大学院を始めてあっという間の一年

去年の5月にナース・プラクティショナーになるための大学院プログラムを履修し始めてから、あっという間に一年が経ちました。

パートタイムで大学院をやってるので、1セメスターが4ヶ月(それぞれ4ヶ月目はお休み)ですが、1セメスターに一つずつコースを取っており、今は4コース目です。

5つ目のコースがフィジカルアセスメントのコースになるのですが、それまでに取らなければならない4つが、pathophysiology/pharmacology (病態生理学/薬理学)の1と2、evidenced based medicine(根拠に基づく医療)のコースと、今取っているadvanced nursing practice(高度看護実践)のコースです。

この4つはどの順番で取っても良いのですが、Patho/pharmaが一番大変とのことだったので私は先に終わらせました。

予想通りpatho/pharmaのクラスは大変でした。
テストも暗記が求められ、テキストや資料について読み、毎週宿題をやるための調べもの。

フルタイムの仕事が4日働いて5日休みなので、その5日休みの間に勉強する時間はあれども、やはり英語で資料を読み宿題をやりテストを受けるのは楽ではないですね。
大変でしたが、何とかそこそこの成績で終わらせることができました。

次のevidence based medicineは、文献検索や文献の読み方を学び、臨床における問題を見つけそれについて調べ解決策を導く、というような内容でした。
文献だからあってる筈と鵜呑みにするのでなく、critical appraisal (日本語だと批判的吟味と訳されてるよう)をする、研究の方法や内容を吟味して、根拠として使うのに妥当かどうかなどを調べてから、参考文献として使います。

昔から文献や研究の類はあまり好きではなかったのですが、今回こうやって習ってみると興味深く、勉強になりました。

現在取っているコースは、正看護師の上をいく高度な看護とはどういうものかなどを習います。
カナダにはCNS(clinical nurse specialist)とNP(nurse practitioner、ナース・プラクティショナー)の2つの、高度看護を実践する役割があります。

CNSはタイトルが守られてないので立ち位置が分かりにくいようですが、主にベッドサイドで、正看護師よりも知識やスキルを持ち看護にあたる役割となります。

NPはタイトルが守られており、正看護師で数年働いたあと、二年間の大学院にいきNPの国家試験に受かって資格が得られます。
カナダのNPは、診察、処方、診断、検査オーダーなどができるので、クリニックを持ち、ファミリードクターと同じように患者さん達をみることができます。

カナダの医療はとにかく崩壊気味で、ファミリードクターがいないといけないシステムなのにファミリードクターが足りないという状況のなか、NPが地域でファミリードクターのように患者さんをみることで地域医療に貢献することができます。

というわけで、大学院はまだあと三年くらいかかる予定ですが、無事に資格が取れたら、今以上に社会に貢献できるかなと期待しているところです。

ちなみにオンライン大学院なので基本的には自分の時間で自分のペースで勉強をするのですが、仕事と掛け持ちをしているので、オンラインにかなり助けられてます。

フルタイムで働きながら大学院の勉強をするというと大変なように思いますが、やってる人もけっこういて、働きながら勉強するのはカナダではよくありますし、両立できないことはないです。

カナダでは資格を取ったりプラスで学位を取ると、キャリアにポジティブに影響したり昇給に繋がることも多いので、それは良い環境だなと思っています。

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