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多治見市のTさんはまもなく90歳になられます。視覚聴覚など支障はほとんどありません。ただ、足に外反母趾を抱えておられます。靴を履くと足が痛いので、次第に歩くことから遠ざかってしまいました。ご本人はまだ歩く意欲は持っておられます。「少しでも自分の足で元気に歩いてもらいたい」―そんな思いで娘さんが一緒に相談に来られました。

高齢者の歩行の特徴

個人差はありますが、加齢とともに各部位の筋力は低下してきます。特に歩行能力が落ちてくると―
①前かがみ姿勢になりやすい
②腕の振りが小さくなる
③歩幅が小さくすり足になる
④足を横に広げて歩く などが挙げられます。

トラブルを招きやすい高齢者の足

足自体も全体に肉が痩せ脂肪層が減少する傾向があります。
Tさんのように足関節にゆるみが出やすくなると靴を履かなくても
・外反母趾・内反小趾になりやすいといえます。
また足裏のタコやウオノメ・皮膚の硬化・爪白癬(爪水虫)などを発症しやすくなります。

高齢者の靴選びのポイント

こうした高齢者の足の特徴を踏まえた上で
①軽いこと (筋力低下対策)
②着脱しやすいこと
③安定性があること(靴底はフラットで体重移動がしやすい) 
④トウスプリング(靴の爪先底面と床までの距離)を多めにとる(つまずき防止)などを考慮して靴を選びましょう。
「脱いだり履いたりが面倒」とスポンと履けるタイプを好まれる方が多いようです。すぐに履けるということは「脱げやすい」につながりつまずきの原因になります。マジックテープなどで足がしっかり固定できる靴を選びたいものです。また、皮膚が痩せてくると、冷えやすく血行が悪くなりがちです。やや厚地の靴下を履かれることをお勧めします。皮膚に肉がつくので、靴の足止まりが良くなりますのでぜひ試してみてくださいネ。

お出かけが楽しくなる靴のご提案

こうした足や身体のご説明をしてTさんの足に合う靴に中敷きを作り替えて試し履きをしていただきました。
「年寄りの靴というとどうしても介護や治療用の靴を思い浮かべていましたが、これなら可愛らしいし、何より軽くて痛くないです。家の周りを2、3周くらいしかしていませんでしたが、歩くのが楽しみになりそうです」お二人で嬉しそうにお話しして下さいました。

自分の足で元気に歩きたいけれど靴が痛くて困っている…そんな方はこちらからご予約ください





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