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感情デザインのワークショップに行ってきた!

はじめまして。先月からニューヨークのPratt Instituteにて修士Information Experience Design(情報体験デザイン)を勉強している、UI/UXデザイナーのMikkeyです。今回はUXPA Pratt という団体が主催したエモーショナル・インテリジェンス(情動知能)デザインのワークショップで学んだことをお伝えします。

スピーカーはUX関連の本で有名なO'REILLY シリーズのEmotionally Intelligent Designの著者であるPamela Pavliscakさん。エモーショナル・インテリジェンスについて学び、その後にデザインシンキングの手法を使用して感情をデザインするという内容の3時間のワークショップでした。

エモーショナル・インテリジェンス(情動知能)とは

エモーショナル・インテリジェンスとは感情を認知し理解する能力のこと。EQともよく呼ばれます。最近はAIの発展により、人の顔のパーツの比率を分析することによって機械が表情から感情を読み取ることが可能になってきています。

下の写真は、感情が曖昧とされているモナリザの絵の表情をAIが読み取って、感情を分析している様子。2年ほど前に読んだ落合さんの本で「エモいこと以外は機械にやらせば良い」と書いてあったのを覚えていますが、今はエモいことでさえも機械ができるようになってきているのだなと改めて実感しました。

感情をデザインする手法

感情をデザインする方法として紹介されたのは、以下の手順の頭文字をとって名付けられたFEELテクニック。

1. Frame emotions within a given context ーある状況や環境など観察する特定のコンテクストを決め、その中で起こる感情(問題)に注目する。ワークショップではグループで「信頼」というコンテキストを選び、それに伴う感情について話し合いました。

2. Envision experience ー解決となる体験・解決策を想像する。ディスカッションを通して浮き彫りになった問題を元に、その問題が解決された体験を想像します。そしてその体験を提供するために必要なプロダクトについて考えます。

3. Evolve the relationship ー関係を発展させて考える。次にそのプロダクトが、異なる状況下でどのような役割を果たすのか、またユーザーにどのような感情を引き起こすのかを考えます。

4. Live and reflect ーユーザーの日常生活を考える。ユーザーの日常生活の中で、そのプロダクトがどのような存在になってゆくのかを想像します。例)自分をガイドしてくれるコーチのような存在 / 困った時に助けてくれるサポーターのような存在、等

最後に印象に残ったイラスト。時間と共に変化していく様々な人間関係がシンプルに線で表現されたものです。プロダクトとユーザーの関係性を考える際に紹介されました。

提供したい体験を考える前に、ユーザーに体験を通してどのような感情を抱いてもらいたいのかをデザインすることの大切さを考えさせられたワークショップでした。

関連資料

今回のワークショップのスピーカーによるビデオをいくつか見つけたのでご紹介します:

今後もニューヨークからデザインの最新情報や、イベント、留学のことなどについてどんどん書いていく予定です。もしリクエストや感想などありましたら、コメントいただけると嬉しいです!

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