寝相占い 10

今朝、目が覚めて最初に目にしたのは、毛布だった。
両手が毛布の端を軽く握った状態で、仰向けに寝転がって身体から顔までを毛布で覆っている。

あたたかいが少し息苦しさを感じたので
左手をパタンと下に折るように毛布をめくると
天井の白がぼんやりながらもまぶしく目に入る。

かぐや姫ってこんなかんじか。

と、ふと思う。
脚が、左だけ曲げた4の字みたいになっていたので、かぐや姫らしさを求め、右膝も左膝に重ねて曲げてみた。

右頬あたりはまだ毛布がかぶっていてあたたかい。

かぐや姫ってこんなかんじだったのかな。

やたらと、かぐや姫になりたがる自分をちょっと面白く思う。

そして竹取の翁は
竹を割ってかぐや姫を見つけたあと
どうやって竹からかぐや姫を出したのかなと気になる。

抱っこをして出したのか。
手を差し伸べて出てくるように促したのか。
かぐや姫が自分で出てきたのか。

どうだったんだろう、、、
と考えながら再度両手を頭上までぐっと伸ばし、両足も揃えてぐっと伸ばし、毛布の中で最大限の伸びをした。

わたしはここから自分で出るしかない。

当たり前のことを思いながら、再度顔を毛布から出し、ゆっくりとあたたかい毛布から這い出した。

たいそう美しい状態、、、かと期待したけれど
洗面台の前に立った姿は
いつも通りよれっとした寝癖の人だった。

寝相占いとかあるのかわからないけど、
今日は、自分の足で立つ（なるべく美しく）をテーマにやってみようと思います。

それから、今夜もし月が見えるなら
それっぽく眺めてみようと思います。