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方形型の足とパンプス

「娘のパンプス選びで困っています。ちょっと教えて頂きたいのですが…」進学される子供さんの足のことでお母様からお問い合わせがありました。お嬢さんを連れ立っておられないので足を実際に拝見できません。お母様の話を要約するとこんな内容でした。「来春進学する学校が決まりました。入学式や色々な式典・就活でもこれからパンプスが必要になります。そこであちこちでパンプスを見て回っています。でも娘の足のつまさきの形が四角っぽいので、どのパンプスを履いても小指側が痛くなってしまいます。」

足の指の特徴と靴のつま先のデザイン

足には①数値で表せる情報と②特徴で把握する情報があります。
①数値:例えば足長(タテ方向に最も長いサイズ)、足幅(母趾と小指を結ぶ直線のサイズ)、足囲(足幅をメジャーで読み取った周径)をはじめ数か所あります。
②特徴:例えば皮膚の厚み、筋肉の付き具合、靭帯(関節をつなぐ組織)の強弱をはじめ様々なものがあります。今回の「足の指の並び」もこの特徴の中に含まれてきます。
足の指の並びはおおむね3つの型に分類されます。
①エジプト型:母趾が一番長い
②ギリシャ型:2番目の指が一番長い
③方形型:母趾~3番目当たりの指の長さが同列
今回の娘さんの足指の並びはこの「方形型」にあたります。足指全体を見ると角ばっています。
一方、靴のつま先にもいろいろなデザインがあります。大まかに分類すると
・ポインテッド:前方向に向かうほど細くとがったデザイン
・ラウンド:つま先全体に丸みのあるデザイン
・オブリーク:小指側に丸みをもたせたデザイン
・スクエア:全体のシルエットが「角型」のデザイン などがあります。ご相談者の足指のシルエットから判断するとオブリークやスクエアタイプ辺りが妥当なようです。

パンプスの特徴

さて、「パンプス」という靴は「スリッポン」といって足を入れやすいように「履き口」を大きくとってあります。履きやすいのですが、「脱げやすい」特徴があります。また、礼装用として履く靴はストッキングなど化繊系の靴下を多用します。せっかくつま先のシルエットを合わせてもストッキングで脱げやすいパンプスだと靴の中で前滑りして結果的に「足指が痛くなり、かかとがぷかぷかゆるい」履き心地になってしまいます。

足をピッタリ固定するために

靴と足をピッタリ添わせる方法として「補助具」の付いたデザインを選ぶことをお勧めします。「ストラップ」や「シューレース(靴ヒモ)」タイプなら足首周りでの留まりがいいので前滑りを防いでくれますね。
ところで、若い世代の方はスニーカーを普段履きとしておられることが多いようです。スニーカーとパンプス系の靴は素材はモチロン、靴の構造も違うのでいっしょのフィッティングにはなりません。専門の靴屋さんで数値や特徴を把握した上でパンプス本来の履き心地を体感確認してくださいネ。

礼装用の靴で痛い経験をした、ラクに歩けるパンプスを探している…そんな方のお役に立てたら嬉しいです。どうぞコチラからご予約ください。


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