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第4号|【 MIKKAGOずかん 】ボイスドラマ特集

バンカラ軍楽Show特集

2022年5月より公開されたオリジナルボイスドラマ【バンカラ軍楽Show】。第4号では、このタイトルについて取り上げる。

【バンカラ軍楽Show】は元は音楽主体のMV作品である為、ボイスドラマから始まった作品ではない。ボイスドラマのみを視聴していると作品に没入できないことから、初見には難しい内容となっている。その為、末筆にオススメの視聴方法を記載しているので最後まで目を通していただけると嬉しい。

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1.|東國という舞台

概要
西暦20××年『明治』の時代。明治時代の風潮が21世紀まで続く軍事国家「東國(トウコク)」を舞台に、 軍・政府・反乱軍・国民がそれぞれの想いを抱き生活をしている。西洋文化が取り入れられた街並みは、赤煉瓦の道路が國民の足元を彩り、煌々と夜道を照らすガスの街頭は電気に変わった。正に『和魂洋才』と『文明開花』。和と洋の文化が入り混じった華のある雰囲気が漂う。軍事国家である東國には、「帝東國陸軍(ミカドトウコクリクグン)」と呼ばれる巨大な軍事機関が存在している。東京に置かれた中央司令部の最高司令官を中心に、全国第一から第十三師団に分かれる。

『現実世界に生きる私達と鏡合わせになっている世界線』と捉えて視聴する事が無難と言える。『if-もし』と言ったように、もし「100年以上も明治時代が続いていたら?」というテーマをもとに作成されている為、オリジナルの要素が強い。

2.|九頭龍大佐の日記編

2022年5月、音声コミュニティを提供するアプリ「ピカピカ」で公開されたものは【九頭龍大佐の日記編】と呼ばれるものである。
こちらの物語は、九頭龍と呼ばれる人物を中心に進んでいく為、予め事前の情報を持っておく必要があるが、なくても雰囲気で聴ける。

一丸ノ作戦と呼ばれる軍事作戦がきっかけとなり、物語は謎を深めていく。
派手なシーンこそないが、キャラクター同士のリアルな会話が魅力的な回である。

3.|日記の内容

登場人物

ここでは主に四話まで公開中の「九頭龍大佐の日記編」を中心に人物を紹介していく。

九頭龍 悠臣(クズリュウ ハルオミ)|階級:大佐

CV:よっしー|デザイン:翳

バンカラ軍楽Showの中心人物、いわゆる「主人公」格の人物。『大佐』と言う立場上、他の人物たちとは一線を画(かく)した存在であり、真面目で”近寄りがたい人物”と言う風に捉えられる。ボイスドラマでは最初こそ『お堅い人』と言う部分が強く出ていたが、物語が進むにつれ、”変なプライドを持っていない真っ直ぐな人物”と言う事が分かってくる。立場が上になれば傲慢になりやすい人間とは違って、彼は人に頼る事ができ、自分の弱みを見せると同時に自分の意見もハッキリと言えるのが九頭龍と言う人間である。

また彼はガラス細工をとても大切にしており、その事を真鳥にも話している。現実世界でも「ものを大切に扱う人は人間も大切にする」と言われており、彼がどれだけ部下を大切にしているのか、にも繋がってくるのだ。

真鳥 慶貴 (マトリ ヨシタカ)|階級:大尉

CV:來山葉|デザイン:翳

ふわふわとした雰囲気が彼なのである。がしかし、「人は見た目で判断できない」人物第一号と言えよう。

『能のある鷹は爪を隠す』と言う諺(ことわざ)の通り、自分の能力であったり、考えをコントロールできる有能な人物。上官の前では少し熱くなってしまった彼だが、同期であり親友としている大尉達の前でも熱くなる事はせず、飄々とした態度を一貫している。ほんの少し感情を表に出す事はあるが、思い切った表現を避けている事がわかる。ただそんな彼でも、小鳥遊軍曹の前ではもう一度熱くなったりと、信頼できる人物の前でのみ自分の弱みである「感情の起伏」を見せるのだ。
そこが彼の魅力の一つにもなっている訳である。

狼 総二郎 (オオカミ ソウジロウ)|階級:大尉

CV:古池譲二・A|デザイン:鷹尾太郎丸

この人物も「人は見た目で判断できない」第二号の候補。第一線で戦う”バリバリの戦闘キャラ”という型にハマったと言うか、おそらく殆どの人は「力で解決するタイプだ」と思う事であろう。がしかし一度、彼の話を聞いてみればそんな事はなく、九頭龍との会話ではキレのある返を見せ、彼が人をまとめることのできる指揮官であると思い出させてくれるのが狼総二郎という人物になる。

彼も真鳥大尉と同様、表面上は少しおちゃらけ要素のある面白キャラクターとして愛されやすい性格をしているが、手元にある本であったり、言葉の端々に四字熟語を用いたりと、彼の持ち物から言葉に至るまでの発見が多くなると、意外と思慮深く適材適所を判断して表現を選ぶ人間なのだ。

秋鹿 深志 (アイカ フカシ)|階級:大尉

CV:にっし〜☆|デザイン:鷹尾太郎丸

彼は難しい人物だ。情報将校として頼られるキャラクターだが、彼自身も情報源になり得るため、物語の初めから終わりを一貫して”人間らしさ”を見せる事はしない。それだけ用心深く、自分自身を騙して演じ切る”演者”としての才覚にも溢れている人物になる。

彼、秋鹿大尉という人物だが、脚本を担当した鷹尾でさえも何を考えているのかさっぱり分からないと言う始末。ただ彼を書く際には「川の流れに逆らわず船を漕ぐ船頭の技術に感銘を受けている感覚であり、船頭だけが知っている川の道にただ揺られて、桟橋に船を寄せたときに終着点を知る。これが話術の正体であり、船に乗せられている我々には分からない世界を彼は常に見ている。」と、「話の流れに逆らわない」この事柄を守って書いたようだ。

小鳥遊 鳴美(タカナシ ナルミ)|階級:軍曹

CV:ねむりねずみ@まひろ|デザイン:翳

おそらく、このバンカラ軍楽Show一番の常識人である。登場回数こそ少ないが、男性中心の組織で働いているので相当に気を張って仕事をしているのだ。だが、その苦労を跳ね除けるほどの芯の通った言葉や、姿勢そのものが彼女自身であり、とても頼れる部分になる。上官に対しても自分の意見を貫き通せるカッコイイ軍人の姿を彼女から感じる事ができている。

彼女の上官である真鳥大尉もその能力を高く評価しており、また、自分の弱みを見せることのできる程に彼女を信頼しているのだ。話数的にはたった数分の出来事ですが、その数分の間に互いの信頼の関係値がわかる。

白虎 瑛爾朗(ビャッコ エイジロウ)|階級:中佐

CV:すばる|デザイン:翳

齢25と若いが、上位から数えた方が早い位置にある階級に彼はいる。政治家一家の次男坊と、インテリの出であり、教養のレベルも同世代とは相当に違うはずであり、キレ者とされるのに充分な実力を持っている。悪戯好きな子供の様に振る舞う彼の言葉の端ばしには、6つほど離れている秋鹿大尉にも負けず劣らずの会話力をそなえている事がわかる。

百足 智蜿 (ムカデ チエン)|階級:大将補佐官

CV:みそ汁|デザイン:鷹尾太郎丸

彼は白虎中佐と同じく25歳という若さで大出世した若者だ。と言うのも、彼の祖父が大将であり、敷かれたレールをそのまま歩かされている人物なのである。充分に若い彼だが、落ち着いた雰囲気を纏ったミステリアスな人物であるので、精神的な部分だけに焦点を当てると年齢という数値に当てはめるのが難しくなるだろう。また、淡々としている部分に少しだけ恐怖のような圧を感じるのだが、意外とそうでもなく、純粋に思った事を知的に語っているだけ。と、深く観察すると、白虎中佐と同じようにまだまだ若者という部分を感じることができる。

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オススメの視聴方法

下記に記載してある番号順に読破する事で物語の流れを掴む事ができる。

① バンカラ軍楽Show企画公式サイト(ブログ記事を参照)

② 各少尉のPV

③ pixiv小説

①と②は企画公式サイトに記載している情報になります。最初に物語ページの下方に記載しているブログ記事を読破後に、各少尉のPVを視聴する事がお勧め。③は小説が好きな人にはたまらない作品をとなっており、各少尉の日常を知る事ができる内容となっている。

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まとめ

ボイスドラマとして制作が開始された当時はチーム全体の構成が定まっておらず、また、完全に音声制作の素人であった鷹尾が基盤作りを兼ねて運営したものであった為に荒削りのスタートとなった。また、収録ではコロナ渦の影響もあり予定通りに進まなく延期が続いた。そんな最中「音楽に力を入れた方が良いから、どれだけ延期しても最善の状態でお願いしたい。」と言う鷹尾の要望をfukashiが受諾し、スケジュールの調整がおぼつかないながらも完成まで進めて行った。その結果「音楽が素晴らしいのでウチで作品を載せてみないだろうか?」と企業から声がかかり、初めてのボイスドラマ作品が数十万ダウンロードを記録する音声アプリで初公開となった。

【バンカラ軍楽Show】が公開され多くの反響を得た事により、本格的にボイスドラマを制作するサークル【MIKKAGO】が誕生。制作環境の基盤ができた事で鷹尾はチームリーダーを降りて、サークルの代表権をfukashiに渡した。音楽制作は代表のfukashiとサウンドリーダーの千田恭平が主となって動かしている。鷹尾は引き続き方向性の調整とMIKKAGOのブランドを維持するデザイン創りを行っている。また【バンカラ軍楽Show】は、鷹尾の友人たちが携わっている。物語やキャラクターの設定の大部分は『ちぃ』が担当しており、キャラクターデザインや脚本の監修は『翳』が担う。さらに3Dモデルは、現役ゲーム系3Dキャラモデラーの『かる』が作成しており、ちびキャラの作画はイラストレータの『イトーチセ』が手がける。この方々の協力なくては完成しなかったであろう。また、声優として活躍している方々の存在はさらに大きい。

これからの【バンカラ軍楽Show】は、キャラクターの年齢のペルソナ像を10代〜に見直し「九頭龍大佐の日記編」の内容を損なわないように調整しつつ幅広い層にも楽しく視聴いただけるような物語を展開していくつもりである。サークルとして始まったばかりの集団であるが、これからも期待しながら見届けてみてはいかがだろうか。

【夢の光株式会社】様運営アプリ「ピカピカ」で配信中!

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< スペシャル紹介 >

キャラクターデザイナー『翳』 |Twitter
https://twitter.com/goldensun0110

イラストレーター『イトーチセ』|Twitter
https://twitter.com/tamaGO__1110


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