BLUE GIANT
今日は話題の「Blue Giant」を家族と観に行ってきた。(水曜日は割引デー)
主人公、宮本大は音楽的素養や環境のない中、ジャズに魅せられて高校からサックスを独学で始め、世界一を目指す。
僕は実はサックスを始めたのは高校2年の秋からで(夏のアルバイトで貯めたお金でヤマハの安いサックスを買った)主人公より少し遅い。また主人公同様、音楽的素養や吹奏楽の経験は無くしばらくは独学でやっていた。もちろん「世界一になる」という大それた気持ちはなく、サックスを始めれば自動的にプロになれるんだろう、みたいな本当に幼い考えだった。
とは言うものの、映画を観ながら宮本大と重ね合わせる部分もあり、とても楽しめた。
よく「こんな絵空事を」という声を主に現実を知るミュージシャンから聞くけど、程度と結果はともあれ、これはそれほど「絵空事」というわけではない。
規模の大小はあれど、皆それぞれの「ブルージャイアント」を歩んできたのだ。
もちろん、うーん、と思うところもある。
欲を言えば、ジャズの激しい部分だけではないリラックスしたスイングやバラードの魅力も伝えてほしかったし、大がサイドマンとして雇われる経験を通しての成長も描いてほしかった。
ブルーノートに普段着で出るのも変だし、何と言っても、悲劇的なアクシデントによってストーリーを盛り上げるというのはちょっと残念だった。
とは言え、普段ジャズを聴いていない層にどうやってその魅力をわかりやすく伝えるかを考え、工夫していたと思う。
これを機に上原さんは当然として、馬場君や石若君が今後もっと一般的に注目されることを願っています。
ただ、登場人物は皆、宮本大の才能を当初から認めていたけど、僕からすればドラムを始めてたった1年で石若駿君みたいに叩けるようになった玉田こそ、真のブルージャイアントだと思うんだけど。