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知ると楽しい!経営母体別ホテル分類

この記事では、ホテルを経営母体別に分類してその特徴や違いについて説明できればと思います。あなたの次に泊まるホテルはどのような経営母体でしょうか?知ることで少し違った角度からホテルを見られるので楽しいですよ!

また、ホテルに就職しようとしている学生の方々にも知っていただきたい内容です。以前、大学生のかた向けにホテル業界に関する説明記事も書きましたので合わせて読んでいただくとより、ホテル業界の解像度が上がるかと思います。

6つのホテル資本形態の種類

一つホテルと言っても様々な経営母体の違いがあり、以下が大まかな分類です。

① 専業 / 独立系
② 鉄道系
③ 不動産 / デベロッパー系
④ 航空系
⑤ 公共系
⑥ その他

① 専業 / 独立系

いわゆる ”御三家” と呼ばれる「帝国ホテル」「ホテルオークラ」「ホテルニューオータニ」など戦後復興から高度経済成長に差し掛かるまで、国内のホテルチェーンのほとんどが、ホテル・旅館などの宿泊ビジネス専業の会社でした。

東横インやスーパーホテル、APAホテルも【専業 / 独立系】に含まれます。ちなみに私が働く、L&Gもこの分類に入ります。(APAは不動産の会社みたいなところはありますがメインが宿泊事業なので…)

② 鉄道系

鉄道会社が運営母体のホテルです。東急電鉄系の「東急ホテル」など会社名が頭についているホテルはわかりやすいですが、プリンスホテル系列は西武ホールディングス(HD)です。JRも多くのホテルを手がけています。関西で有名なホテルグランヴィア、関東だとホテルメトロポリタンやホテルメッツなどでしょうか…

2019年に話題になった相鉄の「相鉄都心直通記念」のムービーを見て相鉄への気持ちが高ぶり近所の相鉄フレッサインになんでもない日に泊まったことは秘密です。

③ 不動産 / デベロッパー系

三菱地所のロイヤルパークホテル、三井不動産の三井ガーデンホテルズ、住友不動産のヴィラフォンテーヌなど主要な不動産会社はホテルを所有しています。

昨年オープンしたHOTEL THE MITSUI KYOTOは三井不動産の中でもフラッグシップとなるようなホテルです。250年以上にわたり、三井総領家(北家)の邸宅が存在していたところにホテルを建てて、「梶井宮門」と呼ばれる門をエントランスとして当時の姿で再生させるために、門を解体し、福井の宮大工集団である藤田社寺建設まで運び、再生させたほどの気合の入れようです。一度、バーを利用したのですがインセプションに出てくるKEN WATANABEのいる豪邸のような雰囲気でした。(違う?)

④ 航空系

航空系ホテルは全日空系のIHG ANA ホテルズと、日航系のJAL ホテルズですね。航空会社では国際線の航空券とホテルの予約システムやマイレージの特典として連携をしているので、自社のホテル経営にも力を入れています。最近ではANAは帰国者向け待機ホテルや交通手段などを案内する「ご帰国あんしんサービス」を開始し、持ち味である移動と宿泊をセットにしたサービスを展開しています。

※追記
現在は航空会社が母体のホテルはないと教えていただきました!ANAはIHGのホテルに、日航はオークラがニッコーホテルを買収し、オークラニッコーになったとのことです!

⑤ 公共系

もともと公共の宿は国、県や市町村、その他の公営の運営団体が、それぞれの構成員の福利厚生施設として建設しました。しかし、市町村の財政状況の悪化などで運営自体難しいところも多く、民営化されたり、閉鎖するところも多くありました。

そのような中でも一部の宿は今も営業を続けています。有名なところで行くと「休暇村」のシリーズでしょうか?じゃらんで「公共の宿」のランキングがあり、全国の宿を調べることができます。私自身公共の宿を利用をしたことがないので情報が少なく…すみません。

⑥ その他

「その他て!」我ながらざっくりしてます。その他ではメインの事業は他にありながらホテルを運営しているところをご紹介します。実はここの領域がここ数年増えてきている印象です。

レストランのひらまつを運営している、HIRAMATSU HOTELS、アパレルブランドkoéのブランドコンセプトである「new basic for new culture」を体現する場としてとのhotel koe tokyo、衣料品メーカー、ワコールが手がける京の温所など多種多様です。

LOGを運営するTLB株式会社の母体はツネイシホールディングスという会社で、造船事業・海運事業・環境事業・エネルギー事業を手がけています…(!)

鉄道・不動産系ホテルのイメージが変わってきた

今まで、それぞれの母体によってホテルのイメージがついていました。いかにも不動産系っぽいホテル、鉄道系っぽいホテルなどあったのですが、最近印象が変わってきました!

例えば、野村不動産が手がけるNOHGA HOTEL。現在、上野と秋葉原にホテルがあります。ノーガホテルは「地域との深いつながりから生まれる素敵な経験」をコンセプトに掲げ、地域の歴史と文化を伝えるために、街の人たちとタッグを組んで宿泊体験を設計しています。

鉄道系だと、JR西日本が手がける梅小路ポテル京都。「ポーっ」と過ごせる場所を目指し、本、音楽、ゲームを自由に楽しめるスペースを設置したり、ぽて湯という銭湯を作ったり、「ポmagazine」という旅メディアを運営しています。

今までなんとなくあった、運営母体によるホテルのイメージが変わっていっているの良いことだと思います。それだけ各社、ゲストに楽しんでもらおうと企業努力を続けているわけで、これからも「おっ〜!」と驚く宿泊体験ができたら嬉しいなと一消費者として思います。

こういう情報を知ることで、ホテルやその運営元のイメージが変わりませんか?さらなる良いホテルライフを!

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▼ 今後も『地方で選ばれる宿の作り方』について情報をお伝えしていきます。Twitterのフォローはこちらからどうぞ!


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