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「このパンプスばっかり履いてたらカカトがずいぶんすり減っちゃいました。修理をお願いします―」春日井市のKさんが8か月ぶりに来店されました。
「足が小さいんで、靴売り場ではいつも子供コーナーで探してます。でも、パンプスとなると足に合うものが全然なくて。甲が高くて幅も広めなので、甲も幅も痛くなります。特に一番痛くなるのは足のウラ。こんな足でもラクに履けるパンプスを探しています。」初めて三喜屋へ来られた時、Kさんはこんな風に悩みを打ち明けられました。

パンプスのフィッティング

パンプスはトップライン(靴の履き口の周縁)が足の甲の頂点位置より低く、足の甲部を包まないローカットの靴にヒールの付いたタイプをいいます。トップラインが広いので足は入れやすいと言えます。逆に靴の中で足を留める場所がないぶん、「脱げやすい」という特徴があります。また、パンプスを履く時は化繊系のストッキングを着用することが多いですね。ツルツルしたストッキングでパンプスを履くと滑り台の上で「つま先立ち」状態になります。すると足は前滑りし、つま先や足の横幅がパンプスの爪先や壁の圧迫できつかったり痛くなり、かかとはプカプカして脱げやすく歩きにくくなります。甲の中央あたりがスロート(トップラインの前方:のど)に食い込み靴ずれの原因にもなります。また、つま先立ちをすると体重は母趾や小指周辺に集中しやすく、地面からの衝撃が直に伝わりやすいので、足のウラも痛くなりやすいと言えます。
23.0、23.5㎝といった平均的な足長の足でもこうした悩みは多いわけで、Kさんのように小さい足の方ともなると靴のサイズ探しだけでも大変です。

足留まりのよいパンプス選び

靴の中で足をしっかり留めようとするなら、ストラップ(ベルト)やレース(靴ヒモ)のような補助具の付いたパンプスがお勧めです。ストラップの場合、足首に近い位置だと足が前滑りしにくくなります。レースタイプは「飾りレース」でなく足の甲全体を包み込み固定できるデザインを選びます。
さて、Kさんの足指の並びは「方形型(母趾~3番目辺りまでのゆびがほぼ同列)」のため、つま先のデザインも小指側にストレスのかかりにくいスクエアタイプでお見立てをしました。「今までどれを履いてもしっくり来なくて、靴にはいい出会いがありませんでした。でも、この靴はぜんぜん痛くなくて快適に仕事をしています。履ける靴がこの一足だけなんで何とかしなくちゃ…」
次回はもう一足を買い足して交互に使いたいとおっしゃていたKさん。今履いている靴にも早めに休憩時間を上げて下さいネ。

足に優しいパンプスで快適に仕事がしたい…そんな方の靴選びのお役に立てたら嬉しいです。どうぞこちらからご予約ください。


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