Facebookとnote

今はそれほどでもないけど、一時はよくFacebookに長めの文章を投稿していた。
僕にとってFacebookは広い意味での広告媒体。何時いつ何処どこでライブをやります、新しい何々が出ました、的な。

僕のやっているジャズという音楽はかなり狭く、しかし長期に亘って確実に、そして熱心なファンを擁している。一般的に年齢層は高め。
Facebookもユーザーの年齢層は高めで、相互フォローを基本とした「興味のある者同士」のSNS。
なのでジャズミュージシャンにとってお金を掛けない告知媒体としてかなり有効だと思われる。実際「Facebookを見て来ました」というお客さんも多い。また個人的にサックスを教えている生徒もFacebookから辿って連絡が来ることがある。

ただし、投稿がライブの告知だけだとなかなか見てはくれないもの。正直言って僕も告知しかしない人の投稿は見ないし、Facebookも心得たもので、やがて表示もしなくなる。
また「いいね」の数に比例して友達以外にも拡散される仕組みなので、身辺に起こった面白い話や普段から考えていることなどを通して少しでも僕に、ひいては僕の音楽に興味を持ってもらえればと思っている。そして周りまわってライブを聴きに来てくれる、CDを聴いてくれるお客さんが一人でも増えれば万々歳なのだ。
またこういう投稿をすることで自分自身のモヤモヤしている考えが言語化でき、スッキリすることも多い。

投稿はおおむね評判が良かったようで、これらをきっかけに商業web媒体の連載をしたり、投稿をまとめた本も出版した。
「Facebookの投稿読んでます」と声をかけられることもあり、また文章が上手いですねと言われることもある。
と言っても、音楽と違って文章を書くための勉強などはしたことないし、本だってそれほど読んでいない。未だにキーボードのタッチタイピングも出来ないし、大抵は寝床の中でiPhoneの小さな窓に入力しているので全体のレイアウトとかはわからない。

そこで、これらの文章が僕のことを知らない人々にどれくらい届くものか試してみようと思って、6年ほど前からこのnoteという比較的新しい媒体にこっそり投稿を始めてみた。
名前は本名で登録しているけど、Facebookや TwitterなどのSNSとは連携せず、またnoteのアカウント自体公表していない。またフォローやスキといった、こちらからのアクションも一切せず、ただFacebookの告知ではない文章を転載するだけの利用に留めている。

さて結果はどうか? 

これはまあ、見事なまでに反応がない。
Facebookで1500以上の「いいね」や100以上シェアされた投稿も、noteの「スキ」は一番多いもので15。ほとんどの投稿は一桁、それも3〜4。ゼロもある。フォロワーは1年に100人もいない。
やはりnoteは基本的に文筆などの作家性を持ったクリエーターの集まる媒体。Facebookとはまるで傾向が違うようだ。

なぜ今回、今までこっそりやっていたnoteへの転載を公表するかと言うと、Facebookの仕様が変わったと思われるため。
おそらく今年から、1年以上前の投稿は検索で表示されなくなったようだ。投稿した年月日などが分かっていれば検索できるのかもしれないけど、キーワードでは表示されない。多分去年までは出来たとはずなんだけど。
友達から「あの投稿に書いてあったことを詳しく教えてほしい」と頼まれることもあり、また自分自身たまに昔の投稿を読み返してみようと思っても出来なくなってしまったのだ。

その点、noteは投稿のアーカイブ性を重視していて、いろいろなキーワードで古いものも検索できる。
なのでもし僕のFacebookの過去の投稿を読みたい方がいれば、全てではありませんがnoteの方で読むことが可能です。
ただ、僕はnoteをSNSとしては利用していないので、その使い方はこれからも上記の通りです。

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