Trigger」
「弾を飛ばす/Add Instant Force Item Gimmick」
このように、やりたい事とコンポーネントが1対1の関係でイメージがしやすい。
記事を読みながら的あてゲームに挑戦し、作成できた方も多かったと思います。
実例:オペレーション(ロジック)の場合
待て待て待て!
英語が多い!
数字も多い!
知らない単語を連呼するな!
型とはなんぞや!
What is 引数!
記事を見て諦めてしまった方も多いのではないでしょうか。
そうです、「ロジックとは英語と数字をたくさん使う」これが1つめの知識です。
①簡単なロジックから始めよう
ここからはUnityを使用しながらロジックの事をもっと知っていきます。
CCKのサンプルプロジェクト「LogicSample」を使って解説します。
※テンプレートプロジェクト(シューター、プログレッション)とは別モノです
UnityでCCKのサンプルプロジェクトを開いたら、
ProjectタブのAssets>cluster>Scenesに「LogicSample」があるのでダブルクリックで開きましょう。
下の画像のようなシーンが表示されます。
これはCubeをクリックすると上に書いている数字が増えるという単純なロジックです。(中央上の再生ボタンからプレビューを表示し、動作を確認してみましょう。)
※解説しやすいようにUnityレイアウトをDefaultから変更しています
動作が確認できたところで、次にHierarchyタブのEnvironment>Items>InteractItemTrigger+ItemLogicを選択してください。
InteractItemTrigger+ItemLogicはこのようになっています。
英語と数字がいっぱいですね……
さっそく、このロジックくんの事を知っていきましょう。
このロジックの解説はスライド形式でまとめました。
少し長いですが1つ1つの処理はとても簡単な内容です。
(タイトルクリックで拡大します)
感覚としては5枚目のスライドのように
トリガーからロジックへ1個ずつ順番に処理していくイメージが大切です。
②改めて、ロジックを見てみよう
スライドの最後に書いたように
「クリックするたびに数字が1増える」を実装するために
「数字を増やす命令をする/Interact Item Trigger(Signal)」
「増やす数字の数を教える/Interact Item Trigger(Integer)」
「計算をする/Item Logic」
「数字を表示する/Set Text Gimmick」
このように、トリガー・ギミックと同じく、やりたい事とロジックが1対1の関係になるということが見えてきたでしょうか。
途中で計算が入ってややこしいように思えますが、
実装したい内容を1つずつ分解し、
「どんな計算をするべきか」の道順を作るとロジックへの苦手意識がなくなります。
初めは簡単な計算機から初めて、慣れてきたら条件分岐を使ったロジックにチャレンジしてみてください。
条件分岐を使ったロジックは前回の記事「clusterのPlayerLogicでFizzBuzzやってみた」で解説しています。
・ロジックの計算結果(分岐結果)をSignalで送る
・順序があるトリガーはTimerで遅らせる
という小技も解説しています。
最後に
この文章を書いている12月18日の夜8時から、
48時間でゲームを作成し賞金70万円を目指すお祭り
ClusterGAMEJAM2020 in WINTERが開催されます。
ゲームジャムへ向けて少しでも役に立つ記事になればと思って執筆しました。
ロジックを駆使して面白いゲームを作っていきましょう!
それでは皆さん、よきバーチャルライフを
2020/12/18 Mikko Hietalahti
追記
記事執筆の48時間後に完成したゲームワールドです。
ロジックもたくさん使ってます。
ワールドの感想ツイートありがとうございます。
追記2
cluster公式サイトの「クリエイター投稿記事ピックアップ」に本記事を掲載していただきました。
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